yasuokaの日記： 多対多のIVS

「Unicode のIVSがもたらすメリットとデメリット」の読者から、PRI 184をこのままにしておいていいのか、と、お叱りの言葉をいただいた。1つのIVSに複数のグリフを並べられる、という点で結構スリリングな改正案だが、案そのものに瑕疵があるわけではないので、もはや止めるのは無理だと思う。で、この改正案が通ったあとのKen Lundeのアクションだが、大きく2つが考えられる。

1つは、Adobe-Japan1の各CIDを、Hanyo-DenshiのIVSに重複して割り当てるというアクションだ。たとえば、CID+2253は現在「U+6B21 U+E0100」に割り当てられているが、これを「U+6B21 U+E0103」にも重複して割り当てる。これにより、「混乱」したAdobe-Japan1とHanyo-Denshiの関係を、ある程度スッキリさせることができる。

もう1つは、Hanyo-Denshiの追加グリフに対し、既存のIVSを押し付けるというアクションだ。たとえば、戸籍統一文字318290の追加に際し、新たなIVSを割り当てず、「U+7FA1 U+E0100」をAdobe-Japan1と共有するよう「強く推奨」する。これにより、新たな「混乱」を避けることができる。

まあ、どちらか一方でも、あるいは両方でも、日本としてはヤヤコシイことになるのは否めない。でも正直なところ、UnicodeとAdobeが組んじゃったら、これらのアクションを防ぎようがないんだよなぁ…。