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音楽

ribbonの日記: まもなく開演 コンサートホールの音響の仕事

日記 by ribbon

作者は 三好直樹さん。
ISBNは ISBN4-7948-0585-3。
ただ、本のタイトルに沿った内容は本の半分くらい。
1章は、「クラシック音楽とは」というタイトルで、音楽史的な話。王侯貴族のお抱え
から、フリーランスになっていくという流れが中心。それに楽器の改良の話が付加され
ている。おもしろかったのは、オーケストラの規模と配置の話かな。
2章は「クラシック音楽会」というタイトルで、過去から現在にわたった演奏会の
変遷とか、それにまつわる四方山話。結構おもしろい話(なぜか交響楽団という名前
がおおいとか)もあった。あとは、日本のオケの経済的状況についてなど。寄付文化が
ない日本だと、バックがないところはかなり厳しい(やはりN響が一番かなあ(推測))
ことなど。東京都交響楽団(補助金減額)、京都市交響楽団(今は直営ではない)、
大阪センチュリー交響楽団(当時:今は日本センチュリー交響楽団で橋本知事時代に
バックがなくなった)など、公共団体支援のものはここのところつらくなってるなあ。
で、第3章が「建築音響と電気音響」。ここから本のタイトルな話が始まる。
各地のホールの電気音響が悲惨な話とか、ミキサーの話とかが中心。
4章は「コンサートホールの音響の仕事」。特にマイク配置とかの蘊蓄が多い。
コンサートによっては100本以上のマイク使うとは思わなかった。
最後第5章は、「コンサートホールの1日」。1日の流れに沿っていろいろな作業の
ノウハウを記している。緞帳(どんちょう)って700Kgくらいあるのかあ。それを
操作するときは事故が起きないように非常停止ボタンに手をかけて監視するのが
当たり前だけど、安い運営会社だとそんなことしない、という苦言も。今はやりの
公設民営は大丈夫なのかなあ(地元のホールもそうなってる)。
と、結構おもしろく読めた。書かれたのが10年以上前なので、多少古くなっている
所はあるけれど、大筋では変わってないんじゃないかなあ。
結構当たりな書籍だったと思う。

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