広島市立大学の石田教授グループ、NASAの2倍の衛星通信速度を達成 11
ストーリー by headless
2倍 部門より
2倍 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
広島市立大学情報科学研究科の研究グループが超高速衛星回線を利用した実証実験を行い、TCPの最高速度で281.9Mbpsを達成したとのこと(広島市立大学 - お知らせ)。
この記録は石田賢治教授らの研究グループによるもので、同グループが開発した高速衛星回線用TCP「TCP-STAR」を実装した送信端末による、10分間の平均スループットだ。従来最高速度とされていたNASAの衛星による127.87Mbpsを大きく上回る。実験には超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)と鹿島宇宙技術センターの大型地球局(LET:送信側)、超高速小型地球局(SDR-VSAT:受信側)を利用している。
今回300Mbps近い通信速度を達成したことで、スーパーハイビジョンクラスの動画転送、災害時の緊急・重要通信の充実、通信環境の地方格差の解消への寄与といった応用が期待されるとのことだ。
これでデジタルデバイドが縮小 (スコア:0)
※ただし商用サービス開始は山手線の内側で一部を除く地域から順次拡大
Re: (スコア:0)
きずなはアンプが故障しちゃってアップリンクにパラボラが必要なんじゃないっけ
それで携帯衛星ネット回線計画はおじゃんになったはず
Re:これでデジタルデバイドが縮小 (スコア:2, 参考になる)
きずなはもともとパラボラ必須ですね。
必要の無いはずだった大きなアンテナが必要になったのはきく8号です。
わざわざ宇宙に大きなアンテナを展開したのにねぇ。
ちなみに今回の震災対策で設置された基地局の通信速度;
きく8号:最大768Kbps @ 岩手県大船渡市 [satnavi.jaxa.jp]、最大384Kbps @ 岩手県上閉伊郡大槌町 [satnavi.jaxa.jp]
きずな: 20Mbps @ 岩手県庁&釜石市、30Mbps @ 宮城県気仙沼市 [satnavi.jaxa.jp]
まぁ、きく8号はもともと小型携帯端末との通信を想定しているから速度を比べるのは間違ってるとは思いますが、参考までに。
近距離だけでなく (スコア:0)
お願いいたしたいところです。
…市場が見込めないからしょうがないんでしょうけどね
「はやぶさ」の川口教授曰く (スコア:3, 興味深い)
米国の深宇宙通信技術と日本のそれは50年の技術格差があるそうです
火星軌道近傍まで飛ぶ探査機の通信速度は日本の「はやぶさ」で
1.5メートルのパラボラアンテナを使って64kbps。
受信できる深宇宙局は臼田とバックアップの内之浦のみで一日最大8時間
一方米国は火星地表面にいる探査ローバー「オポチュニティー」が
20㎝の平面アンテナを使って512kbps。火星周回軌道上の
「マーズリコナイサンス」は6Mbps
受信できる深宇宙局は米国本国以外にオーストラリアの
キャンベラとスペインのマドリッドの三カ所で24時間
もう、ふた昔前のPHSと好条件のADSLを比較するレベルで
勝負にすらなりませんね。ビットレートはそのまま
探査データを地球に送信できる量となる為、同じ探査機材を
積んでも得られる成果に大差が付きます。
深宇宙という極限環境で磨かれる通信技術は移動体通信などに
応用が利くはずです。宇宙技術の中ではスピンアウトの価値も高いはず。
クアルコムなどが築いた携帯電話の基礎技術はその反映なのかも知れません。
Re: (スコア:0)
技術格差は、予算格差でもあるわけで。
JAXAはやればできる子だとおもうけど
いかんせん先立つものが無いのよね。
そこで、NASAに勝るものがちょっとでもできたら
万々歳だ、というのがこのニュースなので和。
Re: (スコア:0)
#こんな状態で有人飛行や月面着陸まで手がけようとするのは支離滅裂
Re: (スコア:0)
> 応用が利くはずです。宇宙技術の中ではスピンアウトの価値も高いはず。
それはF-1レースで培われた技術は、市販の自動車に活かされている・・・くらいの話でしょう。
我田引水のための話を真に受けちゃいかん。
Re: (スコア:0)
えっと (スコア:0)
IPSTAR無視してどうするの?
Re:えっと (スコア:1, 参考になる)
別に「無視」はしてないんじゃない?
何故か元ネタとずれたコメントが多いけど、今回の件の本旨は
(衛星経由のようにレイテンシが高い環境で)高スループットを得るためのTCP拡張
であって、
衛星を使った通信を可能にする技術そのもの
じゃないよね。
当然、これによって
衛星を使った通信サービス事業
が出来たり出来なかったりって話ではないわけで。
そーいう技術の実証実験だと考えれば、IPSTARと組んでやる必然性もないし、
そもそもお互いにあまりメリット無いんじゃないでしょうか?
スループットの向上によりサービスの収益性が高くなったり、
適用ユースケースが広がったりすることでソリューション事業は多少やりやすくなりそうだし、
今回のTCP-STARがより実用的に段階でIPSTAR上で展開するサービスで利用してもいいんじゃない?
ただ、TCPのウインドウ制御だの何だのってあたりが基本の技術領域なんで、
end-to-endでの採用が前提になりそうだし、複数セッション張ったときの帯域割り当ても問題おきそうだよね。
ともあれ、普通のユーザが一般サービスに接続するようなユースケースに貢献するようなことはとりあえずなさげ。