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日記

jonykatzの日記: ES/iPS細胞の大規模生産を可能にする三次元培養法が開発 21

日記 by jonykatz

京都大学の中辻憲夫教授の研究グループが、ヒト多能性幹細胞(ES/iPS)を三次元的に大量生産することが可能な手法を開発したと発表した (Technityの記事京大リリース)。

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日記

ES/iPS細胞の大規模生産を可能にする三次元培養法が開発

タレコミ by jonykatz
jonykatz 曰く、

京都大学の中辻憲夫教授の研究グループが、ヒト多能性幹細胞(ES/iPS)を三次元的に大量生産することが可能な手法を開発したと発表した (Technityの記事京大リリース)。

幹細胞の医療応用には大量の細胞を必要とするが、従来の接着培養法では大量生産には不向きであり、最近注目の浮遊培養法では細胞スフェアが底に沈んだり、互いに凝集して大きな塊を作ってしまう等の問題の他、撹拌により細胞が物理的にダメージを受けるという問題があった。今回、メチルセルロースを添加物することで細胞の沈殿を防止、ジェランガムというゲル状ポリマーを加える事で細胞スフェア同士の凝集も防止、それに加え、細胞解離においては酵素処理ではなくメッシュフィルターを用いた機械的処理による細胞株の継代法を確立し、それらによって安定した大量生産を可能としている。この方法で200mL容量のガス透過性培養バッグを用いた培養において、10の8乗個の細胞数を獲得できたという。

蛇足ではあるが、この手法はまずES細胞を用いてプロセスの確立がなされ、その後にiPS細胞でも確認されたとのことだが、当の中辻教授はES要らないiPS写真よこせ!というメディアの要求にお怒りのようだ。これもSTAPの余波であろうか。

10072972 submission
サイエンス

カルシウム-54 で新しい魔法数34が発見

タレコミ by jonykatz
jonykatz 曰く、
理化学研究所のリリースによれば、カルシウム‐54(54Ca)の中性子数34が魔法数であることが発見されたとのことだ。54Caは自然界には存在しないが、重イオン加速器施設「RIビームファクトリー(RIBF)」を使用して生成し、解析したところ中性子数34が魔法数であることが確認されたとのこと。今回のRIBFでのデータ取得はわずか10時間で行われており、今後も新たな発見に結びつきそうである。
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医療

認知症を引き起こす異常タンパク質の生体可視化に成功

タレコミ by jonykatz
jonykatz 曰く、
放射線医学総合研究所などが、認知症の原因となる脳内のタンパク質の蓄積の様子を、今回開発された造影用の特殊薬剤を用いて生体状態のまま画像化することに成功したそうだ (放射線医学総合研究所のリリース)。
アルツハイマー病患者の脳内ではタンパク質のアミロイドベータやタウが蓄積し、神経細胞が死ぬことで症状が出てくることが知られているが、アミロイドベータを画像化する技術はこれまでもあったもののタウについては未開発だった。
今回、タウの蓄積を画像化するPET薬剤を開発し、認知症モデルマウスとヒトのアルツハイマー病患者とで脳内のタウによる病変の画像化に成功している。最近では認知症にはタウがより強く影響を与えていると考えられるようになっており、
認知症の治療薬の開発に貢献しそうである。
9997918 submission
NASA

ボイジャー、太陽系外へ

タレコミ by jonykatz
jonykatz 曰く、
時事通信によれば、1977年に打ち上げられたNASAの惑星探査機ボイジャー1号が太陽系外に出て恒星間空間を飛行していると発表されたようだ。
ボイジャーは太陽から約190億キロの宇宙空間に到達しているが、2012年8月25日には恒星間空間に入っていたとみられるとのことである。既に太陽系外を約1年間飛行していることになるが、現在も太陽の影響をなお一定程度受けているとのことだ。
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サイエンス

マグロやサバの祖先は共通の細長い深海魚

タレコミ by jonykatz
jonykatz 曰く、
千葉県立中央博物館の宮正樹動物学研究科長らの研究グループが、マグロ、サバ、カツオといった遊泳魚の多くが約6500万年前の白亜紀末にいた現在のタチウオのような細長い形とした深海魚から進化したことを突き止めたとのことだ (日経)。スズキ類を対象にミトコンドリアDNAの塩基配列を解析した結果、サバ、マグロ、タチウオ、エボシダイを含む15科232種類が共通の祖先から分かれて進化したと断定したとのことである。
この数千万年で現在の海に生息する魚類の多くが一種から派生したというのはちょっと驚きかもしれない。
9907692 submission
宇宙

ブラックホールはガスの99%以上をはね返している

タレコミ by jonykatz
jonykatz 曰く、
WSJの記事によれば、物質がブラックホールへ向けて流れる際、その99%以上ははじき出されることが発見されたとのことだ。

NASAのチャンドラX線観測衛星が天の川銀河の中心にある巨大なブラックホールを5週間近くにわたって観測した結果、ブラックホールに向かって流れている高温ガスの分布が、ブラックホールを周回している数百の若くて高温の星の分布パターンと一致していることが分かったそうだ。これは高温ガスが星から吹き流されていることを示している。
ブラックホールに落ちていくガスは高温になり、輝くはずであることがわかっていたが、天の川銀河のブラックホール周辺が期待ほど輝いていないことが従来知られていた。ブラックホールに注いでいるガスのすべてが中に入っているわけではないとすれば、この現象も説明が付く。
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日本

30年後の化学の夢

タレコミ by jonykatz
jonykatz 曰く、
日本化学会が30年後の化学の夢ロードマップなる文書を公開したようだ。化学分野全体の将来の夢をとりまとめたもので、有機化学、無機化学、生化学、物理化学、ナノテクノロジー、未来課題、エネルギー・資源、環境、医療・健康・安全・安心、材料科学といった各分野で今後30年程度までの課題を俯瞰できるようになっている。人類にはまだまだ未踏の分野が残されていると素直に感じる。

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1328006 submission
地球

メタンと黒色炭素抑制で温暖化対策

タレコミ by jonykatz
jonykatz 曰く、
メタンと黒色炭素の排出量を削減することで、二酸化炭素のみが対象となる対策よりも大幅に効果のある温暖化対策が可能になるという論文が出ている (Science)。
洪水被害の水田に対する間欠エアレーションといったことなどでのメタン抑制対策やディーゼル車両へのフィルタ対策での黒色炭素などの対策を施すことで、2050年までに地球温暖化予測を0.5度低くできるということだ。また、メタンと黒色炭素抑制により、年間70万~470万人の生命が大気汚染から守られ、メタンが発生要因となっているオゾンの減少によって穀物生産量も増加するとのことである。
二酸化炭素対策の併用も重要であるようには書かれているが、メタン、黒色炭素のほうが抑制が容易に思われるだけに興味深い話である。

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テクノロジー

カーボンナノチューブの特性を利用した体内埋め込み電源

タレコミ by jonykatz
jonykatz 曰く、
産業技術総合研究所の発表によれば、カーボンナノチューブの光発熱特性を熱電変換素子に組み入れ、生体内で発電できる新たな光熱発電素子を開発したとのことである。この発電素子は、カーボンナノチューブを分散させた樹脂フィルムを用い、近赤外レーザー光によって樹脂フィルムが発熱する。そのフィルムと熱電変換素子に温度差が生じ、この温度差によって電力が生じる仕組みとなっている。 体内に埋め込んだ素子に体の外から近赤外レーザー光を当てるだけで、人体に負担をかけずに電力を供給できるとのことで、既にゼブラフィッシュの心筋を効果的に電気刺激し、さらに、この光熱発電素子をラットに埋め込み、レーザー光を30分間照射したところ生体内においても発電動作が起こることを実証できたそうだ。

安全で電池交換が不要な体内電源も近いかもしれない。

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バイオテック

ペスト菌のDNA、600年間で変化なし

タレコミ by jonykatz
jonykatz 曰く、
ペスト菌のDNAは、この600年間でほとんど変化していないことが分かったそうだ ( National Geographic)。ロンドンにある14世紀半ばの黒死病患者の墓地から人骨を掘り出し、歯46本と骨53本から採取した菌を調べた結果、遺伝子的には過去600年以上の間、ペスト菌は大きく変化していないことが明らかになったとのことである。

ペスト菌のゲノムが変わっていないという事実から、ペストが昔のように大流行を起こさないのは、現代の医学知識や人々の感染症への抵抗力が奏功している可能性を示唆しているとことである。また、変化が遅い理由としてはインフルエンザのように共存する複数の系統がないため、直線的にしか進化できないためのようだ。

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原子力

さまよう原子力関連の学生たち

タレコミ by jonykatz
jonykatz 曰く、
時事通信の記事によれば、北九州市で開催されている日本原子力学会において、原子力分野を専攻する学生らが「3.11後の原子力を考える」とのグループディスカッションを行ったらしい。学生側からは「将来、原子力の仕事を続けられるのか」、「わざわざ風当たりの強い原子力業界に入る意義があるのか」など、現在の状況では多くが同意するだろう出たそうだ。

おそらく原子力分野において原発の是非がどのような方向に落ち着こうが、今後は原発の廃炉、使用済み燃料および放射性廃棄物の保管、処理といったところに人材が必要な状況になり、新規のプロジェクトや事業というものは発生しにくいだろう。 原子力分野の学生はいったいどこへ向かうべきなのだろうか?

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285415 submission
日本

日本の国立大学の研究活動が失速している? 108

タレコミ by jonykatz
jonykatz 曰く、
科学技術政策研究所が、トムソン・ロイター社の文献情報データベースを基に、日本および世界の研究活動の状況を調査したレポートが公開されている。それによれば、日本が送り出す論文数やインパクトが高いTop10%論文数は増加しているものの、1990年代に比べ2000年代の伸び率はゆるやかになっており、伸び率が米英独仏に及ばないばかりか、中国やその他新興国の台頭により、日本の論文数及びTop10%論文数シェアは2000年代になり低下しているとのことである。

新興国の台頭でシェアが落ちるのは仕方がないとも言えるが、このレポートでは日本の国立大学の研究活動の失速が、Top10%論文数のシェアの低迷を招いているという結論を出している。実際に、1997-1999年において日本のTop10%論文数は4,058本/年であり、そのうち国立大学から出た論文は2,254本であったが、2005-2007年においては2,216本/年と減っており、それに対して国立大学からの総論文数は3%ほど増えていることから、質が落ちているという結論が導き出されたようだ。

ぱっと見たところ、企業からの論文が半減に近い状態となっていることのほうが影響が大きいのではないかとも思ったが、日本の半分以上の論文を創出する国立大学の研究活動が重要な意味を持つことには変わりはないだろう。

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jonykatzの日記: 日本の国立大学の研究活動が失速している? 108

日記 by jonykatz
科学技術政策研究所が、トムソン・ロイター社の文献情報データベースを基に、日本および世界の研究活動の状況を調査したレポートが公開されている。それによれば、日本が送り出す論文数やインパクトが高いTop10%論文数は増加しているものの、1990年代に比べ2000年代の伸び率はゆるやかになっており、伸び率が米英独仏に及ばないばかりか、中国やその他新興国の台頭により、日本の論文数及びTop10%論文数シェアは2000年代になり低下しているとのことである。
278914 journal

jonykatzの日記: リンの代わりにヒ素を利用する細菌が発見 112

日記 by jonykatz
NASAが予告していた宇宙生物学上の発見に関する会見だが、リンの代わりにヒ素を利用する細菌をカリフォルニア州のMono湖で発見したということだったようだ(NASAリリース)。炭素、水素、窒素、酸素、リン、硫黄が生物を構成する要素として重要だと言われ続けてきたわけだが、今回発見の細菌は、リンの代わりにヒ素しかない環境でも細菌が成長し、リンがヒ素に置き換わって成長を続けていることが分かったとのことである。
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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー

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