phasonの日記: 昆虫を模倣した微小飛翔機械 1
日記 by
phason
"Controlled Flight of a Biologically Inspired, Insect-Scale Robot"
K.Y. Ma, P. Chirarattananon, S.B. Fuller and R.J. Wood, Science, 340, 603-607 (2013).
工学的な凄さはよくわからないので,紹介だけ.
昆虫の飛翔をモデルにした,2枚羽根の微小飛翔機械が報告された.
全長1-2cmほどのボディに2枚の薄い羽が付いており,これをピエゾ駆動で羽ばたかせる事で飛行する.
2枚羽根を振る角度やその位相差(右と左の羽根を対称に動かすのか,反対称に動かすのか)によって旋回,本体の傾斜,推進を切り替えられるようになっており,空中で自由自在に位置を変え,好きな場所で静止する事も出来る.
飛行の様子はSupplementary MaterialsのMovie S1とS2で誰でも見られるようになっているので,是非ご覧頂きたい.
なかなか凄い動きであるのだが,まあ当然と言えば当然な事に現時点では電源および飛行制御は外付けとなっており,この小さい飛翔体が単独で飛べるわけでは無い.現状での消費電力(純粋に,羽根を駆動して飛ぶ分だけ)は19 mWで,昆虫の飛行とまあ良い勝負にまで省電力化は出来ているらしい.しかし著者らの試算では,これっぽっちの消費電力であっても,内蔵のバッテリで賄おうとするとせいぜい数分程度の飛行時間した実現出来ないだろうとの事(しかも制御部分の消費電力は考えていない).
そんなわけで,虫サイズのこいつらに監視される社会は少なくともすぐにはやってこないのでご安心を.
数分あれば! (スコア:2)
電池が数分持てば、ご近所のパトロール(と称したあれこれ)はできるかも。これで自宅警備員から一歩前進!などと危険な妄想が湧きおこりそう。この技術を持っていて自宅警備員ということもないでしょうが…… ところで日経サイエンスの今月(2013/06)号にもロボット蜂の記事が記載されていました。
#風の日と雨の日は帰還できない個体が続出しそうなので物量作戦が必須ですね
人生は七転び八起き、一日は早寝早起き