okkyの日記： メソテース

メソテースという概念がある。中庸とも表わされるが、単純に中庸といってしまうと論語のそれと混ざるので、メソテース、と言うことにする。

ようするにうつ病も、これも、メソテースを失っている人がかかる病気だという意味では同じだ。というのは、メソテースは長期的な「思慮」を絶対に必要とする徳だからだ。

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わかりやすい例は普通の欝の場合。
「責任感がある人が、なんでもかんでも抱え込んで潰れる」
なんていうのは、短期的に見れば責任感溢れる行為だが、長期的に見れば自分の能力の限界もわからずになんでも引き受けて挙句の果てに回りに迷惑をかけるだけの蛮勇でしかない。もちろん、「引き受けたときの雰囲気」だのなんだのと言い訳はあるだろうが、長期的に見るとそれは無責任。

メソテースはまさにこういう行為を「愚行」としている。長期的な責任感を全うするためには、短期的には無責任にならなくてはいけないのに、バランスを失うほど短期的な責任感を満足させようとしているからだ。責任感と無責任の「バランス」が取れていないのは、メソテース的にはNGなのだ。

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この無責任一代男/女状態も同じだ。

短期的には仕事を理由をつけてサボるのはコスト･効果で考えれば最適だ。最低賃金が定義されている以上、どんなにサボってもそこまでは払ってもらえる。病気だという事にすれば、さらに働かなくてよくなる。短期的に見ればパラサイトが一番収益効率が良い。

しかし長期的に見れば、会社であれ、社会保障であれ、支えている人に悪影響を与えるほどの保障はできない。すでに、
「経済的に苦しくて、子供を二人も持てない」
「将来の子供の数が少なすぎて、高齢者保障が成り立たない」
という問題が発生しているぐらいだ。パラサイト野郎は早晩、保護対象として「支えきれなくなる」。パラサイトは宿主を食い殺してはいけない。一種の繰り返し囚人のジレンマが生じるわけだ。

この場合も「長期的に考える」という思慮があれば
「そうは言ってもこの程度はしょうがない」
というレベルの労働は『自分の長期的パラサイト計画のために』必要だという事がわかり、不快感は和らぐ。逆にそういう発想が無いから、仕事中だけ欝、なんて現象が起こる。

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結局の所、長期的視野というものを殆どの人が持っていないのが問題なのだ。

昔は長期的視野をもっているのは一部の人で、その人の判断に他の人は依存していた。その人が長期的視野に立って
「こいつは支えられんから見捨てよう」
といわれたら最後、見捨てられていたのだ。だから皆、見捨てられない程度には頑張った。

今はその辺の判断が自己判断になっている。このため、短慮なものばかりなので「俺がいる間だけ持てばよい」的な考えが蔓延して、結果としておかしなものが「病気」扱いされたり、それを支持する阿呆が出たりする。

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fjの教祖様は半分方 人工人格ではある。

このキャラクターを作るに当たって、絶対的に守らなくてはいけないと考えたのがこのメソテースという徳だ。短期的な視点と長期的な視点が逆転するポイントを突く、と言うのジョークをかます時にも、真面目な話をするときも、便利な視点だし、一方で短慮は冗談以外では言わない、という枷をはめておいたほうが良い、と思ったからだ。

これを決めたときには、世の中がこうも「短慮で阿呆」ばかりだとは思っていなかった。その辺は少し失敗だったかもしれない。ちょっと100年3世代先を考えれば当然の意見が、ほとんど理解されないのだから。