Ryo.Fの日記: 結婚制度を合理性で説明できるか? 2
日記 by
Ryo.F
2015.11.4(水)付日本経済新聞・『春秋』は選択的夫婦別姓に関するコラム:
実現すれば不便から解放される女性がかなりいる。誰かに迷惑もかけない。コストも知れている。歩みの遅さを合理的に説明するのは難しい。
「誰かに迷惑もかけない」と言う「合理的理由」はそのまま、重婚や近親婚に当てはまる。
これらを併せて是とするのでなければ、「誰かに迷惑もかけない」というのは理由としては正当ではない。
一方、「不便から解放される女性がかなりいる」という部分は理由として正当だ。
法律婚の保護を受けたいが、夫婦別姓を選択したいために事実婚を選択している夫婦が多数いる、というのは事実。
これは、法律婚を改正する理由として十分である。
そもそも結婚制度は、合理的に説明しきれるものではない。
社会的に結婚と認知されている関係を「結婚」と呼んでいるに過ぎず、法律婚はそれから大きく逸脱しない様定義されるものでしかない。
この「結婚」の定義は、曖昧なものにならざるを得ないからだ。
なお、「結婚」と法律婚は、「結婚」から法律婚が導かれる関係にはあるが、法律婚が「結婚」に影響を与えている面は少なからずある。
この点には注意が必要だろう。
デメリットの考慮は当然に必要かと (スコア:2)
「誰かに迷惑もかけない」の真偽はともかく、新しい制度の導入においては、デメリットがあるか否か、どの程度かを考慮し、メリットがデメリットを十分上回ると想定されることが通常は必要です(少なくとも建前上は)。デメリットが無いというのであれば、それは理由の一つに充分なり得ます。それ単独では導入する理由にはならないとしても。
Re:デメリットの考慮は当然に必要かと (スコア:1)
そうですね。
ただ、デメリットが無いことは、反対意見を排除する根拠にはなりません。
ところで、この場合のデメリットというのは、どう言うものが考えられるでしょうか?
法律婚の設計で発生するデメリットとは何か?
最大のものは、世間一般に考えられている結婚と法律婚の差が大きくなることではないかと考えています。
まあ、上位の法律である憲法との不整合、なんてのを挙げることもできるかもしれません。
例えば、結婚可能年齢上の男女差別とかですね。