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量子コンピュータにおいて、世界ではじめて「量子絡み合い」を実現 39

ストーリー by yoosee
あしたのコンピュータへ 部門より

ktoshiharu 曰く、 "ZDNetの記事によるとNECと理化学研究所は、結合した2つの固体素子で構成される量子コンピュータにおいて、世界ではじめて「量子絡み合い」を実現することに成功した。 これによって扱える情報量は、N個の量子ビットが存在する場合、2のN乗個となる。量子ビットを増やすことで、扱えるビット数は指数関数的に増加することになるわけだ。 量子ビットと電源端子の接合にジョセフソン接合を用いているため、極低温でないと動作しないなど実用化に向けて課題も多いが、研究者たちにはエールを送りたい。"

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by NickName.Kom (5985) on 2003年02月20日 20時20分 (#263658)
    記事を読むと、量子もつれを実現するために2つの領域をコンデンサで結合していましたが、
    この調子で例えば4キュービットを実現しようとすると、6個のコンデンサで相互接続しなければいけなくなるのではないかと心配です。
    (実際は3キュービット以上が出てこないと不明)
    もしそうだとしたら、平面上では8キュービットすら実現出来ないような気がします。

    それよりも、「驚異的な処理能力」と言う表現が気にかかってしょうがない。
    単に「向き不向き」が有るだけなのに。

    早くもつれ合い時間がμsになるか、nsですべて処理が終わるようになることを期待します。
    --
    Kom
    • 5頂点の完全グラフは平面グラフではないので、
      平面上という制約をつけるならば8キュービットどころか
      5キュービットでも不可能ですね. すべての素子が互いに
      連結していなければならない、という条件下でですけれども。

      まあ、コンデンサの形状にどのような制約があるかわからないので
      なんとも言えませんが、(いずれ)3次元上で配置することが
      できるならばまあ問題ない、ということで。
      親コメント
    • by CoinToss (12345) on 2003年02月21日 0時17分 (#263857)
      > それよりも、「驚異的な処理能力」と言う表現が気にかかってしょうがない。
      > 単に「向き不向き」が有るだけなのに。

      その通りだと思います.が,これまで莫大な投資をしてきている
      企業また研究をしている研究者にとっても,それくらいの宣伝文句がないと困る,という一面も...

      大学でも企業でも,自分がやろうとしていること(したいこと)
      を上司なりに認めてもらうためには,そんなテクニック(?)が
      やっぱり必要だと思います.

      # 私は不得意ですが

      重要なのは,「嘘ではない」ということ.指摘されている通り,
      「(向いている処理に対しては)驚異的な処理能力を持つ」
      わけですから嘘を言っているわけではないです.
      「万能」と言ったら(現時点では)嘘かもしれませんが.
      親コメント
    • タレコみ人です。
      すんません。この辺の技術論は門外漢なので、元の記事からそのまま持ってきちゃいました。
      暗号絡みで量子コンピュータには興味を持っているのですが、基本的な知識が無いので
      今後もコメントで突っ込んでくださいませ。
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      「破壊的な処理能力」という表現もありますが、 悪用の恐れ [srad.jp]はないのでしょうか?
      • by peaceman1984 (13767) on 2003年02月21日 0時17分 (#263858) ホームページ 日記
        悪用しようと思えば棒でもなんでもできるわけですが、量子コンピューターが実用化されれば、現在の主要暗号形式であるRSAやPGP(もだったはず)が解読できるようになります。ただ、それを「ならず者」や「テロリスト」のみなさんが作れるようになる頃には他の暗号形態(ex.量子暗号)ができてるでしょうけど:p
        親コメント
        • >RSAやPGP(もだったはず)が解読できる

          RSAとPGPを並列に並べるのはどうかと。
          •  並列の対象は「解読しやすくなる」に対してのつもりでしたが、方式に対してのように読めちゃいましたか?駄文な物で申し訳ない。
             ちなみに今裏取ったんですがpgpも一方向性関数を扱う(どう扱うのか誰か解説plz)ようなので量子コンピューターがあれば解読しやすくなります
            http://216.239.51.100/search?q=cache:oQ2F7H0AG2MC:www.na.sakura.ne.jp/~yonai/pgp/crack.html+pgp+%E5%BC%B7%E5%BA%A6&hl=ja&ie=UTF-8&inlang=ja
            親コメント
            • いやこの場合、PGP は単なる暗号化アプリケーションであるからして、RSA のようなアルゴリズムと並べるのはどうか、という話ではないかと。

              量子暗号を用いる新しいバージョンの PGP が現れればとりあえず解読されなくなるわけだし。

              // ここで量子暗号を用いる RSA、とは絶対に言えない点が両者の本質的な違いというわけですな。
    • 単に「向き不向き」が有るだけなのに。
      ではどういう計算には「不向き」なのでしょうか?
      • とりあえず現状では古典的な計算をわざわざ量子コンピュータでやるメリットは全くありません。

        「向き」以外は全て「不向き」と考えていただいて差し支えないかと。

        「向き」は、因数分解や最適化問題等です。
        ただ、これも理論的には多項式オーダーで実行できる、 というだけで現状のデバイスが速いわけではありません。
        • 古典的な計算をわざわざ量子コンピュータでやるメリットは全くありません。

          古典的な計算を非決定的なアルゴリズムで解けば利点を亨受できるのでは。問題が大きくなる程効果は顕著でしょう。

          現状のデバイス

          • >古典的な計算を非決定的なアルゴリズムで解けば利点を亨受できるのでは。

            あんまり詳しくないのですが、それができるのは、限られた問題領域では?
            多くの問題が、そういう解法で解けるとは思えないのですが。

            たとえば、AES(共通鍵暗号)を劇的に高速に解く、なんてことは無理ですよね?
      • 基本的にステップ数の多い計算は「不向き」だと思いますよ。
        量子コンピュータが実現しても1ステップあたりの時間が
        速くなるわけではなくて、並行に計算できるところが
        メリットなわけだと思いますけどね。

        以下余談
        量子コンピュータって基本的にワイヤードロジックに
  • 次はぜひ (スコア:2, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2003年02月20日 20時21分 (#263660)
    「量子殴り合い」とか「量子もみ合い」とか「量子小突き合い」とかを
    実現して欲しいモノだと思います(ぉ
  • 固体素子 (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2003年02月21日 2時33分 (#263951)
    NECは固体素子を用いた2ビットの「量子絡み合い」に、世界で初めて成功した。

    固体素子ってところがポイントでしょう。トピック名見て、 NMR ならもうショアのアルゴリズムも動いてるのになんで今さらって思ったよ。

    学生のとき NMR 量子コンピュータやってたので AC……

    • NMR
      核磁気共鳴型
      15qubitが限界(だったような)

      ショアのアルゴリズム
      因数分解とか速くなるヤツ(確か)

      #上記の「参考になる」書き込みの意味がよくわからない人のために
      #自分でもよくわかってなかったりして
      --
      /.configure;oddmake;oddmake install
      親コメント
    • イオントラップ方式やNMRで量子演算素子を実現したら、真空管。
      個体素子方式で量子演算素子を実現したら、トランジスター。
      みたいな感じですが、

      遠未来SFで描かれる世界のような遠い将来になら、
      遺伝子操作で作り出した細胞内部で量子演算素子を構築できるような
      可能性は有るのかなゥ。ほんのほんのほんの少しでも。可能性。
      現在でもDNAチップは実用化しているので、
      それと同じような感覚で考えると(短絡思考ですが(^^; )、
      イオントラップ方式やNMRや個体素子も、全て分子と原子で組み立てられているし、
      生物の細胞もDNAもRNAもタンパク質も酵素もアミノ酸も、
      全て分子と原子で組み立てられているので、根源的には違いは無い。
      この前、すでに大々的に実用化されているのを知って驚いたんですが、
      生物冶金(バイオリーチング) [google.com]などという脅威のSF風テクノロジーも
      普通になっているみたいだし。(今回の話とは直接関係無いけど、ビックラこいたという点で)

      絶対零度に近いような極低温で。代謝や生態活動が働くような
      生物構造は難しそうですが、
      しかし、他の生物は生きられないような、
      かなりの高温環境でも生きられる特殊なバクテリアなども居るし、
      強酸や強アルカリ環境で生きられるオモシロバクテリアも居るから、それを考えると、

      物凄く猛烈に激しく遺伝子操作して、現在の地球上の生物の大部分が利用している、
      水素・炭素・窒素・酸素・硫黄など以外の元素でも、有機金属化合物っぽい感じで
      NeoDNAやNeoRNAやNeoアミノ酸などを創造しちゃったりして、
      絶対零度近くの極低温でも生物活動が可能な種のバクテリアやウイルス(っぽいもの)
      を遠い将来作れたと仮定したら、極低温状態で動作させて、
      現在のDNAチップみたいな発想で生物量子演算素子は可能かなぁ。
      アメーバみたいに組織的に繋がってくれれば、バスラインとかシグナルプローブとかも引けそうだし・・・。

      あと、Taiyakissが、未来科学板に、
      生物由来カーボンナノチューブって作れる?という↓この書き込みをしたら、

      生物は、細胞内で分子や原子の繋がりを切ったり繋いだりしてDNAのヒモ構造を作れるんだから、
      バクテリアあたりを遺伝子操作して、
      ヒモ状構造のカーボンナノチューブを作れる可能性は有るんかな。
      炭素だから、現状の生物の細胞内の機能でも扱えるよね。

      こういう回答をしてくれた方が居て↓
      >炭疽を含む化合物ではなく純粋な炭素(水溶性でも油溶性でもない)を扱えるかどうかは
      >わからんが、炭酸カルシウムを沈着させる生物が存在してる以上存在してもおかしくないかもな。

      Taiyakissは、もしそうならば↓このようにしたらどうかなぁ・・・
      一回のプロセスで炭素同士の結合を組み立てずに(組み付けずに)、
      まず、炭素化合物を組み立てて、その後、プロセス1、プロセス2、プロセス3・・・・
      と、複数回のプロセスを経て(マルチ・パス・レンダリングみたいな考え方)、
      最後のプロセスで炭素だけを残して、余分な部分は切り捨てる。という感じで、

      最終的に、純粋な炭素のみで組み上がったカーボンナノチューブを作る手法ならどうだろう?
      生物の細胞に可能だろうか。

      と、考えたんだけど、この生物由来カーボンナノチューブがもし仮に可能なら、
      このカーボンナノチューブも、生物量子演算素子に組み合わせて使って、
      極超低温で動かして導線っぽく使ったり、人工原子っぽいののアレにアレったり、
      できないものかなぁ。とおいとおいとおいとおいとおいとおいとおい遠い将来だけどね・・・。
      わお!妄想ってたのしー。
      -T- God Is God (1997) [yahoo.com]
      万引き専用ブックス からしにこふ グレック ネットワークプロパガンダ ぽんききー
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      • Re:遠い将来に (スコア:2, 参考になる)

        by Taiyakiss (12783) on 2003年02月21日 7時35分 (#263987) ホームページ 日記
        ガーン、書き込んだ後に2ちゃんねるを見に行ったら、
        こんなニュースが!
        金属イオン並んだ人工DNA合成=ナノテクへの応用に期待-東大
         DNAの二重らせん構造の中に銅イオンを並べた人工DNAを合成することに、東京大学塩谷光彦教授(生物無機化学)らの研究グループが成功した。
        http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030221-00000057-jij-soci
        http://news2.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1045780086/l50

        驚キック!真実は現実より生成り!現実はSF小説と本質的には同一かヨ!?
        オレっちの妄想は10年遅かった。。。
        ビビリマクリスティー。
        -T- . [moriyama.com]
        親コメント
      • 自己レス (スコア:2, 参考になる)

        by Taiyakiss (12783) on 2003年02月21日 19時19分 (#264512) ホームページ 日記
        ううう、googleで少し検索しただけでも、
        Taiyakissが空想したようなことは、既に構想している人が沢山いる~。(世の中って広い

        http://chiral.apchem.nagoya-u.ac.jp/project/gaiyou-4.html [nagoya-u.ac.jp]
        http://www.nitto.co.jp/culture/science/science_19/science_19.html [nitto.co.jp]
        なんと天然の核酸塩基を金属配位子に置き換えた金属錯体型人工DNA作れる!のかよっ!
        ということは、このまま生物由来の微細構造の制御技術さえ進めば、
        水が凍る温度でも動き、なおかつ超高効率なNeo燃料電池や、
        その前段のNeo改質器に応用したり出来るのかっ!?うおーーーーー人類生き延びるゼ。

        ていうか、そこまで技術が進むと仮定するならば、
        細胞自体やアミノ酸自体、タンパク質自体で発電すれば良いのか。そっちの方が手っ取り早い。

        電気なまずや電気うなぎみたいに。
        一瞬だけ高電圧パルスを発生するんじゃなくて、
        きちんと組織的にシーケンサー細胞とバスライン繊維組織みたいなのでコントロールして、
        普通の電池みたいに一定の電圧と電流を取り出せる「組織」を作れれば良いんだネ!
        自己組織化と自己再生と再製までやれるところまで行けばカンペキッキー!?
        夢が!広がる!ダーティストーミーデスティニー。Nerds無重力。
        -T- . [toshiba-emi.co.jp]
        親コメント
        • by SteppingWind (2654) on 2003年02月21日 20時37分 (#264572)

          > きちんと組織的にシーケンサー細胞とバスライン繊維組織みたいなのでコントロールして、
          > 普通の電池みたいに一定の電圧と電流を取り出せる「組織」を作れれば良いんだネ!

          バオー・ブレイク・ダーク・サンダー・フェノメノンだっ!!

          親コメント
      • ■金属軸のDNA合成に初成功、ナノ電線開発も 東大グループ
        http://www.mainichi.co.jp/digital/computing/archive/200302/21/5.html

        >金属は磁石になったり、電気を流すなどの機能を持ち、
        >金属の原子やイオンを自在に並べることができれば画期的な材料になるが、
        >これまで定まった数の金属を、合成繊維の素材である炭素原子のように
        >一列に並べることは難しかった。

        一列に並べられるなら、次の開発
  • by boo (899) on 2003年02月21日 8時53分 (#264013) 日記
    久しぶりに懐かしい名前を聞きましたね。

    とっくに廃れた技術だと思っていました。
    己が不明を恥じ入るばかりです。
    --
    あぁ、「ン」が消えてるんですよ。「ビーフン・カレー」ね。
  • by Anonymous Coward on 2003年02月20日 20時10分 (#263651)
    『からみ』なのか『もつれ』なのかはっきりしてほしい。
typodupeerror

目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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