まあそうでしょうねえ、「このランキングの売上の数字から0.01%でも中抜きできたら…」なんて助平根性では無理がある。
しかし気になるのはこの話を逆側から見た時で、Unityは去年IPOして13億ドル(~2000億円)調達していて、まあそこまでにそれよりは1桁くらいは少ない額を投資ファンドからお借りしているはずなんですよ。ファンドの方ではうちはがめついですよ、十倍百倍返しをいただきますよと言いながら、Unityの方はええもちろんいま十億百億の投資をいただいてもこの腐りきったゲーム市場に夢の技術で大変革をもたらせば市場はわが社の総取りとなって千億一兆の濡れ手に粟をきっとお届けいたしましょうと幾度も雄弁に目論見を語ってお約束をしているはずなんですよ。データも込みで。
ところがそうやって大入り袋をいただいて、追加でおかわりまで平らげて、創業者は2シーターをぶっ飛ばしてお帰りになって、後には箔に箔の付いた歴戦の経営者がやってきて、さあ値上げだ回収だわが社の総取りを換金する時が来たもう十分に赤字は吐いたと言い始めると、「いえ、わが社の顧客はうちの原価割れ販売を前提とした収益構造を構築していますので、有償化はできません。強行すれば中堅未満は赤字化して倒産、大手は競合に投資して契約を打ち切ります。この総取り構造はいっさい換金性がありません。その発表をした段階でご覧のように炎上して大脱出が起こっております。もはや以前の赤字水準も維持困難です」というのは…
いわゆるこの大いなる構造の作業端においてわれわれは技術ベンチャーがVCから投資を受けたらその会社は終わりだとか、有償化されたら業界が崩壊してしまうとかまあ好き勝手を言うわけですが、こう、大変に大いなる構造を論じるに、これは準合法的ながら詐欺にひじょうに近い形を取っているんじゃないかなあ、という気がするんですよね。業界ぐるみで。