Microsoftが「モジュールOS配布手法」で特許出願 33
ストーリー by yourCat
Vistaには特許もたくさんついてくる 部門より
Vistaには特許もたくさんついてくる 部門より
Ars Technica記事およびGrokLaw記事より。Microsoft社が「System and method for delivery of a modular operating system」(モジュール化されたオペレーティングシステムの配布手法および体系)という特許を米国特許商標庁に出願していたことが明らかになった (米国特許出願20060282899号)。ざっというと、OSのコアな機能に対して、アドオンの形でモジュールを追加してハードやアプリの対応をサポートし、デジタル署名によってインストール前のチェックやDRMによるモジュール組込みの制御をすることも含まれるもののようだ。
リンク先記事ではモジュール化されたOSという概念には先行技術があるのではないかとか、OSベンダーのソフトやハードへの支配力が強まりすぎてしまうのではないかとかいった指摘がされている。すらどの識者にも是非一読の上コメントをお願いしたい。
OSのモジュール化についてではなく、モジュールの配布や認証の方法についての特許のようだ。
DRMが肝? (スコア:5, すばらしい洞察)
Windows ○○ Editionというパッケージを廃止して、全機能をインストールした後、お金を払って各モジュールをアクティベーションするというのが考えられますね。
初期費用は無料で、月額いくらで費用を払ったり、基本料金は無料だけど機能を利用するごとに課金されるとか、それなんてネトゲ?
Re:DRMが肝? (スコア:1)
>お金を払って各モジュールをアクティベーションするというのが考えられますね。
このシステムをOffice製品に適用して欲しい。
Word,Excel,Accessは使うけどPowerPointはいらない人なので・・・
Re:DRMが肝? (スコア:1)
Microsoft Office 製品はずっと単体パッケージとセットパッケージで売っているじゃないですか。
セットパッケージで買った方が安いから、セットで買って要らないものを入れないでいるだけでしょう?
Re:DRMが肝? (スコア:1)
セットパッケージだけにして必要なソフトだけアクティブに出来るようにすれば、
パッケージを分けるコストも減るし、ユーザーもチョイスしやすくなると思うんですがね。
アクティベートの仕組みは出来上がっているのだから不可能ではないと思うのですが。
Re:DRMが肝? (スコア:1)
セットパッケージはセットアップ時に必要なソフトだけインストール出来る訳ですが……。
Vista の Home Basic/Home Premium/Ultimate の様な形の構成 (プロダクトキーで判別) とかであればできそうな気はしますね。プロダクトキーの違いがあるのでパッケージは分けられますけど。
チョイスしやすいのは分かってるユーザだけで、製品名で Personal、Professional、Enterprise と分かれている点の分かりやすさは、特に詳しく調査している訳ではないエンドユーザには大きいように思います。
また、OEM 版の存在を考えると、機能毎に購入する仕組みは結構微妙なのではないかなと思えます。
たとえば DELL で注文するときなどは Office Personal と Office Pro を選択したり出来るわけですが、こうした際の購入選択で単体ごとに選択するのかとか。
そこは多少の改善で済むにしても、お金を受け取るのはあくまで OEM 先になりますし、プロダクトキーの発行をどうするのかというのも問題になってきます。生成ロジックを OEM 先に提供するのは Microsoft も嫌でしょう。
値段も単体価格とセット前提の割引価格をどのように適用/表示するのかとかも難しそうです。Microsoft も OEM 先もユーザに直接的に価格が見えてしまうのは嫌がるでしょうし。
ユーザの手元に PC が届いてから有効化していく形の場合、申し込み時と違う構成にされるとお金は丸々 Microsoft にいってしまう可能性も出てきますので OEM 先に渋られるでしょう。
Microsoft から OEM ベンダに払い戻す形にすると、アクティベーション時に誰がいつどこから買ったものかをトラッキングできないと無理な話になりますから、個人情報をアクティベーション情報と結びつける必要が出てきて現状より余程嫌な形になります。
なので、現状の仕組みからさらに一歩進んだ形にならないと提供できないと思います。
Re:DRMが肝? (スコア:0)
でしょうな。対象をOSモジュールにしただけでは進歩性で拒絶されそうだけど、
サービスとしては(月額いくらかにもよるけど)良いと思う。
月額収入で安定すれば未完成OSを機能削って無理やり発売することもなくなるし。
古いOSのサポートを打ち切って収入を手放すこともなくなる。
# 結局はその値段によるんだけど
Re:DRMが肝? (スコア:0)
その場合は、富山の薬売りに近いのではないかと。
ネトゲはサーバーと随時交信していることを前提としていますからね。
そのサービスを会員制にして利用使用履歴をOSが記憶していて課金BOTが定期巡回してくるとか。
あるいは現在のIEやWMPのように最初はインストーラーだけ配布しておいて実行ファイルのダウンロードごとに認証課金するとか。
いずれにしてもスタンドアローンやイントラネットだけで利用するユーザーにはあまりメリットがなさそうな。
請求項読んでみた (スコア:5, 参考になる)
請求項(claim)に書いてあることは文面通りに受け取られる。
つまり「AとBとCを備えたシステム」と書かれていたら、
「AとBを備えてるけどCを備えてないシステム」や
「BとCを備えてるけどAを備えてないシステム」が過去にあっても
それを理由として特許が無効になったりはしない。
で、今回の請求項1を読むと
(単一のコア機能モジュール
and 単一のライセンス認証モジュール
and (ひとつ以上の((単一の機能モジュール) and ライセンスデータ)を備えた追加モジュール)
and (少なくともひとつ以上の上記追加モジュールが
上記認証モジュールで認証された後に
上記コア機能モジュールに追加される))
からなるOS
が過去にあったかどうかが問題になる。
過去にOS以外で同じことやってるモノがあっても無効にならない。
OSではlinuxにドライバ内のライセンス文をチェックする機能があるけど、
これは警告だけで組み込まれないわけじゃないから…とか何とか言って逃げられそう。
請求項1が無効でも、1 and 何とか という請求項がたくさんあるので
どれかは成立するんじゃないか。
認証を行わない限りは特許に触れなさそうなので、
オープンソース陣営にはあんまり損はないんじゃないか。
Re:請求項読んでみた (スコア:0)
つ 新規性
Re:請求項読んでみた (スコア:0)
新規性× ... 同じもの
進歩性× ... 容易に類推できるもの
Re:請求項読んでみた (スコア:0)
Re:請求項読んでみた (スコア:0)
> 「AとBを備えてるけどCを備えてないシステム」や
> 「BとCを備えてるけどAを備えてないシステム」が過去にあっても
> それを理由として特許が無効になったりはしない。
逆に言えばそれらのシステムは特許侵害になったりもしないのになぜか「AもBもCも使えなくなる」みたいに過剰反応する人大杉。
誰も今までしなかった事が理由で特許になるのか? (スコア:1)
# 後ろから2段落めを読んだ感想による
一般的な話題として、誰もやりたいと思わなかったから、
今までに誰もしなかったが、やろうと思えば誰にでも思いつく事
って、特許になるのでしょうか?
一個目の記事で、"with the biggest difference being
that lack of licensing validation." とあるのですが、
linux って、多くのディストリビューションが copy left
だったりするものをを配っているわけで、license の
validation なんて不要だと思うのですが、必要であれば
実装したんじゃないかと思えます。
そういう状況でも、最初にやったという理由で特許になる
のかなぁ? と単純に思います。
今まで誰もできなかった事を実現するものが特許じゃないのかと
思ってしまいます。
RedHat あたりは、どうなってるんだろう?
ユーザー登録後にソフトウェアアップデートしてるような
気がしないでも無いが、Mac と同じで OS がアップデート
されているわけではないから違う?
もっと他に、すごい事があるのかもしれないけれど
USPはどうか知らないが (スコア:3, 興味深い)
ただし、組み合わることにより新規な利点が創出されるならば通ることもあります。そういう場合は単なる組み合わせになることは少なく、大抵は新たな技術的進歩を伴うもんですけど。
※で、そういう細かい部分は明細までしっかり読まないとわからないことが多い。なお私はまだこの特許の中身は読んでないので内容についてはノーコメント。
Re:誰も今までしなかった事が理由で特許になるのか? (スコア:2, 参考になる)
て言われるだけでしょう。
誰も言わなかったなら、先行技術は存在しなかったと考えてよいと思う。
そうじゃないと、すべての特許が同じいちゃもんをつけられる可能性が出てくるよ。
Re:誰も今までしなかった事が理由で特許になるのか? (スコア:0)
が、今ちょっと調べたら実用新案ではソフトウェアは保護されないようだ?
日本以外の国で実用新案という法制度があるのかどうかも知らない。
Server "Longhorn" (スコア:1)
クライアントOSもそのうちかな?
Re:Server "Longhorn" (スコア:2, 参考になる)
どのエディション買っても、変更用の差額を払えば別のエディションに変更できますよという話
Re:Server "Longhorn" (スコア:1)
しかし、Vista の場合って Home Basic/Home Premium/Ultimate って同じメディアからセットアップ可能ですよね。プロダクトキーが違うだけで。
Vista で適用される辺りだと、Ultimate Extras とかの部分なのかな、という感じがします。
Re:Server "Longhorn" (スコア:0)
そもそも、この特許のモデルになってるものがVistaのエディション変更なんだし、Extras とかは関係ないですよ。
Re:Server "Longhorn" (スコア:1)
Extras の方になるとまさにオンラインでダウンロードして機能追加などになるので、ローカルに既にコピーしてある機能を有効化するものとは違うように思っていたのですが、Anytime Upgrade の場合は別メディアからモジュール追加なのですね。
てっきりプロダクトキーのみ購入だと思っていました。
ん・・・? (スコア:0)
認証?
良くわかんないけど署名とかじゃないですよね?
モジュール化って (スコア:0, オフトピック)
Linuxなどでもカーネルだけ配布して、そこにデバドラやウインドウマネージャなんかを
後付けしますし。
配布に関しても従来のWindowsのデバドラのように、Microsoftお墨付き証明書を付与する
形ならまったく既存技術でしかないように思いました。
IEをOSに一体化させていた数年前までのMSだったら進歩したようにも感じたでしょうが。
あ、もしかしてシェルやフレームワークを全部バラ売りして商売を拡張するつもりかな。
Re:モジュール化って (スコア:0)
いまのOnlineゲームやウィルス駆除ソフトのアップデート (スコア:0)
機能の拡張がそこでされるなら一緒やん?
Re:いまのOnlineゲームやウィルス駆除ソフトのアップデート (スコア:0)
特許ってのは「やり方」を認めるもので「やること」まで縛られたら堪らん。
Re:いまのOnlineゲームやウィルス駆除ソフトのアップデート (スコア:0)
http://www.symantec.com/region/jp/news/year00/000321.html [symantec.com]
他の特許情報は確認していると思うから、Symantecの特許とかぶらないのかな。
そうであれば、他社もやっている事なので、取り立てて騒ぐ必要はないのでは?
米国も特許出願って、先願主義になったのかな?
そうであれば、予防措置で特許出願しておかないと、他者に出願されてOUTって事もあるからね。
英語ダメで原文読んでないので、外していたら適当に突っ込んでくださいな。
Re:いまのOnlineゲームやウィルス駆除ソフトのアップデート (スコア:0)
# LiveUpdateはまちがって多重起動すると簡単に壊れるから嫌い。
Re:いまのOnlineゲームやウィルス駆除ソフトのアップデート (スコア:0)
ウィルスも (スコア:0)
#こんな話が… [yomiuri.co.jp]
#社会的には相手にされてない気がします。
Re:GNU Hurd (スコア:0)