きぼう、有償利用テーマ公募の概要が公開される 22
ストーリー by yoosee
宙返りを何度もするがいい 部門より
宙返りを何度もするがいい 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
JAXAから 「きぼう」有償利用テーマ公募に向けた今後の進め方について(pdf)という文書が公開されています。 これは、来年6月から運用される国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」を有償で利用できるもので、 有料利用による実験成果は利用者に帰属するという試みについてのことです。
募集は2回に分けられ、第1回目は来年6月から再来年3月までに実施される分であり、その説明会が11月19日、応募締め切りが12月14日となっています。 実験は「きぼう」の与圧室内で実施できるもので、宇宙飛行士の作業時間が最大約2時間、必要機材類の重さが最大約2kgという条件。 JAXAが提供する利用リソース使用料の支払いは、利用者が価値判断してJAXAに提示し、 JAXAが実施する作業は実費相当額を支払うことになると書かれていますが、実際のところ利用料はよく分かりません。 2時間で2kgという制約の中で、さて何をやったらいいのでしょうか。
水と油の氷 (スコア:3, 興味深い)
それとも分子間力の強いもの同士で凝集して
氷の結晶ができるだけなのか?
2時間でできそうな内容を考えてみた
Re:水と油の氷 (スコア:1)
シェイクした後、どのようにくっつきだすかの様子は見てみたいですね。
#わかったからといって、役に立ちそうな使い方は思いつきません。
Re:水と油の氷 (スコア:1)
味噌汁の対流が起こるかとか、無重力でも納豆をかき混ぜられるかとか和的なテーマでどうでしょうか。
無重量空間における味噌汁の対流 (スコア:2, 参考になる)
マランゴニ対流 [wikipedia.org]というものが存在しますので、熱い味噌汁を空中に浮かべると対流がおきると思います。味噌汁の利点は対流の様子が味噌粒子の移動で外部からはっきりと観察できることでしょうか。
# ぢつは恩師の一人がかつて宇宙空間でのマランゴニ対流の実験を提案していたことを知ってびっくりなのでID。
Re:水と油の氷 (スコア:1)
オンザロック用。
どのくらいの市場規模があるか調べる。
# 別に現物作る必要はないな。w
Re:水と油の氷 (スコア:0)
Re:水と油の氷 (スコア:1, 参考になる)
だそうで。
#航空機で出来る実験は却下かもね。
可能な限りの周波数帯と出力で (スコア:1)
もちろん歌手は岸洋子ね。
あたしの旅は、終わりのない旅~♪
デイジー、デイジー (スコア:1)
"Daisy Bell(デイジー・ベル)" 又は
"A Bicycle Built for Two(二人乗りの自転車)"
でしょう:p
『2001年宇宙の旅』
http://www.asahi-net.or.jp/~KZ3T-SZK/kub_daz.htm [asahi-net.or.jp]
Re:可能な限りの周波数帯と出力で (スコア:0)
宇宙飛行士に感謝をこめて (スコア:1)
宇宙飛行士に宴会をしてもらいましょう。
2時間あれば1次会くらいはできるでしょ。
え?飛び立つ前から呑んでるので、実験の結果が正確かどうかわからない?
Re:宇宙飛行士に感謝をこめて (スコア:0)
冗談のつもりだろうが (スコア:0)
2kgのアレ・・・ (スコア:0)
という冗談はさておき、微小重力空間での哺乳類の受精ってこれまで実験されたことあるんですかね?宇宙メダカやら宇宙イモリやらはよく聞くのですが。
Re:2kgのアレ・・・ (スコア:0)
※必要機材は人によって代わりそうw
Re:冗談のつもりだろうが (スコア:0)
必要になるのは巨大宇宙船で移民するくらいの未来かもしれんが。
もしくは資金集めに。
Re:冗談のつもりだろうが (スコア:0)
「プラネテス」の「地球外少女」の話を連想しました。
Re:冗談のつもりだろうが (スコア:0)
Re:そんな範囲でしかできなくて何か集まるの? (スコア:4, 参考になる)
いいえ、違います。
まず、近年の省庁(ってか、予算握ってる財務省とか政策を決定する内閣)の方針で、こういった
設備は産業界に開放しないといけないことになっています。まあいわゆる産学連携です。
大学・研究所等でも大型装置を入れると「じゃあどれだけ企業の利用はあったのか?」などを
後ほど聞かれます。
#別に産学連携自体は悪いことではない。ただ、産学連携という言葉が先行してしまい、必要も
#無いのに無理やり連携を促進したりで数値実績のみを追求する場合もあってこれは問題。
で、その際の費用等は実費に比べて格安になっています。まあ当たり前ですが、今回の例なんぞ
でも実際にかかる費用(当該作業での実費というものだけ(これは請求)ではなく、ミッション
全体での実費)を、全実験で使った時間で割ると、各実験あたりとても誰も払ってくれないような
金額になります。
ですのでこれ(とか他の大型設備等を使った産学連携)は維持費・実施費などを集めるという
目的で考えると全く採算があっていない事が多くなります。学の側の人間としては、無理に産の方に
使っていただかなくとも、マシンタイムがあるんならもっと使いたいんだけど……という面は無きに
しも非ずなんですが、まあ国家として産学連携を推進すると決まった以上我々下っ端は推進するのみ
です。確かに、学だけ優先されて産が全く使えないってのも変な話ですしね。
そんなわけで、産学両方に公開して、テーマを選定して利用してもらおう、ということであって、
「これで産業界から金捲き上げてぼろ儲け」というわけでは無い、ということで。
もう一つ、こういった有償利用では成果を専有できる(=非公開可)、という点もあります。
Spring8などもそうなんですが、成果を公開する(=広く人類の利益とする)研究の場合、実質的に
消耗品費だけなどの格安で利用できます。(公共の福祉のため)
これですと、自社の製品のために研究したい企業はなかなか使いづらくなります。
これに対し、今回のような有償利用では成果の非公開を認めており、研究成果を囲っておきたい
企業側の利用を促進する、という意味もあります。これにより産学連携を進め、米で上手くいってる
ような産学連携で産業界大躍進、を狙いたいという政府方針につながります。そううまくいくかどうかは
別として。
#さすがに無償なのに囲い込みを許すわけにはいきません。それだと国家が企業を直接支援してることに
#なってしまいますので。
余談ですが、今回のペイロードは2kg、時間は2時間ですが、きぼうにはある程度の基本的な装置は
設置される予定で、これらも当然利用できます。
http://kibo.jaxa.jp/experiment/ [kibo.jaxa.jp]
またペイロードも次回募集時には15kgになって、利用可能な時間も7時間を予定してます。
#中の人じゃないけど宇宙での実験時間を使わせてもらった事があるのでAC
#あ、実際にきぼうが有益なプロジェクトかどうかは別問題ですよ。それはまた別途議論する
#必要があります。