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火星

akiraaniの日記: iTunes Storeの無断配信問題で露呈するエルマークの弱点

日記 by akiraani

 オフトピなので表のストーリーではなく日記に。
 エルマークのときに、こんなコメントを書いた覚えがあるが、今回の事件はまさにその懸念がおきうることを証明していると思う。。

 この事件でエルマークの絡みが大変ややこしいことになった。今回はたまたま別の事情からエルマークをつけていないiTunesStoreでおきているのでエルマーク自体は特に問題にはなっていないが、これは別にiTunesStoreだけでおきうる問題ではない。レコード会社から認可を受けた公式なものと、インディーズやポッドキャストなどレコード会社のチェックをまったく通らないルートの両方を扱っていた場合に起きる問題であり、運営で手を抜いていればiTunesStore以外でも同様の問題は十分に発生しうる。
 レコード会社の公式配信が行われていようとも、世界最大手のiTunesStoreでも、違法配信はありうるという事実が発覚してしまった。エルマークは事実上審査や監査の類をまったく行っていないので、エルマーク取得済みの他のサイトは大丈夫なのかという疑問はどうしても出てくるし、またこの疑問を否定することもできない。

 エルマークがこの問題に対処しようと審査を厳しくすると審査コストもかかる上に普及率が下がり違法サイト識別には使えないマークになってしまう。レコード会社側がiTunesStoreから楽曲を引き上げ、インディーズなどの流通ルートを正規ルートと認めないなどの処置が取れればまだ言い訳も立つが、それをやると他の法律にたくさん引っかってしまう。

 根本的には審査もせずに合法を保証しようとするエルマークのシステムそのものに無理があるのだが、このことはパブリックコメントなどを通じて散々指摘されていたであろうし、それらの意見を無視してDL違法化を進めた手前いまさら主旨撤回するわけにもいかない。
 結局のところ、エルマークはなし崩しのまま有名無実化していくしかないと思われるが、ネット文化が好きならDL違法化とこれからフェードアウトしていくであろうエルマークの末路は覚えておいて、ことあるごとに引き合いに出すべきだろう。

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計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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