hixの日記: 怪しい恩返しを大いに語る
日記 by
hix
新潟を移動中に。
田んぼに白い物が点々としていて、何かと思えば白鳥であった。
水に浮かんでいないと有り難味が無いのか、誰も見向きもしない。
優雅に浮かんでいるその水面下で、足をものすごくばたつかせて、しかしそれを悟られないように涼しい顔をしているが、実はバレバレという状況を楽しむサディズムな風物詩。
まぁしかしあれですよ。
田んぼに来るのである。白鳥が。
だとすると「鶴の恩返し」ではなく、実は白鳥なのかも知れない。
白鳥が稲刈りを終えた田んぼに飛来するわけである。その白鳥、性格は、だいぶすれてる。
そこにやってきたのは、気の弱いお兄さん。独身。
で、お兄さんのアパートに転がり込む。外は寒くてかったるいし、お兄さんは独身生活が長いもんだから家事は普通にこなせる。それなりに旨い物も食わせてくれて、完全に居候を決め込める。
しかしそうは言っても、やっぱりずっと部屋に居たって退屈なのでバイトを始める。
実際問題、気の弱いお兄さんと一緒に部屋に居る時間は何か気まずくてできる限り減らしたいから、夜にお兄さんが帰って来る頃にバイト。キャバクラ。結構稼げる。なにせ白鳥だもの。
毎日、何かのついでに、お兄さんにお土産を買うぐらいは普通に稼いだ。
お兄さんへのお土産は反物と決まっている。それが欲しいって前にチラッと言っていたような気がしたから。
でも何に使うんだろう?まぁお兄さんは器用だから、浴衣とかワリと簡単に作れそうな気がする。
浴衣で思い出したんだけど、そろそろこの街を出る時期だ。でも、どうやってお兄さんと別れようか...。
このまま一緒に居たいっていう気持ちは無い。釣り合わないし。
そういえば、先代の先代の総長であるかぐや姫は「婿取り」だとか言って無理難題を言いつけてやりたい放題だった。転がり込んだ先が老夫婦の家だったからそれが出来たけれど、白鳥が転がり込んだのは独身のお兄さん。
しかしある日、アパートでたまたま白鳥が着替えをしていた所に、それと知らずにドアを開けてしまったお兄さん。
「テメェ何見てんだ?!」
というわけで、それを口実に白鳥はアパートを飛び出して、北の空に旅立ったのでした。
めでたしめでたし。
田んぼに白い物が点々としていて、何かと思えば白鳥であった。
水に浮かんでいないと有り難味が無いのか、誰も見向きもしない。
優雅に浮かんでいるその水面下で、足をものすごくばたつかせて、しかしそれを悟られないように涼しい顔をしているが、実はバレバレという状況を楽しむサディズムな風物詩。
まぁしかしあれですよ。
田んぼに来るのである。白鳥が。
だとすると「鶴の恩返し」ではなく、実は白鳥なのかも知れない。
白鳥が稲刈りを終えた田んぼに飛来するわけである。その白鳥、性格は、だいぶすれてる。
そこにやってきたのは、気の弱いお兄さん。独身。
で、お兄さんのアパートに転がり込む。外は寒くてかったるいし、お兄さんは独身生活が長いもんだから家事は普通にこなせる。それなりに旨い物も食わせてくれて、完全に居候を決め込める。
しかしそうは言っても、やっぱりずっと部屋に居たって退屈なのでバイトを始める。
実際問題、気の弱いお兄さんと一緒に部屋に居る時間は何か気まずくてできる限り減らしたいから、夜にお兄さんが帰って来る頃にバイト。キャバクラ。結構稼げる。なにせ白鳥だもの。
毎日、何かのついでに、お兄さんにお土産を買うぐらいは普通に稼いだ。
お兄さんへのお土産は反物と決まっている。それが欲しいって前にチラッと言っていたような気がしたから。
でも何に使うんだろう?まぁお兄さんは器用だから、浴衣とかワリと簡単に作れそうな気がする。
浴衣で思い出したんだけど、そろそろこの街を出る時期だ。でも、どうやってお兄さんと別れようか...。
このまま一緒に居たいっていう気持ちは無い。釣り合わないし。
そういえば、先代の先代の総長であるかぐや姫は「婿取り」だとか言って無理難題を言いつけてやりたい放題だった。転がり込んだ先が老夫婦の家だったからそれが出来たけれど、白鳥が転がり込んだのは独身のお兄さん。
しかしある日、アパートでたまたま白鳥が着替えをしていた所に、それと知らずにドアを開けてしまったお兄さん。
「テメェ何見てんだ?!」
というわけで、それを口実に白鳥はアパートを飛び出して、北の空に旅立ったのでした。
めでたしめでたし。
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