yaegakiの日記: 隠れた変数理論(の否定)が理解できない 2
日記 by
yaegaki
ベルの不等式の破れが例示されているが、
ベルの不等式の破れの実験的証明とは何を証明したのかがよくわからない。
エンタングル状態の量子の相関性を証明したの?
相関性の証明で隠れた変数理論を否定できるの?
ベルの不等式
このページの「アスペの実験」の項で、
確率 P(A↑;B↑)が角度θによって定まる数式で示されているが、
スピンの向きが予め決まっていても、この数式は変わらないのではないか?
予め決まっている場合と決まっていない場合で、
この確率を定める数式が違うとすると、どういう違いになる?
隠れた変数理論を実験で否定できるということが、自分の直感に反するのだよな
ブルーバックスとかでいい本ないかな
22/01/14追記
「では実際に、測定結果が『事前に書き込むある変数だけに依存する関数』で、かつP(A↑B↑)、P(B↑C↑)、P(A↑C↑)の3つともが量子論と一致するような関数を考えてみてください」
事前に書き込むある変数:角度θによって確率を定める数式、がこの関数だと言うとどこが間違っているの?
同時に生成された二つの粒子は自分が観測される角度θを事前に知っていて、この角度θが隠れた変数である、とするなど。
もう1つのコメントで「独立」が出てくるけど、やはり
相関性を証明することで隠れた変数理論を否定したことになる、というのがわからない。
それと、当初の書込みのあとも解説サイトを読んだのだが、
非局所的なものと局所的なものを混同している気もする
一見できそうな気がしてもできない、というのがベルの不等式の帰結 (スコア:0)
>スピンの向きが予め決まっていても、この数式は変わらないのではないか?
どう頑張ってもそれができない、というのがベルの不等式ですね。
リンクされたEMANさんのページで言えば、
(1)「どんな式の形かは限定しないが、事前に粒子に書き込まれる設定(局所的な隠れた変数)により測定結果が決まる」のならば、測定結果は必ずP(A↑B↑) + P(B↑C↑) ≥ P(A↑C↑)という不等式を満たす。
(2)その一方で、一般的な量子論の予測では、この不等式を満たさない測定を考えることができる。
のでどちらかが否定される、という流れです。
>スピンの向きが予め決まっていても、この数式は変わらないのではないか?
と感じるかもしれませんが、「では実際に、測定結果が『事前に書き込むある変数だけに依存する関数』で、かつP(A↑B↑)、P(B↑C↑)、P(A↑C↑)の3つともが量子論と一致するような関数を考えてみてください」と言われても絶対に実現できないよ、というのをベルの不等式は示しています。
(実際に、いろいろな関数を考えていただいても、実現できない事でしょう)
私の解釈だと、 (スコア:0)
スピンの向きが予め決まっているという前提でも、P(A↑;B↑)、P(B↑;C↑)、P(A↑;C↑)
の内、2つまでなら量子論と同じ数式になる理論を作れるかも知れない。
しかし、3つ目は値域が制限されるため、量子論と同じ数式には出来ない。なぜ値域が制
限されるかというと、3つ目は最初の2つと一部出現パターン(グループ)が被っていて
独立ではないから。(=ベルの不等式)
3つ目も独立にするには、スピンの向きが予め決まっているという前提を外して、測定の
たびにサイコロを振ってスピンの出現パターンを決めてる様な理論が必要。
で、角運動量保存則等々を守りつつサイコロ振るのが量子論。
間違ってたらゴメン。