Yak!の日記: "せいさいよだつ"の生殺与奪 5
某コメントが流れる動画サイトで動画を見ていたところ、"せいさつよだつ"という台詞が流れてきた。普通にあぁ生殺与奪ね、と思ったら「せいさいだろ」みたいなコメントが。あれ?今まで間違ってた?と思ってぐぐってみたら辞書サイトでは全て「せいさつよだつ」表記であり、「せいさいだったのに今はせいさつになってる」みたいな話がちらほら。事例1 事例2 事例3
で、まぁ、普通だったら言語というものは変わるものだし今はせいさつになってるのね、みたいな納得の仕方で終わらせるところなのだが(せいさつで正しい、は変わらないので)、辞書から抹消するのはどうなのよ。 という tweet を見て、本当に変わってるのなら『「せいさい」とも。』と書く辞書くらいあってもいいだろうということでと思い立って市立図書館行って調べてみた(アニソン三昧聞きながら)。
- 広辞苑 第3版 昭和58年12月6日(第1刷時)
- 三省堂国語辞典 第6版 2008年1月10日(第1刷)
- 学研現代新国語辞典 改訂第4版 2008年1月25日(初刷)
以上は「生殺与奪(せいさつよだつ)」の項はあって「せいさいよだつ」の言及はなく「生殺与奪(せいさいよだつ)」の項もなかった。とりあえず自分の年齢なら「せいさつよだつ」としか聞いていないだろうという感じであるがもうちょい古い情報が欲しい。ということで県立図書館にも行ってみた。
- 大日本国語辞典 第11版 大正10年6月10日
とりあえず開架で一番古そうな物が↑だったのだが、「生殺(せいさつ)」の項はあって「せいさい」の言及はなく「生殺(せいさい)」の項もなかった。
大正10年(1921年)から昭和58年(1983年)の間にA→B→Aしてる可能性は0ではなく、県立図書館には1950~70年代の国語辞典もあったようなのでそこは押さえとけよという話ではあるのだが、まず「生殺与奪(せいさいよだつ)」は誤りで現在存命の人が生きていた時代で正しかった時期はない、と言っていいのではないだろうか?
事例1と事例2のURIが等価です。本来の意図は? (スコア:1)
学生を指導している私大の先生の方は、広辞苑といきがるなら第何版(何年大改定)なのか明示してほしかったところだなあ。
漢和辞典はいかがですか? (スコア:1)
さつ/せつの読みで命を絶つ、さいの読みでそぐ/けずるの意味になるようなんですが
Re: (スコア:0)
「生」と対比されているわけでそういう意味でも「さい」と読むのは不自然ですね。
東大卒編集者の例 (スコア:0)
こんな事例も
http://hiwihhi.com/tonton1965/status/22872134118 [hiwihhi.com]
#まちがえてたよ。同類がいてちょっと安心のAC
Re:東大卒編集者の例 (スコア:1)
#今まで間違えていた人のスレはここですか?
今調べた限りでは以下の記事が一番詳しいっぽい。
殺って漢字 [ameblo.jp]
現在の中国語では「生殺与奪」の殺はシャって聞こえたので参考にならず。
さらに参考にならないけど、韓国語では「생살여탈」で、これをありがちな日本語読みにするとセンサツヨタツになります。