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イルカは道具を使うのか? 11

ストーリー by yosuke
マナーを守ってお食事 部門より

MIYU曰く、"海綿をつけて鼻にすり傷をつけずに砂地の海底を掘り返して餌を探す、オーストラリアのシャーク湾に暮らすバンドウイルカ(Tursiops truncatus)の一団が、「道具を使う初めての海獣類」という栄誉を得るかもしれません。 (News@Natureの記事訳文朝日新聞の記事)
この行動が初めて発見されたのは1997年のことですが、継続して行動を観察した結果、海綿を鼻に取り付けて餌を探すという行動をとるのは、ほとんどが雌のイルカだったそうです。これらのイルカの遺伝子を解析したところ、ミトコンドリアDNAがほぼ同じであるという事が発見されました。またこのイルカ達では、より変化を受けやすい細胞核のDNAにも多くの類似が見られるため、この行動を最初に始めた「海綿使いのイブ」たる母親は、割合最近出現したと推定されるそうです。"

"研究者達は、イルカの場合子供達が母親と暮らす期間が4年~5年と比較的長いので、生活をともにする間に「母親の行動を真似る」という形で海綿を使用する採食行動が子供達に伝わっているのだ、と考えています。また、「雄のイルカ達も母親から同じ行動を習うのだが、雌を追いかけるのに忙しいので、面倒な採食行動をとらなくなるのだろう」と無慈悲に推定しています。
この例が「道具の使用」に当たるとして、何故それを行うのが雌に偏っているのかという点が不思議なところではあります。研究者達は、この行動をとるイルカのほとんどが雌だという点に関して、遺伝子が何らかの形で関係しているという事も想定したそうですが、同様の行動をとらない他の多くのイルカとの間に遺伝子的な違いは見つかっていないと発表しています。
チンパンジーが道具の使用を学ぶ時に、雌の方が短い時間で技術を習得するという論文が出ていましたが、イルカの場合にはどう解釈すべきなのでしょう?"

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  • エサの取り方 (スコア:3, おもしろおかしい)

    by sillywalk (15002) on 2005年06月10日 0時02分 (#748917) ホームページ 日記
    想像図 [rim.or.jp]
    --
    And now for something completely different...
  • 初めて (スコア:2, すばらしい洞察)

    by akudaikan (26016) on 2005年06月09日 23時51分 (#748912)
    「道具を使う初めての海獣類」
    ラッコは?
    • by MIYU (17727) on 2005年06月10日 0時48分 (#748943)
      「海獣」:海獣類は、いくつかの全く系統の異なる陸上哺乳類が、水中生活者へと適応したもの

      イルカやクジラの仲間である「鯨類」
      ジュゴンやマナティーの仲間である「海牛類」
      アシカやアザラシの仲間である「鰭脚類」

      ラッコは食肉目の中の「裂脚類」、イタチ科に属しています
      属している「裂脚類」で、唯一水中生活適応を果たした生き物だそうです。

      ラッコの場合、前肢はヒレ状にはなっていませし、他の3グループとは少し違っているように思えますが、「海獣」の定義には合致するように思えます … 指摘されるまで、「ラッコ」が海獣だという事を把握できていなかったので、研究者のコメントをそのまま使ってしまいました。ごめんなさい。

      親コメント
  • by yanagi (6075) on 2005年06月10日 1時05分 (#748948) ホームページ 日記
    初めて人類に発見された道具を使う海獣類

    #霊長類の思い上がりです
    --
    やなぎ
    字面じゃなく論旨を読もう。モデレートはそれからだ
  • by Anonymous Coward on 2005年06月10日 0時44分 (#748941)
    海綿体使いのイブ
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ研究家

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