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2023年3月26日の記事一覧(全6件)
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EU

欧州委員会、消費者が修理サービスを受けやすくするEU指令案を採択 28

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指令 部門より
欧州委員会は 22 日、消費者が修理サービスを受けやすくする権利を定める EU 指令案を採択した (プレスリリースQ&A議案: PDFArs Technica の記事The Register の記事 )。

現在の EU 指令では家庭用の洗濯機と洗濯乾燥機などについて、メーカーや輸入会社、正規代理店に最低 5 ~ 10 年間の修理サービス提供を義務付けている。指令案では対象を携帯電話やタブレットなどにも対象を拡大する。保証期間内に製品不良が見つかった場合も、交換する場合の費用を上回らない限り修理で対応することが義務付けられる。また、消費者と修理サービスのマッチングシステムや、修理サービスの品質基準なども策定していくとのこと。なお、実際に指令が成立するためには欧州議会や欧州理事会の承認が必要となる。

欧州委員会では同日、グリーンウォッシングなど環境への取り組みを誇張して宣伝に使う行為から消費者を守るための指令も提案している (プレスリリース)。
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バイオテック

ベートーベン鉛中毒説の根拠となっていた遺髪、女性の髪の毛だった 37

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遺髪 部門より
英ケンブリッジ大学やドイツ・テュービンゲン大学などの研究グループがベートーベンの遺髪に対する全ゲノムシーケンシングを実行し、彼の作曲家・演奏家としての活動に大きな影響を与えた健康問題について遺伝性・感染性の原因を分析している (論文Ars Technica の記事)。

音楽史上最も重要な作曲家の一人であるベートーベンは進行性の難聴や慢性の胃腸炎に苦しみ、最後は肝硬変で亡くなった。死の翌日 1827 年 3 月 27 日に発見された 2 人の弟あての手紙 (ハイリゲンシュタットの遺書) では病状を記録して公表するよう要望しており、指名された医師はベートーベンよりも 18 年早く亡くなっていたが、病因を調べる研究は長年にわたり行われている。

今回の研究ではベートーベンのものとされる 8 つの毛束から採取した毛髪のサンプルを調査。まず 8 サンプルに対し浅いショットガンシーケンシングを実行した結果、5 サンプルが欧州系男性の同一人物 (または一卵性双生児) のものであることが確認された。研究グループではこれら 5 サンプルを本物と仮定し、最も状態の良いサンプルで全ゲノムシーケンシングを実施した。

難聴や胃腸の問題について遺伝学的説明はできなかったものの、少なくとも死の数か月前には B 型肝炎ウイルスに感染していたことが判明した。これは記録されているベートーベンの酒量と合わせ、深刻な肝臓病になったことの説明になるという。また、現代に生きるベートーベンの甥の子孫のゲノムシーケンシングも実施しており、Y 染色体の分析結果からベートーベンの直接の父系で夫妻とは別の父親が存在したことが判明している。

あとの 3 サンプルのうち 2 サンプルは一致した 5 サンプルに近い DNA 損傷レベルだったが、1 つは女性のものだったという。もう 1 つは欧州男性のものだが 2012 年以前の来歴が不明なため本物ではないと結論付けられ、最後の 1 つはDNA保存状態が悪く評価対象外となった。

なお、女性の髪の毛であることが判明した毛束のサンプルたびたび研究対象となっている。過去の研究では高濃度の鉛が検出されており、ベートーベンが鉛の溶け込んだ甘いワインを好んだことで鉛中毒になり、難聴の原因になったという説の根拠となっていた。また、梅毒治療に用いられた水銀が検出されなかったことから、梅毒が難聴の原因となったという説を否定する根拠にもなったほか、死の直前に苦しみを和らげるためにアヘン剤が処方されたという説を否定する根拠にもなっていた。毛束を巡る物語映像化もされているが、ベートーベンとは無関係だったことになる。
16542445 story
Windows

Windows 11、設定にかかわらずデバイスが脆弱だと警告され続ける問題 39

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警告 部門より
Windows 11の「Windowsセキュリティ」でローカルセキュリティ機関 (LSA) 保護機能のオン・オフにかかわらず、オフなのでデバイスが脆弱だと警告され続ける問題が発生している (Microsoft Learn の記事The Register の記事Ghacks の記事BetaNews の記事)。

この問題は Windows 11 バージョン 22H2 で「Update for Microsoft Defender ウイルス対策マルウェア対策プラットフォーム — KB5007651 (バージョン 1.0.2302.21002)」のインストール後に発生するという。

バージョン 1.0.2302.21002 をインストールすると、Windows セキュリティの「デバイス セキュリティ > コア分離」の「ローカル セキュリティ機関の保護」に「ローカル セキュリティ機関の保護がオフになっています。デバイスが脆弱である可能性があります。」と警告が表示される。このオプションをオンにすると「この変更を適用するにはデバイスを再起動してください。」と表示されるのだが、再起動後にも警告は消えず、再起動の要求も表示されたままになる。通知も表示されるような説明になっているが、手元の環境では確認できなかった。なお、警告には「無視」というリンクがあり、クリックすることで警告表示を消すこともできるが、再起動要求が消えることはない。

Microsoft によれば再起動後は警告を無視できるとのことだが、実際に保護が有効であるかどうかはイベント ビューアーの「Windows ログ」でイベントID 12 のイベントを確認する必要がある。イベントID 12で「LSASS.exe がレベル 4 で保護されたプロセスとして起動されました。」というイベントが記録されていれば LSA 保護は有効だ。Microsoft は問題の解決に取り組んでいるといい、更新プログラムがリリースされるまではこの状態が続くことになる。
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テクノロジー

Terran 1 打ち上げ失敗、3D プリント技術によるロケットの実証は成功と評価 19

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実証 部門より
AC0x01 曰く、

先日話題になった世界初の完全3Dプリンタ製ロケット「Terran 1」の打ち上げは何度か延期された後に現地時間 22 日午後 11 時 25 分に行われたが、2 段目エンジンが正常に点火せず、打ち上げとしては失敗に終わった (打ち上げ動画SPACENEWSの記事)。

ただし、Relativity Space 社は事前に今回の打ち上げの一番の課題を 3D プリントされた機体が Max-Q (機体に最も負荷がかかる瞬間) を超えられるかどうかだと述べており、1 段目の飛行から 2 段目分離までは成功したことで大きなマイルストーンを達成したとツイートしている。同ロケットは 3D プリントした記念品だけを積んでおり、顧客のペイロードを守る必要がないためフェアリングも搭載していなかった。

なお、同社は将来的に完全再使用の大型ロケット「Terran R」を開発する計画だが、今後は Terran 1 を修正して再打ち上げするのではなく、直接 Terran R を開発する可能性もあるとのこと。

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Android

Google Play Commerce、2022年に20億ドル以上の不正な取引を防ぐ 2

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阻止 部門より
170 以上の市場で Android アプリとゲームのマネタイズを可能にする Google Play Commerce では、2022 年に 20 億ドル以上の不正な取引を防いだそうだ (Android Developers Blog の記事Neowin の記事)。

他人のアプリを悪用して不正に利益を得ようとする悪人は、不正な支払い手段でアプリ内購入を行う方法や、既に使用または転売済みのアプリ内アイテムの返金を受ける方法などを常に探している。このような者たちが手を組み、さまざまな悪用方法を組み合わせれば大規模な不正利用につながる可能性もある。それを防ぐには自動化されたソリューションや内部的な監視ツール群と人間の専門知識を組み合わせる必要があるとのこと。

不正を防ぐ最も効果的なソリューションは取消済みの購入を検出して回収可能なコンテンツを取得する Voided Purchases APIの利用と、難読化されたアカウントIDによる不正な取引の検出だという。アプリをマネタイズする開発者トップ200の70%以上がこれらのソリューションを利用しているそうだ。また、Play Integrity APIを重要なタイミングで呼び出すことで変更されたアプリバイナリからのアクションを検出し、不正なアクセスを 50% 以上減らすことができるとのことだ。
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変なモノ

中国で遠隔キスデバイスが注目を集める 36

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遠隔 部門より
中国・北京のスタートアップ企業、思維輻射 (Siweifushe) が開発した遠隔キスデバイス「MUA」が注目を集めているそうだ (The Guardian の記事SCMP の記事公式サイト動画)。

発明当時北京電影学院の学生だった発明者は COVID-19 ロックダウンで恋人に会えなかったことから MUA を考案したのだという。発明者は MUA を卒業プロジェクトとして完成させ、のちに思維輻射を設立することになる。MUA はシリコン製の口が付いたスマートフォンスタンド型デバイスで、取り付けた 2 台のスマートフォンをアプリで接続して利用する。MUA に唇を押し当てると圧力を内蔵センサーが検知し、接続先の MUA で動きが再現されるとのこと。「MUA」の名称はエアキスをするときのオノマトペだ。スマートフォンとの接続方法は説明されていないが、映像で特にコネクターは見当たらないので、何らかの無線接続とみられる。1 月に 260 人民元で発売された MUA は既に 3,000 台以上が売れており、20,000 台の注文を受けているそうだ。

遠隔キスデバイスが開発されるのは初めてではなく、2011 年には電通大の研究グループがデバイスを発表している。電通大のデバイスは使っている姿が奇妙なだけだったが、幼虫が顔を出しているようにも見える外見の MUA は不気味でもある。スラドの皆さんは、このようなデバイスにキスしてみたいだろうか。
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人生unstable -- あるハッカー

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