cyber205の日記: Winny作者が有罪ってぉぃ
150万も払わされるほど悪事を働いたとは思えないがねぇ。
即刻控訴だそうで、とりあえずがんばって欲しいものだ。
イノベーションで既存の枠組みを破壊して流通革命を起こせることを示し、既存の
利権団体にとってはイヤな奴だが、法的には無罪ってあたりが妥当だと思ったのですが。
こんな謎解釈が出てくるとは。
あたしゃ、ハナっからスケープゴートだと思ってたが。
さっさとキンタマウィルスの作者を捕まえろって。本当に危険なのは奴だぞ。
あれがなきゃ、警察がこれほど熱心に捕まえようとしたとは思えないし。
Winny作ってるほうは、そういうウィルスが作られることまで想定は
できなかっただろうからね。もし、これからキンタマ作者が捕まれば
「悪いのはコイツだ」ってことで基本的に合意ができるはず。
そうなれば金子氏がこれほど叩かれることは無いと思うんだけど。
まぁ、思想的には金子氏って革命家だと思いますし、古い連中に叩かれても
しゃーないってのはあると思います。だけど、有罪かというと違うわな。
根本的に既存の利権を貪る連中とは考え方が違うのだから。
CCCDみたいなスパイウェアを仕込み、劣化した音をばらまくような連中を、
そういう連中が正義ヅラして叩いているのを見るのはたいへん見苦しい。
そもそも、文字やその延長線上にある符号化デジタル技術ってのは、経年変化による劣化を修正し、
「オリジナルの完全コピーを容易にするための技術」なんであり、必要に応じてじゃんじゃんコピーを
作ってばらまくことこそが、デジタル技術の本来の使い方だってことを忘れてはいけない。
おかしなコピー制限といえば、個人に印刷機など持たせて、むやみに危険な思想を広められないように、
簡単にいくらでも文書を複製できるゼロックスコピーの利用を厳しく禁止し、
そのかわりに事務処理において、人間の手ではコピーできる枚数にどうしても限度のある
何段にも重ねたカーボン紙をひたすら消費しまくった旧ソビエト連邦の例がある。
なんだか技術的に間違っていて、的はずれな対策だらけの世の中が現実になりそうで困ったものだ。
ちなみに、著作権法でもコンビニなどに置かれている複写機は原則論から言うと家で個人的に
私的コピー行っているわけではなく、誰でも著作物をコピーできる商売をしていることから、
法律違反なんだけど、特例として、すべての文書をしっかりJASRACのように厳密に管理できる
特定の管理団体ができるまで、当分の間は規制しないことになっている。
(「当分の間」がいつまで続くかは未定:知的財産に関する法制なんて結構ご都合主義なのよ)
逆にデジタル機器では、私的複製の範囲でのマトモなコピーすら許さない商品が結構ある。
人を見れば泥棒だと考える仕様の、利用者のストレスと不安を増加させるために守銭奴らしさと
利用しにくさを追究した珠玉の製品群だ。実際、地上デジタルでもかなりアレな仕様で驚いたぞ。
使いにくいクズを売りつけて正義ヅラしてる連中の声をマトモに聞いちゃいけないね。
(つか、消費者ナメられすぎよ?)
その昔、発明王トーマス・エジソンは、動画の録画装置と再生機器、キネトグラフとキネトスコープの
キネマトグラフを作った時、一人でこっそり覗く方式の機械にして、今の映画のようなみんなで見る
スタイルにしたいとは考えていなかったのだという。
その理由について調べてみると、以下のような感じだったらしい。
> エジソンが庶民を相手に興行するという意思がないことを示している。
> あくまでも金持ちにキネトグラフとキネトスコープを買わせることがエジソンの当初の目的であり、
> 映画の興行は宣伝と考えていたであろうということは、「世界映画全史」の中で
> ジョルジュ・サドゥールも述べている。この時点でエジソンはあくまでも機械の販売者だった
つまり、「みんなで見られるようなモノを作ったら、機械をたくさん売ってより多くの金を
取ることができないじゃないか」という理由だったのだな。エロコンテンツなら一人でこっそり見る
需要があったかもしれないが、すばらしい映像ならみんなと共有できるほうが支持されるだろうに。
結局、キネトグラフは後にフランスで開発されたシネマトグラフに駆逐されて現在に至る。
範囲の差はあれども、「共有できるコンテンツであるかどうか」というのは重要な要素だ。
さらに時代は進み、映画は手軽に片手で持てるビデオテープに保存できるようになって、
個人が楽しむためにコレクションできるものになった。さらにネットワーク通信技術と
映像のデジタル化により、コンテンツの蓄積と流通の形態はP2P技術によってさらに上の段階に
進めるようになったのだが、既存の制度は既得権益の確保に懸命で、マトモなサービスとされるものは
全然使えないシロモノが多い。結局アナーキーな利用者によってYouTubeやWinnyが支持され、
その気持ち悪い使い勝手の悪さを補完することになったわけだ。
ネットワークごしの音楽の配信に関しても、最近の歴史を思い返してみるといい。
ダウンロード販売で1曲にCDと同じ値段をつけていた連中が全然支持されなかったのは当然だろう?
既存のCD買うより使い勝手は悪いし、メディアは自分もち。しかも消えても補償してくれない。
「誰が利用するんだ?」って感じだ。
結局、ここにiTunesが出てきて気軽に音楽を買えるようになったら爆発的にヒットした。
気持ち悪い制限を押しつけておいて「買え!」と言われたってホイホイと買う気にゃならないのだよ。
個人的には、サンプリング周波数32kHz以下、映像サイズ320x240のワンセグ放送程度、
さらに10分程度に納まるコンテンツに関しては、利用をフリーにしてやったほうが良さそうだと思う。
マッドアニメ作りやすくなるから(ぉぃ
新作についてはレンタルの時みたいに保護期間を設けることにして、品質規制の上限については
時代に合わせて再検討しながら引き上げていくことにして。
今のように大量生産されたコンテンツに、ロングテールで稼げる作品がどれだけあるんだか。
コンテンツ販売チャートである限度以下に落ちたらもう魅力無いんだから
利用はフリーにしちまっていいんでねぇ?
それを無理に延長したいなら、期間に応じた累進課税でだんだん多額の保護料金を払ってもらって、
さっさと手放してもらえるように圧力かけなきゃね。税金はそれによって得た利益から
割合を決めて支払う方式にして、保護期間が長くなると自動的に税率が上がることにする。
総売上量に対して課税するなら、人気がなくなっても保護制度をしぶとく使っていた場合に、
あっというまに損になるから手放すタイミングが重要になる。個人的には特許もそうすべきだろうな。
こうすれば、優良で長期に人気の高いコンテンツが増えると税収も増加することになるから、
良い作品を作る支援の動機付けにもなろうというものだ。
長期間法律で守って手元に権利を維持したいだけの価値があるなら、それだけの金を払えと。
コンテンツホルダーも権益にしがみつくならそれ相応の高い対価を支払わないとね。
こうしてフリーなコンテンツが増えれば、価値観を逆転させて考えることもできるようになる。
また、みんなが欲しがるコンテンツだけでなく、レアなコンテンツも保持して送信可能にしている人は
文化を守るために自分のコレクションを寄贈し、ネットワーク帯域と記憶領域を供与しているのだから、
逆にそれに対するインセンティブがあって然るべきだという考え方もアリになると思う。
例えば、Classical Archiveなんかは、本来はフリーのクラシック素材を置いているが、
その規模が大きいために自由に利用したい場合にはサーバ管理者にある程度の金銭を支払うよう
求められているよね?
結局、既得利権をもってる人には絶対に理解してもらえない思想だろうけどさ。
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