okkyの日記: 結局5×3≠3×5と言っている教諭はサボっているのだよ 3
りんごが全部でx個ある。
皿が全部で3個ある。
1つの皿にはりんごが5個載っている。
xを求めよ
こういう縛りがある場合に、代数的に建てられる式は次の6通りある。
1) 5 * 3 = x
2) 3 * 5 = x
3) 5 = x / 3
4) 3 = x / 5
5) x = 5 * 3
6) x = 3 * 5
さて、以上の6通りに対して左から順にパースして行き、値や未知数が出現した順に問題文を創り上げると、当然6通りつくれる。
しかし、代数を教わっていない小学生が 3, 4 をベースに作られた文章題から、構文解釈的に式を立てられるわけがない。そりゃそうだ。未知数が「真ん中に」あるんだもの。
陰険な文章題はこのように、求めるべき値をわざと文章の真ん中に置く。3 や 4 の文章を、1,2,5,6 に意味論的に再解釈して、解くことができるかどうか見ているわけだ。
別の言い方をすると、小学生に求められているのは、 1-6 のどの形式の文章題を与えられてもそこから 1 あるいは 2 の式へと変形できる能力であって、文章を構文解析的に式に置き換えていくことではない。
もちろん、「意味論的に等価である」計算式から、子供たちが本当に授業を聞いていたかどうか解析するのは難しい。構文解析的に同値のもの以外を×にするのであれば、「授業で構文解析的に等価であるように式を立てないと×にしますよ」という事を聞いていた子供は正しく答えるだろう。
そのテストには問題がある。授業を聞いていたかどうかを含めた従順性を試験しているのであって、算数的な理解をテストしているのではないのだ。すごく乱暴に言うと、そのようなテストの出し方をする先生は、授業中に生徒が人の話を聞いているのかどうか判らないという事だ。だから、聞いていたかどうかをテストする。
授業を聞いていたかどうかは判っている先生は、聞いた結果として、算数が判ったか?をテストする。つまり、意味論的に合致していればどれでも○にするのだ。
ということは。結局5×3≠3×5と言っている教諭はサボっているのだ、ということ。もちろん、そうしろと押し付ける先輩教諭や教頭・校長の罪はもっと重い。
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別の言い方をしよう。構文解析的に問題文から式を立てるためには、代数の知識が必要だ。そして代数は小学校の教育範囲ではない(そもそも加減乗除を教えずに代数を教えるのはナンセンスだ)。
文章に出てきた通りに式を立てて欲しければ、それは中学生に求めるべき能力だろう。一方で、そんなテストをする数学教師は3秒で首だ。交換則を無視しろ、などという状態を中学生に強いてなんの得があると。
理解してる人にはそれでいいんだろうけど。 (スコア:1)
小学校には、算数がよく分かってない人たちがたくさんいます。
そして、よく分かってない人たちは、掛け算のテストなら出てきた数字をとりあえず掛け算すればいいんじゃない? という思考をしがちです。
つまり、なぜそれとそれを掛け算するのか。それを理解していなくても文章題が解けてしまうのです。
掛け算に順序をつけるというのは、問題を理解せずに式を立ててしまった人をフィルタリングする手段なのです。
1を聞いて0を知れ!
Re:理解してる人にはそれでいいんだろうけど。 (スコア:3, 興味深い)
それは単に、問題の作りが悪いのでは?
羅列された数字を機械的にかけ算する子供が居るのが問題なら、
「なおとくん、ゆきおくん、たろうくん、やすおくん、しんぞうくんにそれぞれ3こずつリンゴをくばります。リンゴはいくついるでしょう?」
という問題を用意すれば良い訳で。
かけ算の内に交換則を覚えておかないと、割り算を理解するのが困難になり、割り算を理解できないと分数の計算が出来なくなります。
分数の計算が出来ないと数学の問題を解くのは絶望的になる訳で、安易な(しかも間違った)フィルタリング方法に頼るのは危険だと思いますが。
逆だ。理解していないからこそ交換則を徹底しなくちゃいけない (スコア:1)
とりあえず掛ければいいんですよ。掛けていい場面では。なぜなら交換則が成り立つから。駄目だといっている奴は交換則のなんたるかを判っていない。
交換則が成り立たないところでこそ、意味論的な順序性が重要になるのですが、そんなのは 引き算を教えたときにチェック済みだろうがよっ。
掛け算の場面で強引に交換則を無視しようとするのは、ただの馬鹿のやることだ。
もう一度やりたければ、割り算のところでやればよろしい。
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というか、引き算とか割り算で交換則が成り立たなくなる理由を判ってないよね、「掛け算で交換則を無視したがる奴ら」って。
A + B = C
A * B = C
この2つは A と B を入れ替えても成り立つ。「演算」に対象性があるから。だから = の右にいる C と A は交換不可能だし、B も交換不可能だ。
じゃぁ、
C - A = B
C / A = B
において AとCが交換不可能な理由は?
- は + の逆演算だから。 C - A = B において、「A と B は」交換できるが、Cは何とも交換できない。この鉄則は逆演算性から導かれるのであって、- が + と無関係に存在するなら、実は交換則が成り立つ引き算を数学的に定義することは出来る。別の言い方をすると「-」という演算は「+」という演算の定義無しには存在できない。だから「+」の定義の一部にあった交換則に引きずられる。+では AとBは交換可能だった。Cと交換可能なものはいなかった。だから / でもCと交換可能なものはいないの。AとBは交換可能なの。
/ も同様だ。小学校で習う割り算は、掛け算の定義なしには存在しない。掛け算には交換則が成り立つ。だから「逆演算である割り算」では交換則が成立しない。成立できるためには A * B = C の A, B, C のうちどの2つを交換しても式が成り立たなくちゃいけない。
わかるだろうか? 乗算で交換則を無視してしまうと、除算で交換則が成り立たない理由が説明できなくなる。 除算で交換則が成り立たない理由を説明するためには、乗算で交換則を無視してはいけないの。そこをグダグダにするから、算数が苦手な子が増える。
fjの教祖様