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taggaの日記: いやー、確率って分かんないもんですね 12

日記 by tagga

某氏のブログのコメント欄でモンティ・ホール問題について 若干粘着している人がいる。 ちゃんと対応している某氏はえらい。 仕事ができる人ってやっぱり人間に対応する能力があるなあ。 ってのはおいといて、こういう問題。

  1. 3つドアがあり、等確率でそのうちの 1つの後ろに景品を置く。
  2. プレーヤーがドアを選ぶ。
  3. ホストは、そのドアがアタリなら 2つのハズレのドアから等確率で 1つ選んで 開け、ハズレならもう 1つのハズレのドアを開ける。
  4. プレーヤーは、この時点で変更する権利がある。

ドア 3つを A, B, C とする。 プレーヤーが A を選んで、ホストが開けてない状態だと、 A がアタリの確率は 1/3 で、B か C がアタリの確率は 2/3。 ここでホストが B を開けるとする。A がアタリの確率は変化しない。 C がアタリの確率は B の分ももらうから、2/3。 だから、変更した方が得。

ところで、ホストが開ける前に偶然 B が開いてしまって それがハズレの場合はどうなるだろう。 B の分の確率は A と C に等しく配分されるので、A と C はともに 1/2。 どっちでもいい。

;; 非常に手抜きの説明なので、 気になる人は条件付き確率で地道に計算してください。 後段は、どのドアが開くかの確率を適当に決めても大丈夫なんで、 1/3 ずつだと楽かな。 それから受験数学の格言「確率は時間を超越する」を忘れずに。

;; 計算しても納得しない人はなぜ強調されている 部分があるのかを考えて、それでも納得しない場合は、 丁寧に対応してくれそうな人がいそうな数学掲示版を探してください。 某氏が誰か推定しておしかけるのは迷惑なのでやめましょう。

ヒトの頭はバギーなので、 意図的にハズレと知っていて B を開けたときの C がアタリの確率と、 たまたま B を開けたらハズレだったときの C がアタリの確率が ちがうことに違和感を感じる人が結構いるらしい。

で、3 のところでプレーヤーが意識が朦朧として気付いたときには、 B が開いていてハズレだった。 会場がざわめいているのは AD が転けて B を開けちゃったせいなのか、 プレーヤー自身が倒れたせいなのか分からない。 このとき C がアタリの確率はどうなるのか。 傍の人は 2/3 か 1/2 か決められるけど、 プレーヤー本人は決められないとするのが古典的。 けど、人間はこの状態で確率を推定しないといけないこと多いよね っていうのは別の話。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2009年11月26日 20時47分 (#1678745)
    それ、トリックであって純粋なる確率じゃないよ。

    >ドア 3つを A, B, C とする。プレーヤーが A を選んで、ホストが開けてない状態だと、 A がアタリの確率は 1/3 で、B か C がアタリの確率は 2/3。ここでホストが B を開けるとする。A がアタリの確率は変化しない。 C がアタリの確率は B の分ももらうから、2/3。だから、変更した方が得。

    の部分の
    >C がアタリの確率は B の分ももらうから
    にそれが含まれている。
    • by Anonymous Coward
      >>C がアタリの確率は B の分ももらうから

      をもうちょっと丁寧に説明しないと
      ホストは任意に選べるのだから、もちろんハズレを選ぶ(ルールによっては違うかもしれないが、少なくともオリジナルの番組に従えばそうなる)
      Cがアタリの確率は上昇して1/2
      しかし、Aのアタリの確率も1/2に上昇した。

      実は、変更しても変更しなくてもどっちでも変わらないよ
      • 良い子はちゃんと条件付き確率を計算してね。以下は悪い子向けの解説。

        想像してみよう。君は有能な AD で 「モンティ・ホールと A好きさんのどきどき対決 900回」 を担当している。ゲストのA好きさんは、最初に必ず A を選ぶ。で、この下の数字はみな平均の回数。

        アタリの回数は Aが300回、Bが300回、Cが300回。 ホストがBを開けるのは、Aがアタリのときの半分の 150回とCがアタリの300回の計 450回。 この中で Aがアタリの割合は 150/450 = 1/3、 C がアタリの割合は 300/450 = 2/3。

        ホストがCを開けるのも同様。900回中、全部でホストは変えるかどうか質問できる。

        ところが「いつまでもDに成れないのね」と彼女に振られて、君は無能 AD になっちゃった。 ホールの指示を無視してランダムにドアを開けてしまう。

        君が A を開けるのは、300回、Bを開けるのも300回、Cも300回。 Bを開けた300回の中で、Aがアタリは100回、Bがアタリも100回、Cがアタリも100回。 Bがハズレなのは、AかCがアタリのときの 100 + 100 = 200回。 この中で Aがアタリの割合は 100/200 = 1/2、 C がアタリの割合も 100/200 = 1/2。

        C が開いちゃうのも同様。残りの500回は、Aを開ける (300回)、 アタリを開ける (300回)、その重なり (100回) で、ホストは質問すらできない。

        ;; 高校以下で確率統計はないがしろにされているからなあ。 昔、塾や予備校で教えていたときも確率の説明をした記憶がほとんどない。 大学の授業で確率やるときも、こういうのはあんまりないはずだし、 統計やるときもちょっとだけだしね。

        親コメント
        • by Anonymous Coward
          気付いてないようだけど、2=1と根は同じ問題だよ、これ。
          • by Anonymous Coward

            全然違うって。
            同じだと思うんなら、きちんと各状態の確率を計算して、ある扉が司会者によって開けられた場合の状態を抜き出し、その確率の比を取ってごらん?自分の馬鹿みたいな間違いに気づくから。

      • >実は、変更しても変更しなくてもどっちでも変わらないよ

        本気で書いてる?もしそうだとするとろくすっぽ考えてないって言ってるのと同じですよ?
        状況を整理してみると非常に単純です.

        状況は,

        1. A,B,CをまずAとB+Cの二つの組に分ける.
        2. 「Aが当たり」に賭けるか,「B or Cのどちらかが当たり」に賭けるかを選ぶ

        というものです.後者が確率が高いのは当たり前.Aと,B,Cは問題の設定からわかる通り等価じゃありませんよ?

        まずある扉を選んだ段階でそれをAとします.(文字付けは単なるnotationだから系に影響を与えませんし)
        続いて,司会者はB,Cのうちハズレを一つ取り除いてくれます.
        これは見方を変えれば,BかCのどちらかに当たりがあれば,自動的に残りが当たりと言うことになりますから,「B or Cのどちらかに当たりがある」ということに賭けることと等価です.
        ですから乗り換えた方がお得.これは,二つのうちのどちらかに当たりがあれば確率が濃縮されることから当然の結論.一方のAは,Aに当たりがあれば確率は(当然)濃縮されないし,B,Cのどちらかに当たりがあってもAに関する確率は濃縮されないんだから当たり前.

        別の書き方をすれば,

        選んだ扉をA,残りの扉をB,Cと置く.この段階で,

        (a) Aが当たり:1/3
        (b) Bが当たり:1/3
        (c) Cが当たり:1/3

        次に,それぞれの場合で司会者がB,Cから一つを取り除いた状態
        (a-1) Aが当たりで司会者がBを開ける確率:1/3*1/2=1/6
        (a-2) Aが当たりで司会者がCを開ける確率:1/3*1/2=1/6
        (b-1) Bが当たりで司会者がCを開ける確率:1/3*1=1/3
                  *Bが当たりで司会者がBを開けることはあり得ない
                    残りの扉はAかB.
        (c-1) Cが当たりで司会者がBを開ける確率:1/3*1=1/3
                  *Bが当たりで司会者がBを開けることはあり得ない
                    残りの扉はAかC.
        上記以外の状態は許されない.

        そこで司会者がBを開けた場合のみを取り出すと,
        case (a-1)と case (c-1)の2種類のみ.それぞれが起こる確率は上記より
        (a-1)=Bが開けられたときにAが当たり:1/6(全状態に対する比率)
        (c-1)=Bが開けられたときにCが当たり:1/3(全状態に対する比率)
        であり,Bが開けられたときにはCが当たりの確率の方が明らかに大きい.
        Cが開けられたときも同様.
        どこで確率が濃縮されるのか(と,そのとき何が濃縮されないのか)を考えれば単純.

        どうしても納得いかなければ,ランダムに当たりを決める&選ばなかった残りからハズレを除外するプログラムでも作って実際に確率を出せばOK.

        親コメント
      • by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2009年11月27日 1時40分 (#1678916) 日記

        おまけで,確率が苦手な人にもわかりやすい簡単な考え方.

        >しかし、Aのアタリの確率も1/2に上昇した。

        これがいかに間違っているか非常にわかりやすい例が簡単に構築できるんで書いておきましょう.
        こういうのは,微妙な数だから人間の変な感覚に引きずられるのです.
        そういうときは極端な例を考えるのが物理でも数学でも常套手段.問題を以下のように変えましょう.

        ・箱が1000000個あります.
        ・ユーザーは好きな箱を1つ選んでください.
        ・その後,ユーザーが選ばなかった999999個の箱の集合から,司会者がハズレの箱999998個を取り除いて残り一つにしてくれます.
        ・さあ,最初に選んだ箱のままにしますか?999999個からハズレ箱999998個を除いた残り一つの箱と交換しますか?
        ・ちなみに,当然の話ですが,最初に選んだ1つ以外の箱に当たりがいた場合,当たりは,選ばなかった残り(999999-999998)=1個の箱に入っています.

        この問題を見てもまだ,「最初に選んだ箱も,(999999-999998)=1個の残りの箱も同じ確率で当たりがいるはず」と思うようでしたら,確率の考え方が若干苦手な方でしょうから賭け事や確率関連の分野へ進むのは控えた方がよろしいかと思われます.

        親コメント
        • 参加料400円出して、当てられたら賞金1000円もらうという約束で100回くらい勝負してもらえば(1/3と信じている人に断る理由はない)、どんなバカでも真剣に考えざるを得なくなるでしょ。愚者は経験からしか学べません。
        • by Anonymous Coward
          はい。ですから放送業界へ進みました。

          面白くすればそれが正解
    • by Anonymous Coward
      トリックだという話に補足してみましょうかね。
      ドアが3つと少ないから惑わされるのであって、ドアを10000個にしてみましょう。
      そしてやり方も全く同じでドアを一つずつ減らして、最終的に決定するのはドアが2個になってから。
      さて、その時の確率は? 何かそこで感じるものが無ければ罠に陥ってる証拠です。
      • by Anonymous Coward
        もひとつ追加。
        「そこはトリックじゃありません(謎)」というのを匂わせておきましょうか。
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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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