超伝導で電力を送電する「超電導送電列車」の実験開始へ 51
ストーリー by hylom
超伝導パワー 部門より
超伝導パワー 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
超伝導を使って電力を送電し列車を走らせる「超電導送電列車」の実験が24日より行われるそうだ(日経新聞)。
実験を行うのは鉄道総合技術研究所。電気抵抗が0である「超伝導ケーブル」を使って送電することで、送電時のエネルギーロスを無くす仕組みだ。超伝導ケーブルについては2012年の日刊工業新聞の記事が詳しいが、液体窒素を通したパイプに巻き線をして電線を形成するあたりがキモのようだ。
設備のコスト (スコア:1)
これ、結構、電力的なコストも必要だと思うのですが、通常の送電線で発生するエネルギーのロスに比べて少ないものなんでしょうか?
距離が長くなると送り込む圧力も必要ですし、たえず温度差に晒される部品になるので劣化も早いのでは、と思うのですが。
一方住友電工は (スコア:2)
Re:一方住友電工は (スコア:2)
このタイプの実証実験 [nedo.go.jp]が昨年あたりから始まってますね. この実験では変電所内の屋外で, 240mの長さで行なってますが.
Re:一方住友電工は (スコア:3, 興味深い)
保守性をみるのも重要ですが、クエンチ事故が起きた際の被害低減をどうするか、ぜひ実際に事故を起こして実証実験してほしいです。
普通の電線なら地絡事故で抵抗値が小さくなって大電流が流れたら遮断しますが、この場合は逆に抵抗値が大きくなって電流が小さくなったことを検出して遮断するんでしょうか。それだと防護無線発報などで電力需要が落ちたときにCB作動しちゃいそうな。
福1で実証されましたが、工学に0%は無いので、「起こさない」だけではなく「起きたときに被害をどう小さくするか」を確立してほしい。
Re: (スコア:0)
抵抗が上がって電流が小さくなるなら安全な気が。
液体窒素なら、熱容量も比較的大きいし、開放された場所なら放出しても無害だから、適切な放出弁付けとけば大丈夫なんじゃないかな。
Re:一方住友電工は (スコア:2)
タレコミに挙げられた日刊工業新聞の記事によると、10kAで0.2Vの電圧降下となってます。
これだと、1500Vの負荷に対する送電に使った場合、
電圧降下が75倍の1.5Vになって、やっと1%の供給電圧減少って程度です。
「抵抗が上がって電流が小さくなる」ということはほとんどなく、
ほぼ「抵抗の増加に比例して発熱が増える」ということになります。
発熱によるケーブル破損を防ぐためには、液体窒素の放出なんていうのは対策として無意味。
クエンチを検出したら早急に送電を止めるようなシステムが重要になるかと思います。
10kAで0.2Vって、たったの20μΩですが、それだけでも2kWの発熱か…
銅の抵抗率は1.68×10-8Ωmなので、長さ5mで抵抗20μΩにしようとしたら、断面積0.02平方メートル=20000平方ミリ、直径16cmの銅線が必要ですね。
アルミだと直径20cm。
Re: (スコア:0)
磁石に使うわけでもないから、クエンチも起こりづらいだろうし。
Re: (スコア:0)
検出だけなら簡単だと思いますよ。銅線を並列に接続しておけばいい。
超電導状態はどれだけ大電流を流しても、電圧降下はほぼゼロなので、並列の方に流れる電流は皆無であり、この銅線は絶縁体と見做せます。しかし、何らかの理由で普通の電導状態になってしまったら、当然、電圧降下がおこるので、並列回路にも比較的大きな電流が流れます。だから、銅線の方でそれを検知する仕組みを作っておけばいいのでは。たとえば、銅線のヒューズが飛んだら、全体の電流を遮断するような。
Re: (スコア:0)
つか、超電導線ってもともと、レンコン状の銅線の穴の部分に超電導物質が詰まっている構造じゃないっすか?
超電導物質は塑性が少なくもろいので銅で包んでいっしょに加工することでようやっと線に加工できる&安定化材として。
Re: (スコア:0)
>二重パイプで真空断熱を
ぜひテルモス・ケーブルと呼ぶべき。
サーモスは認めん!
Re:設備のコスト (スコア:2)
http://www.asahi.com/science/update/1029/TKY201210290368.html [asahi.com]
去年、横浜で超伝導の送電実験が始まった時のニュースですが、
ここでも
> 冷却に使う電力分を含めても、従来の送電線に比べて
> 単位長さあたりの電力の損失を半分にできる可能性がある
とされてますね。
その辺も実験で明らかになるでしょう。
Re: (スコア:0)
当然その辺りの経済性を含めての実験でしょう。
でももっとしょーもない話も有りまして、
「超電導ケーブルを使えれば変電所が都会に不要になるかも。するとその固定資産税分が…」
などとビミョーなレベルで乗り気な電鉄も。
結局、人はエコロジーではなくエコノミーで動くというか…。
Re: (スコア:0)
>たえず温度差に晒される部品になるので劣化も早いのでは
温度差にさらされるのは断熱材であって電線ではないでしょ、、、
断熱にエネルギーは必要ない。ただ分厚い服を着せるだけ。
問題は、必要な服がどれだけ高価になるかということだけでしょう。
馬鹿でも考えれば分かることだが、服の厚さを決めずに、エネルギーのロスと、冷却コストを比較して「少ないものなんでしょうか?」っておかしいと
思わないのかい?
Re: (スコア:0)
電線というと,銅のような導電体だけでなく,その周りのゴムのような絶縁皮膜も含めると思います.
同じ理屈で,今回の場合は断熱材も電線の一部と見なすべきでは?
Re: (スコア:0)
劣化以前に、パイプに巻き線をして大気中に設置して、そのパイプに液体窒素を通したら巻き線に霜が付きまくるし、液体窒素はじゃんじゃん蒸発するよね。どうなってるの?
Re: (スコア:0)
ちゃんと断熱されているのであれば霜なんかつきませんよ。
#どのような素材か知らんが。
Re: (スコア:0)
とはいえ、コメントの付かなそうなストーリーへのネタフリとしては悪くないと思ったり。
実験成功の暁には (スコア:1)
#損失がどーとか、都合の良い単語のみピックアップ
みんなゴツいケーブル?好きだもんね
Re:実験成功の暁には (スコア:1)
いくらオーディオマニアでも、100Vの電源ケーブルに超電導は使わんでしょ。
ああ、家までの送電線全部ノイズが入らないように超電導ケーブルに変えればいいのか。自腹で。
Re:実験成功の暁には (スコア:2)
その筋の連中なら超伝導スピーカーケーブルなんか喉から手が出るほど欲しがるでしょうね。
Re:実験成功の暁には (スコア:3)
冷媒に液体ヘリウムを使えればとてもピュアな音が(なんとなく)出せそうですけど、液体窒素じゃ雑味のある音になりそうですね。結構な量の酸素とか不純物入っているでしょうし。
液体ヘリウムか。それはまたピュアオーディオ道にお金がかかってきそうだ…。
Re: (スコア:0)
だったらシステム全体を真空容器に入れてN2パージすればいいじゃない
Re: (スコア:0)
聞くためには本人も容器に入るのか。
酸素ボンベ抱えて。
Re: (スコア:0)
真空じゃ音は伝わんねーよw
Re: (スコア:0)
そんな音環境を乱すようなもの入れるわけないでしょ。
Re: (スコア:0)
He3とHe4で意見が分かれそうですね
Re: (スコア:0)
超低温で冷却処理(クライオ処理)をしたケーブルはすでにハイエンド・オーディオ・マニア向けに市販されてますよ
液体窒素冷却か液体ヘリウム冷却かで音に違いが出るのはもう常識?
Re: (スコア:0)
いくらケーブルに凝ったところで、逆起電力を発生させるスピーカーを使っている時点で…
Re:実験成功の暁には (スコア:2)
ヤマハのサブウーファーにはスピーカーのインピーダンスを打ち消して「擬似超伝導化」するYSTという技術が組み込まれていましてね…
Re: (スコア:0)
え?全段DC駆動はオーディオマニアの夢では?
#そして蔓延るDC-DCコンバーター
Re: (スコア:0)
音質クラスタを傍から見てると「もう君らは直接マザボに振動膜を付ければいいんじゃないかな」って思う。
あぁ勘違い (スコア:0)
「架線霜取りのため全線で運休いたします」とかやだな、と。
Re:あぁ勘違い (スコア:3)
朝イチで霜取り列車を走らせれば問題ない。
#霜取りパンタ付きの E233 とか胸熱
Re:あぁ勘違い (スコア:1)
自分は、電車の中に超電導で電力貯蔵して、貯めた電気を電車で運ぶとかいうアホな想像した。
Re:あぁ勘違い (スコア:3)
私も全く同じ事を考えていました。
超電導蓄電システムって研究されていますし。
例:
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20071015/140671/ [nikkeibp.co.jp]
NEDOが超電導蓄電システムを披露,100MW級の開発が目前に
2007/10/15
http://www.chuden.co.jp/corpo/publicity/press2003/0221_1.html [chuden.co.jp]
超電導電力貯蔵システムSMES(スメス)のフィールド試験の実施について
平成15年2月21日
中部電力株式会社
--- de FTNS.
Re: (スコア:0)
事故を考えるとあんまりエネルギー密度が高いと怖いねぇ、特に運ぶとなると。
Re:あぁ勘違い (スコア:2)
超伝導蓄電システムは想像するほどエネルギー密度は高くないですよ。電流密度限界がありますからね。
エネルギー密度の点ではフライホイールが一番危険。
Re: (スコア:0)
架線に求められるのは導電性だけじゃないですからねぇ
・耐摩耗性
パンタグラフと擦れますので。
・強度
ピンと張らないとパンタグラフと離れてしまうので、ある程度の強度は必要です。
さらに高速鉄道になると、架線の振動の伝播速度を列車が追い越してしまうと問題が起きますので、伝播速度を上げるために架線の張力を強くする必要があります。
そんなわけで、架線は導電性を多少犠牲にしても仕方ない面があります
リニアはオワコン (スコア:0)
実用化する前から次々新技術出てきて完成する頃には時代遅れになってそう
Re: (スコア:0)
実用化してない新技術がいくらでたって、
実用化済みの技術の優位は揺るがない。
リニアの問題は技術じゃなく政治にあるし。
リニアやめて同じ場所に新幹線通せばよくね?とは前から思ってる。
Re: (スコア:0)
>リニアやめて同じ場所に新幹線通せばよくね?
車輪の登坂力では登れない角度の坂があるんじゃなかったっけ
Re: (スコア:0)
地下鉄で実用化されてるしょ。
Re: (スコア:0)
リニア中央新幹線は内陸部を通り、従来の送電網をそのまんま使えず新たに作らなきゃならないって言われてるんで、この実証実験が上手く言ったら真っ先に応用されるんじゃない?
Re: (スコア:0)
で、この技術が実用化される前には新技術が出てきて時代遅れになっている論ですか?
Re: (スコア:0)
国語力ゼロか?
線路までの送電ってはっきり書いてあるだろ?
鉄道総研だから超電導送電のデモに電車走らせると言ってるだけ。
別に炊飯器につないだって構わない。
送電網にメガソーラーや風力発電機を繋げばクリーンだと言ってるだけ。
超電導網が整備されれば確かに必要な電力は大幅に減る。
特に原発の電力は遠くから運ぶので送電ロスが多い。
それを言うとアレだからソーラーのはなししてるんだろ。
こういうの整備しようと思ったらやはり電力事業の上下分割は避けられないだろうな。
現状では電力会社以外では鉄道会社しかネットワーク作れないし。
Re: (スコア:0)
なるほど。
電車はもともと「レールを使って電気を流せば送電できるんじゃね?」という発想から生まれた(はじめから電気を使って電車を走らせるのが目的じゃなかった)と言う話がありますが(諸説あるのは知ってます)そう言う時代に戻るんですかね。
つまり、物理的に土地まで確保して超距離のラインを持っており、それを継続して管理している組織でないと超伝導送電網は無理なわけです。そうなると今の送電線のように山の中を通るというのは難しいし、抵抗の問題がクリアされるから最短距離を通らないと行けないと言う事も無くなります。むしろ管理しやすい方がいい、そ
ロスレス (スコア:0)
ほんとにロスがないなら電車を走らせるなんてくだらない目的に使うのはやめようぜ
Re: (スコア:0)
レールガンで旅客(の乗ったカプセル)を直接加速すればいいと
常温超伝導は? (スコア:0)
そのうち、意外な物質で常温超伝導ができるようになるよ・・・きっと。
発電所から、おうちまで0.1mmのケーブルで直結とか・・・?
妄想科学 (スコア:1)
本当の常温超電導は無理でも、
特定の周波数・波形に対して極端に抵抗が下がる非線形電導なメタマテリアル、みたいな条件付き超電導は出てきそうな気がする。