統合失調症による幻聴をアバターで改善する試み 22
ストーリー by hylom
幻聴の見える化 部門より
幻聴の見える化 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
統合失調症患者でよく見られる幻聴や妄想などの症状をアバターを使った治療で改善できることが分かったそうだ(Gizmag、本家/.)。
人間の顔をしたCGを利用したもので、患者は自分に話しかける「人物」に一番似ていると容姿と声をコンピュータ上で選択し、セラピストがこのアバターを通じて患者とリアルタイムで会話するセッションが行われた。ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンで行われた実験では16人の統合失調症患者がセラピストと共に治療に挑んだという。
30分のセッションが最大7回行われ、患者はこの「人物」の命令や脅迫に対抗するよう促されたとのこと。またセッション外で声が聞こえてきた場合のため、患者にはいつでもセッションでの会話を振り返れるよう録音が渡された。
セッション完了時にはほぼ全ての患者において幻想や幻聴の頻度や重篤度が軽減したとのこと。また幻聴が完全に聞こえなくなった患者も3人いた。
このようにな治療は幻聴に対抗する姿勢に慣れるだけでなく、アバターを選ぶ作業を通じてこの「人物」が自分の心の中の存在であることを認識させることにも有効だったそうだ。
この研究はさらに資金提供を受け、今後142人の患者を対象とした治療実験が行われることになっている。
これは…口寄せ!? (スコア:3, すばらしい洞察)
「人に取り憑いた悪霊を霊媒師に憑依させ、言い分を聞き出して説得し成仏させる」ってのと同じプロセスのような気がする。
あるいは、幻肢痛の鏡療法 [wikipedia.org]にも似てるかもしれない。なんかこう、偽物とわかっててもいいから顕現させることに意味があるんですかね。
Re: (スコア:0)
似た感じではありますね。
悪霊というよりも、たとえば強いわだかまりがあるまま亡くなって、常に気になっている相手を口寄せで呼び出してもらい、(擬似的に)和解して心理的に消化する、気にならなくなる、みたいなもんでしょうか。
他人に単に「気にするな」といわれるよりも、たとえ偽物だとわかっていても、無形のものに「形を与えられた」時の心理的な力というのは、なかなかにあなどれないかもしれません。
Re: (スコア:0)
イタコの再評価が進むかもしれない
Re: (スコア:0)
まずは、美しすぎるイタコ探しから始めなければ。
Re:これは…口寄せ!? (スコア:2)
患者にエピソードの登場人物(幻覚の話者)だと思わせることが重要なので、美人より、モノマネの福田彩乃などが適任かも。
会話なのか (スコア:2)
アバター側が一方的に話しかけるだけでも同様に改善するなら、そういうプログラムを比較的容易に作れそうなのに。
Re: (スコア:0)
逐次処理でインターフェイスの確立や、効果測定してるんでしょうに
Re:会話なのか (スコア:2)
セラピスト不要にできそうかなーと思ってみた。
よくわからないけど (スコア:0)
自分に似た容姿の人(アバター)に脅かされたりすると
普通の人はイラっとしたり、嫌悪感を持ったりして、精神状態が悪くなりそうなものだけど
統合失調症の人はそうでもないって話?
Re:よくわからないけど (スコア:1)
このアバターは、患者自身ではなく「患者に悪口などを囁く人」を模したものですね。
統合失調症でなくても、たとえば誰か「嫌な上司」に対する「自分の」認知を変えるようなものです。
嫌な上司に模した人形を、「嫌でない言葉や振る舞い」をするよう操作すると、その嫌に上司に対する自分の側の思い込み、心構えや偏った認知が変化するんじゃないか、という感じでしょうか。
うまくいけば上司に対するイメージが変わり、上司本人から同じことを言われても、うまく受け流せるようになるかもしれません。
この「上司」を「幻覚」に対応させることで、そういう認知の変化を治療的に応用しているのではないかと思います。
Re: (スコア:0)
ちがうよ、
自分に話しかける「人物」に一番似ている人
だよ。
総合失調症の人が、アタマん中で勝手に作ってる人を、
現実世界でアバターとして画像で作って、
実際に話して頑張ろうぜってニュース。
Re: (スコア:0)
ああ、「話しかける人物」って実在じゃなく、病気の中の人のことか。
いつも悪いことばかりささやく「彼」から、
アバターを通してまともな言葉を聞けば症状が改善できるわけだ。
Re:よくわからないけど (スコア:3)
セラピストがアバターによって用意した幻聴の話者(エピソードの登場人物)を用意しておき、治療時には患者と幻聴(アバター)との会話にセラピストが介入して、助言するのでしょう。
従来の治療では、面談で患者から幻覚・幻聴のエピソードを聞き取り、それを元に精神療法・薬物療法などを検討する、すべてが後追いから始まるアプローチとなっているのが現実。
それに対して、擬似的な再現とはいえ、患者と幻聴・幻覚との対話に介入する手法は、画期的とも思えるが、よりリスクも高く感じる。
また、現状では、統合失調症は器質的原因が有力で、精神療法で完治するとは考えられていない。(投薬治療で症状が治まっても、ほとんどすべて再発するため、完治とは呼ばず、寛解などと呼ぶ)
だから、どのような患者にどの程度の効果が見られるのか、興味深いところだ。
Re: (スコア:0)
> 患者はこの「人物」の命令や脅迫に対抗するよう促されたとのこと。
とあるから、治療中にまともな言葉を話してくれるわけではないのでは?
無視したり逆らったりすることを覚えさせるのでしょう。
Re: (スコア:0)
この読解力の低さはやばい…。
ヲタクの治療 (スコア:0)
嫁を本人に選ばせて、
その嫁の声で罵倒して社会復帰させる。
え?むしろご褒美?
二次元規制が進んだらヲタク=病気ってことになるから、そうなったら治療されるんだろうなあとか思って。
Re:ヲタクの治療 (スコア:2)
>二次元規制が進んだらヲタク=病気ってことになるから、そうなったら治療されるんだろうなあとか思って。
昔は同性愛や異性装は性倒錯(変態性欲)と考えられていて、それは治療対象で、その目標も矯正だった。だが、(曖昧な記憶だが) 80年代にはWHOの精神疾患リストから消え去り、疾患ではなくなった。
いまは普通は単なる性癖(趣味趣向)扱いだし、性同一性障害と診断されて本人が希望すれば、身体を精神に合わせるアプローチをとる時代。
それにすべての医療行為は本人や家族の希望に添うもの。あなたや家族が治療の必要を感じなければ大丈夫。
措置入院(知事が強制収容)は、自傷他害の恐れがある場合に限られる。たとえ実在の幼女に欲情しても、彼女たちを傷つける恐れがなければ大丈夫ということ。
某議員たちの法案、内閣法制局のチェックさえ受けてなさそうだし、あのままは議案提出さえ無理だろ。
Re:ヲタクの治療 (スコア:1)
>某議員たちの法案、内閣法制局のチェックさえ受けてなさそうだし、あのままは議案提出さえ無理だろ。
内閣法制局でチェックするのは内閣が提出する法律だけです。議員立法の方は、衆議院法制局か参議院法制局でサポートされます。内閣法制局よりもチェックが甘いとも言われますね。
医者の側の精神的負担 (スコア:0)
治療を施した精神科医に対して患者が依存するように
なって困ったというような話は結構あるね。
精神科の治療は医者自身の心を病ませるらしく、
精神科医の自殺率は、一般人の数倍あるらしい。
アバターを使う事によって医者の側の負担が減ったり
するかもしれない。
Re:医者の側の精神的負担 (スコア:1)
その次はアバター依存というわけか。
#既に二次元依存なので何も言えない
アバターってことは (スコア:0)
3Dで青いんだろ?
そんなのが幻聴の元ならさらに気持ち悪いなあ。