mujiの日記: 予習した
各地感想の主旨が概ね判った。気がした。
だって面白いはずの場を上演してないんだもんそりゃあ面白くないさね。
といってもその場(原作の四幕目の四場全部)は既に大正年間に入ってから上演がなくなっていたようだが。あと、謎解きの場(原作六幕目は一場のみ)もカットか。確かにその次の幕で天一坊達の素性が説明台詞で明かされる訳だけど、でもわざわざ紀州まで行って苦労して当時の様子を聞き出すんだし名主が更にいい役回りになるんだから出来れば観たいねぇ。
原作の四幕目が出なくなったのは通し上演だと水戸公(綱條)が出来る役者が揃えられないってのもあるかも。黙阿弥全集にある公演記録だと、明治36年1月歌舞伎座での上演を最後に水戸公の配役が空欄になってる、んだが、その歌舞伎座での水戸公が中村時蔵となってて、おおお? と見るにこれは初世のようですな。つまり三世歌六。うおー。初世時蔵、明治19年1月中島座では越前を演じている。うおおおお。これはゆくゆくは三世歌六由縁の誰かに復活してもらいたい場だなー…越前の長台詞が大変そうな場ではあるが。
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おおっと水戸公、戦後2回出てきてる。1953年10月中座で八世訥子(伊賀亮との二役って無茶振りw)、1972年3月国立で梅幸。国立のときは初演時と同じ外題(扇音々大岡政談)。流石は国立、って、そうかまだ今のうちなら水戸家奥殿の場を記憶している人がいるんだからこれ何とかならんかなあ。
ちなみに国立のときに越前の息子(忠右衛門)役だったのが小米ちゃん。越前妻小沢が先代門之助だったからだろうが、だよねえ忠右衛門って原作では11歳とかいってるから本来それくらいの役者が割り当たる訳だよねぇ。今月の萬太郎っていくら小沢の息子だからっていやそれはどうかとってヤツでw14年前の前回だって松也(当時16歳)だったんだし。
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