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能登半島地震の建物被害は「ゆれやすさ全国マップ」赤色地域に集中 27

ストーリー by yoosee
地震とうまくつきあうために 部門より

ogino 曰く、

ケンプラッツの記事 【能登半島地震】被害エリアを予言した“ゆれやすさマップ”によれば、3月25日の能登半島地震は内閣府が2005年に「表層地震のゆれやすさ全国マップ」を公開後初めての大地震だったそうですが、 「現地取材で確認したところ、今回の地震による建物被害は、このマップが「揺れやすい」とする赤色地域に集中していた。」としています。

「ゆれやすさ全国マップ」では、通常、マグニチュードが大きいほど、また、震源から近いほど地震によるゆれは大きくなるところを、表層地盤の固さなどによって、実際の「ゆれやすさ」を地図上に表現したもの。その上で、関東平野、大阪平野、濃尾平野などは、「ゆれやすい地盤で覆われ、揺れがより大きくなることがわか」るとあり、名古屋市のタレコミ人の住所も「計測震度増分」が「0.6〜0.8」の地域になっています。
「特にゆれやすい地域にお住まいの方には、家具の固定、住宅の耐震診断や耐震補強などの対策を優先的に行うなど、 日頃の地震への備えの参考にしていただきたいと考えています。」だそうです。皆様のお住まいや、会社、データセンターはどうでしょうか。

一方、ひとつの市内(名古屋市で地域名の一区分)でもゆれやすさにはかなりの差があり、震度観測点もあるとなると、震度の決定はどうやっているのかも気になるところではあります。 正確な震度観測を行うためになどを見てみましたが、よくわかりませんでした。
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  • ゆれやすさ (スコア:5, 参考になる)

    by pongchang (31613) on 2007年04月29日 14時26分 (#1150270) 日記
    震度は、その箇所固有のもので、自治体全体を反映するものではありません。
    [tsukuba.ac.jp]氏のページにもあるように、神戸の中でも違います。
    地質は、郷土史を知っていれば幾らか参考にもなるのですが、アースダイバー [book-navi.com]なんてな本に新味が感じられる位、知られていません。都市ですと地形の把握が困難になりますが、実際に歩いてみれば、水の出るところ、地盤の弱いところが、判りやすいかと思います。それに加えて、昔の地図を参考にして家は買うようにしましょう。
    • Re:ゆれやすさ (スコア:4, 参考になる)

      by heika (271) on 2007年04月29日 23時50分 (#1150427)
      >地質は、郷土史を知っていれば幾らか参考にもなるのですが

      郷土史もそうなのですが、地名も参考になります。
      しかし、平成の大合併で古来からある地名がかなり改名されて、
      そこで起こった事件や事故が由来の地名が無くなりました。

      雑学的ですが、岩波新書の「日本の地名」(谷川健一著)などが
      おもしろいですよ。

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      • by Anonymous Coward
        合併以外でも、近年に開発された住宅地だと名前が変えられていることが普通です。「田沼」「藪田」とかいかにも危なそうな土地に聞こえの良い名前を付けて大々的に売り出すなんてこともよく行われています。
        住宅地の土地を買うときには、住宅地の周辺にある地名を参考にした方がいいでしょう。
    • by f7 (32753) on 2007年04月30日 3時28分 (#1150467)
      震度は「地震計が設置されてる地点」の揺れですね。
      同じ市内でも地盤などの要因で、震度が異なるのは珍しくありません。
      ここ10年(阪神大震災以降)大きな地震が増えたのは、
      軟弱地盤に地震計を置くようになったからという話もあるほどです。

      地震計の設置地点は、気象庁の震度観測点 [kishou.go.jp]が参考になります。
      能登半島地震 [kishou.go.jp] の場合、東京都の観測点は140カ所ほどありますが、
      有感地震を観測したのは60カ所程度です。(離島含む)
      例えば、新宿の観測点、歌舞伎町・上落合・百人町・北新宿 の4箇所の中で、
      揺れを観測したのは歌舞伎町と百人町だけになります(共に震度1)。
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    • by Anonymous Coward
      関東地方限定ですが、地質分布は、ちょっと古いけど
      (いや、変わるのは道路等のウワモノだけだから別にいいんだけど)、
      このサイトがとても参考になりました → 「大地の解体新書 [kanto-geo.or.jp]」

      # 武蔵野台地の西の端から落ちそうなところに住んでいるので AC
  • 盛土には、特に造成時期が古いと、耐震性が十分か定かでなく、雨や地震での被害が懸念されている。大規模盛土造成地の耐震化対策や谷埋め盛土宅地の地震時危険度自己診断 [toshisaigai.net]も参照にされたい。
    阪神淡路では高架橋が折れた、新潟でも折れたが、耐震強化のやり方がある高架とちがい、今回の能登では盛土が道路被害で目立った。このような書き方 [ishikawa.jp]をしていると果たして認識はあったのだろうか?日本海新聞 [nnn.co.jp]の評論も参考になるかもしれない。
    あまりかくと、「お前は安藤氏の代表作の六甲の住宅をくさした [srad.jp]」じゃないかと言われるが、斜面下の安アパートで死ぬ学生は多い、鹿児島 [so-net.ne.jp]の例は雨だが。
  • by Gockie (33276) on 2007年04月30日 6時51分 (#1150479)
    福岡のマップ見ましたが、福岡東方沖地震では揺れにくい青い部分(能古の島と志賀島)で
    甚大な被害が出てますね。
    震源がすぐ近くだったことが第一の原因ですが、
    崖崩れによって被害を受けたり、耐震設計されていない家屋が倒壊したり。

    震源地近くの博多湾沿岸にある比較的新しい埋め立て地(マップでは赤っぽい色)では
    地盤の液状化が発生して地割れや階段1段分の地盤沈下なんかもありましたが、
    建物が新しく基礎工事もしっかりしていたお陰で建物の被害は軽微でした。
  • 参考までに (スコア:3, 参考になる)

    by lunatic_sparc (15416) on 2007年04月30日 23時42分 (#1150703)
    ちゃんと見ようとすると有料登録をしないといけませんが、お試しのデータもあります。
    住宅地盤情報提供システム GEODAS(ジオダス) [jiban.co.jp]

    「建物の被害」という観点から見ると圧倒的に地盤の状態の影響が大きいです。
    安全なのが岩盤が地表近くまで出ているところ、あるいは岩盤の上、危険なのが水を多く含む土壌、沖積平野なんかの岩盤まで距離があるところです。
    #皿の上よりプリンの上の方がよく揺れますからね。

    関東大震災の時にも地盤が固い神楽坂のあたりは全然被害が無く、タンスの上の時計が落ちたとか、ってのが被害だったなんて話もあります。ちなみにいまでも神楽坂に花柳界があるのは震災時に日本橋、新橋、柳橋(橋と付いているからわかるように川沿いですね)の花柳界が引っ越してきた名残りらしいです。

    ボーリングデータなんかはデータベース化されてますので不動産を所有しようとする場合はそういうものにあたるべきですね。
    (一応の目安にしかなりませんが)活断層マップなんかも公開されてますから、買いたい地域の断層の状況を調べて、地盤の状況(これは地形図や地形分類図を調べればわかりますし、必要に応じて郷土史なんかもしらべるといいでしょう)も調べると、それなりに震災に遭ってローンだけ残るようなリスクは低減できると思います。

    #というより、個人的には沖積平野に不動産買おうって人たちの気が知れない。
    #めちゃめちゃお金掛けて、さんざん薬注して地盤固めるとかすれば別だけど、民間デベロッパの杭打ちじゃ間違いなく足りませんし。
    • by kyo1 (28134) on 2007年05月01日 6時33分 (#1150756) 日記
      不動産屋がボーリングデータを管理し提供するってのが本来ではないかと思います。
      更に参考値とし今回の「ゆれやすさマップ」や、その他地盤状況を示す資料が添付してあるというように、
      不動産の「カタログ」のような物があれば、買う側にとっては土地を選択しやすい状況になると思いますね。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
       沖積平野かどうかは、参考にはしても絶対視はしないほうが良いです。
      沖積平野でも完新世の初期にできた平野と江戸時代に埋め立てた平野では安全度がまるっきり違います。さらに、比較的新しい火山が多い日本では、岩盤が地表に近いところは、(地震より起きやすいことが多い)山津波に注意しないといけないところが多いですし、火山灰地も火山灰だけでできたところは意外と少なく、たまたま沖積平野じゃないというところが多いです。また、火山灰も河の堆積物同様、振動を増幅しますし。

       ですので、一般の人にも比較的やりやす
      • by nim (10479) on 2007年05月01日 11時20分 (#1150855)
        地震の被害予測で、特に大きな要素となるのが火災です。
        関東大震災は言うに及ばず、神戸でも、早朝という時間帯にもかかわらず火災の被害はかなりのものでした。

        地盤が良くても、山の手の狭小木造住宅密集地は地震ハザードマップではかなりひどい状況になっています。
        自宅は倒壊しなくても、近隣の手抜き工事の3階建てなんかから火が出れば延焼してしまう可能性は
        低くありませんから、このあたりも重要なファクターになってくると思います。
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        • Re:参考までに (スコア:3, 参考になる)

          by lunatic_sparc (15416) on 2007年05月01日 11時41分 (#1150871)
          >地震の被害予測で、特に大きな要素となるのが火災です。
          >関東大震災は言うに及ばず、神戸でも、早朝という時間帯にもかかわらず火災の被害はかなりのものでした。

          東京の場合、東京消防庁が東京都の地震時における地域別出火危険度測定(第7回) [tokyo.jp](これは 2007年度版)なんてのを公開してます。

          あと、東京なんで面的な広域災害が発生した場合、消防車、救急車が行き付けない場所で被害の拡大が予想されていますが、こっちも地図にプロットしたデータが公表されていたような気がします。(ちょっと見つからないので誰かわかる方、リンクお願いします。)
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  • 超オフトピ(-10000) (スコア:2, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年04月30日 10時15分 (#1150500)
    超オフトピだが、うちの近所に「姉歯マンション」という名前の
    集合住宅があって、通るたびに意味もなくびくびくするんだけど、
    住んでる人も気分悪いだろうなあ。
  • by Anonymous Coward on 2007年04月29日 15時36分 (#1150288)
    表層地盤のゆれやすさ全国マップ [bousai.go.jp]

    能登半島よりよほど東京23区の方が危なそうな件について。

    • by SteppingWind (2654) on 2007年04月29日 15時57分 (#1150295)

      あまりにも当たり前すぎて言うまでもないからとか.

      江東三区や中央区なんてのは, 江戸期以前は海や河口の浅瀬だったものを山を削った土砂で埋めて作ったり(築地なんてもろに名前どおり), 本所や深川なんてゴミ捨て場が転じて住宅地になった江戸時代の夢の島ですし. ゆれやすさと言えば, 現在の中央区新川のあたりは「こんにゃく島」などと呼ばれていたぐらいですから, 想像もつきそうなもんです.

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      • Re:赤くないよ (スコア:2, 参考になる)

        by metta (20740) on 2007年04月30日 13時18分 (#1150530) 日記
        > 江戸期以前は海や河口の浅瀬だったもの

        縄文時代の江戸 [asahi-net.or.jp]
        隅田川少考 [asahi-net.or.jp]
        江戸時代以降は、古地図で東京めぐり [yahoo.co.jp]がお勧めです。
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      • その辺に建ててるそれなりのビルだと、
        ヤケクソの如く基礎打ち込んでるから
        それなりの強度はありそうなんだが。

        能登の地震でも中継を見る限り、
        倒壊している建屋は潰れるべくして
        潰れている印象がありますな。

        耐震偽装やられてたら問題外だけど。
        --
        〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
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        • by SteppingWind (2654) on 2007年04月30日 17時24分 (#1150578)

          最近の高層マンションなんかだと, 実は基礎だけが丈夫でもダメかもしれないんですよね.

          最初にそのことが注目されたのは1985年に発生したミチョアカン地震に伴うメキシコシティの被害 [sdr.co.jp]で, 湖を埋め立てて出来たメキシコシティで震度がそれほど大きくないにもかかわらず被害を受けたビルが続出したというものです. これは軟弱地盤により長周期の振動が発生し, それに共鳴したビルで被害が拡大したと考えられています. 同様の長周期振動を引き起こす地下構造は埼玉から都心にかけての関東平野にも存在し [aist.go.jp], 最近では中越地震や紀伊半島沖地震に伴って観測されています.

          問題はこの長周期地震と高層建築物の固有振動(数秒〜10秒前後)が一致するような場合で, この時どんなことが起こるのかは実は良く分かっていなかったりします. 前回の関東大震災の時にはそんな高層建築物はありませんでしたし. ただ, 最近はアクティブ制震機構( [kajima.co.jp])なんてのもあるので, ここまでやってある建物なら, 本当に手抜きとか施工不良でも無い限り大丈夫でしょう.

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      • by Anonymous Coward
        こんにゃくを作っていたからこんにゃく島なんだよ。
        しかも島と呼ばれてたくらいだから埋め立て地とは違うからね。
    • by Anonymous Coward
      揺れやすさもそうだけど、水没の心配もあるかも。特に埋め立てでできた地域。
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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

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