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テクノロジー

東北大の研究者ら、高性能・超低消費電力という不揮発性マイコンを開発 35

ストーリー by hylom
電源が不安定でも大丈夫なシステムへ 部門より

東北大学などの研究者らが、不揮発性で高性能・超低消費電力というマイコンを開発したと発表したPC Watch)。

このマイコンではスピントロニクス技術が活用されており、これによってすべての演算部が不揮発性となっているという。これによって「無駄な消費電力を排除」し、あわせて演算モジュールやメモリコントローラも改良することで、動作周波数200MHz、平均消費電力は50μW以下というスペックを達成したとのこと。

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  • これ低消費電力と合わせて、FPGAブート時のややこしいことを解決できるんじゃ。

    • by Anonymous Coward on 2019年02月22日 23時35分 (#3569911)

      再構成型演算モジュールって記事に書いてあったけどFPGAのことなのかな。
      確かにSRAMの代わりにSTT-MRAM使ってるのならブート時間が実質ないので、FPGAの素早い間欠駆動なんかも期待できそうですね。

      /*
      揮発性マイコンをふと考えてしまった大作戦。「なお、このMCUは自動的に消滅する。」
      あるいは揮発したものを吸い込む…
      */

      親コメント
  • by kohzoh (34869) on 2019年02月23日 21時15分 (#3570301) 日記

    最初にMRAMができた時に、磁石を近づけるとダメって話だったけど
    STT-MRAMになると外部の磁場で動作に影響は出にくくなっているの?

    ネオジム磁石がスマホケースの止め具などいたるところにある現在、モバイル機器にうっかり磁石を近づけると壊れますよ、というのはブラウン管テレビのようで厄介だな。

  • by Anonymous Coward on 2019年02月22日 17時55分 (#3569630)

    スピントロニクスって良く知らないのですが、
    常温で動かないと幾ら素子が低電力でも意味が無いと思うのですが
    これは常温でうごくのですか
    熱雑音とか地磁気に負けたりしないのですか
    だとしたら画期的ですが
    既存の外界デバイス(液晶とかネットワークとか)に繋ぐには変換素子が必要と思いますが
    その辺りもなんとかしないといけないと思いますが

    • # 5 年以上前の知識になりますが

      確かに常温の強磁性半導体は、世界中で多大な努力が払われたにもかかわらず実現していないはず。しかし、常温で巨大トンネル磁気抵抗を示す物質は合金なら (CoFeB など) いくつかあったはずで、HDD のヘッドなどに実用化もされています。

      プレスリリースに磁性材料が何なのか明記されていないので断言はできないですが、シリコンの CMOS と同一チップにそういった合金の微細構造を載せたというのが新しいのでは?

      しかし磁性金属材料は本当に東北大学のお家芸ですねえ。

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    • 例えば、宇宙空間であれば、温度の問題が相当軽減されるように思うんですけど。
      モジュールの近くまで真空に曝し、そのさらに周囲からの熱伝導も抑え断熱性を高める事で、モジュールの冷却系統への電力も軽減できますから。
      これを上手い事応用すれば、土星辺りまで太陽電池だけで探査機を送り込めたり、今より出力が小さいけど寿命も長い原子力電池を外惑星探査機や星間探査機に積み込める。

      最近運用を停止した火星探査機「オポチュニティ」 [gizmodo.jp]のようなのであっても、バラバラにならない限り数十年後に「目覚めさせる」ことだって夢ではなくなりますしね。

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      • by Anonymous Coward on 2019年02月23日 1時40分 (#3569953)
        宇宙機の全消費電力のうち、MPUの割合なんて微々たるものですし、このチップ含め半導体には動作可能な温度範囲というのが物性的に決まっています。
        日陰/日照で温度差が数100℃に達する宇宙空間で、ヒートパイプなしの運用は非現実的だと思いますし、どちらかというと確実に動作する方が重要であり、古いプロセスで作られたプロセッサの方がよいです。(低電力というのは裏を返せば電子線の影響を受けやすいということ)

        # 業界の中の人なのでAC
        親コメント
      • 自身の発熱はだいじょうぶなん?
        排熱が必要なら、真空かつ無重力というのはなかなかむずかしそうやけど。

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      • by Anonymous Coward

        宇宙空間だと、放射以外の冷却が難しいので温度の問題はより深刻になると思うのですが?

      • by Anonymous Coward

        宇宙空間だと放熱も難しいから要求温度とシステムの発熱のバランス次第じゃないですか
        太陽光を浴びるところだときつそうですが

    • by Anonymous Coward on 2019年02月23日 0時01分 (#3569920)

      スピントロニクスと言っても、STT-MRAMのことですよ。
      スピンを演算に使う素子の事じゃない。

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    • by Anonymous Coward

      記憶素子に既存技術のMRAM使ってるから不揮発だし、スピントロニクスだしってことなんじゃないかと。
      CMOSロジックと同居して実装しているところが新しいような気がする。

    • by Anonymous Coward
      どこから温度の話がでてきたのでしょうか?
      STT-MRAM自体は近年盛んに研究されているもので、DRAMのように高速でいて、かつそのデータ保持に電力を消費しないというものです。小規模ながらすでに製品化もされています。
      今回はその技術を演算部含めて適用することで待機電流を一切不要としたマイコンを作ったというのが肝かと。
  • by Anonymous Coward on 2019年02月22日 17時55分 (#3569633)
    リフレッシュに使う分の電力を抑えることができるっていう意味かな?
  • by Anonymous Coward on 2019年02月22日 18時03分 (#3569644)

    それこそどんな低レベルな集電手段でも、必要な電力が溜まった所で動けるな。
    200MHzとか言っているけど、逆に1Hzとかでも途中でメモリが揮発しないって事だろうし。

    • by Anonymous Coward

      そういう環境は停止時のほうが難しそうかも。電圧ドロップ検出してから正しく一時停止状態に持ち込めるかっていう。

      超速停止と、再始動時の自己一貫性の確認は、不揮発メモリ前提OSの最前線の課題だろうねぇ

  • by Anonymous Coward on 2019年02月22日 19時25分 (#3569728)

    >平均消費電力は50μW以下
    更に改良が進んでnWオーダーになったらマイコンがナノコンと名前を変更するのでせうか?

    • by Anonymous Coward

      マイクロプロセッサーのプロセススケールがミクロンからナノに変わってもナノプロセッサーにはならなかった
      というより、マイコンの代表選手のZ80のオリジナルは消費電力がマイクロワットどころか1ワット近かった

      • by Anonymous Coward

        DIPのZ80は良く焼けてた感じがする。Z80Aまでの頃

    • by Anonymous Coward

      単位に「マクロ」って出てきますかね?

    • by Anonymous Coward

      仕事でつこうてるのにパソコンでせう

      • by Anonymous Coward

        仕事で一人一台コンピューターが使える(パーソナル)というのが画期的だった時代があったんですよ

        • by Anonymous Coward

          個人と私人の区別がつかないひとなんでせう

  • by Anonymous Coward on 2019年02月22日 21時58分 (#3569844)

    ちゃんと動作する実チップを作ってみましたという、いかにもISSCC向けの発表
    シリコンCMOS混載プロセスでのSTT-MRAMの基本性能そのものを知りたい

    • by Anonymous Coward

      ロジックをCMOSにするならSST-MRAMは単なる不揮発メモリだから混載せずめもりちっぷとして普通に乗せればいいのでは。
      ロジックに近い場所で使うなら尖った性能を出してこそだと思う。
      CMOSワンチップマイコンに混載はなくはないだろうけど、
      概ねEEPROM/Flashで用が足りてそうだからなぁ……

      • by Anonymous Coward on 2019年02月23日 0時13分 (#3569925)

        https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/1135416.html [impress.co.jp]
        こんな感じで、混載Flashだと微細化に対応できないので、STT-MRAMが注目されてます。

        https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/1160009.html [impress.co.jp]
        PRAMもあるよ。

        ちなみに、不揮発メモリをロジックのすぐ近く、究極には今回のようにフリップフロップの隣に配置するのは消費電力低減のためです。
        チップ外に不揮発メモリを置いたら、スリープするたびに外部メモリとの通信が発生して大きな電力と通信時間が必要です。
        それに対してフリップフロップの隣に不揮発メモリがあれば、通信の電力が下がるし、スリープへの移行も数クロックで完了する。
        そのため細かい粒度でスリープに移行して、消費電力を減らせます。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        SRAMの置き換えなのかもよ。不揮発性メモリだからリーク電力抑えられるし。
        以前聞いたものだと、フリップフロップ回路に不揮発性素子組み込むというのもあったはずだし。

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皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー

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