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アメリカ合衆国

ハーバード大学に史上最高額の寄付を行った人物、もっと貧しい人々を支援すべきと批判される 70

ストーリー by hylom
言い分は分かるが 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

リーマン・ショックを含むサブプライムローンの破綻でもっとも儲けたとされるヘッジファンド・マネージャーのジョン・ポールソン氏が、出身校であるハーバード大学の工学・応用科学スクールに現金4億ドル(約497億円)という史上最高額の寄付を行い、その代わりに同スクールはポールソン氏にちなんで名前を変更することとなった。しかし、ハーバード大学は金銭的に苦しい訳ではない。このことから不平等を助長する行為だ、もっと貧しい人々を支援すべきだという批判が出ているという(VoxPhilip Greenspun's WeblogWSJQUARTZThe New York TimesSlashdot)。

批判の背景には、サブプライムローンという米国貧民層の多くが損失を出した分野で利益を上げたことが背景にあるという。

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  • たかりか (スコア:4, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2015年06月10日 6時46分 (#2828222)

    自分の財産をどこにどう寄付しようが勝手。科学の発展に役立つわけだし、批判される筋合いなんてどこにもないだろう。
    こういうタカリのような人たちにだけは寄付などしたくない。
    #そもそも無い袖はry

    • Re:たかりか (スコア:5, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2015年06月10日 12時13分 (#2828405)

      背景には、向こうでは、簡単な要件を満たすだけで、寄付が税控除の対象になるため、

      ・税がもつ公共的な役割、所得の再分配の役割を阻害する
      ・本来は納税額に関係無く、一人一票によって予算は決められるはずだが
       富裕層のみが本来は税として分配される分を一票を超えて影響を及ぼす手段を持っている

      と言う批判があります。
      (後は脱税の手段としてよく使われると言う話もありますがそれは犯罪なので別問題)

      これについて、富裕層は、「貴族の義務」ではないですが、伝統的に公平に富裕層の責任として施しを与えていると主張して、税控除の対象から外れることを回避しているのですが、今回の件は明らかに違うだろうと言うことですね。

      ここら辺を踏まえてないと、個人の自由の範疇の問題に矮小化して捉えがちですが、寄付文化がある欧米では欧米で、問題が無いわけでは無いと言うことです。
      まぁ新自由主義的考え方で、税すら払った奴がコントロールできるようにすべき、と言う考えはあると思いますが、「批判される筋合い」は十分にあるかと。

      親コメント
    • 全く同感.

      「何か、たいしたことをしてくれそうな、見込みある人」にこそ
      援助をしたい!という気持ちは、ヘンでは無いと思うし

      逆に、寄付をするにあたって
      「より貧しいのは誰なのかを比較検討すべきだ!」という理屈は
      おかしいと感じる

    • by Anonymous Coward

      まあWindowsの無料アップグレードにも文句つけるやついるし、
      どんな馬鹿でも何かに難癖をつけることぐらいならできますからね。

    • by Anonymous Coward

      もちろんそうだが、批判するのも勝手。
      批判くらいでいちいちストーリーにするのがおかしい。

    • by Anonymous Coward

      同感ですね。
      寄付なんだから、好きにさせろよとしか思わない。

      ジョン・ポールソン氏がムスリムなら、ザカートをしろと批判されてることもあるかもしれんが、違うだろきっと。
      http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%88 [wikipedia.org]

    • by Anonymous Coward

      これが東日本大震災の被害者に寄付しろという批判だったら、それを批判しただろうか。

      • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 9時44分 (#2828308)

        他の人は知らんけど、俺は同じように「的外れの批判だ」と思うね。

        あんたが「ここならいいか」って自分の小銭を募金しようとしたら、横から「そこに募金するならこっちにしろよ!」って言われたらどう思う?

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        言いたい事は何となく伝わるが、あんまいいたとえじゃないな。
        なぜ日本なのかの十分な根拠のない、公平感を欠いた批判は俺らにも十分叩かれるだろう。

    • by Anonymous Coward

      裕福層には寄付の義務という不文律のある国のことなので
      日本の常識で語っても頓珍漢になる類の話ですね
       
      その寄付の義務の根っこは
      知識・技術寄りよりも貧困寄りから来ていますので
       
      # 伝統と現代の常識にずれもあるでしょうが

      • by Anonymous Coward

        米国のチャリティは助け合いの精神だから、困ってないやつを助けても仕方がないよね
        日本では寄付する側のの意思表示が大きいけど
        悪い言い方をすれば、米国のは同調圧力で日本のはエゴだな

  • 逆バリバリ伝説 (スコア:4, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2015年06月10日 9時48分 (#2828312)

    これまでのコメントを見ると「公的資金による破綻処理の恩恵を受けた人」と勘違いしている感じがしないでもないので補足。
    この人はサブプライムバブルが進行しているときに、「これはバブルだ」と確信して逆張り(*)を実行して、
    ついにバブル崩壊で大儲けした人。

    バブル進行中に逆張りすると、崩壊するまでの間は(バブルで潤っている連中を横目に)損失がじりじり拡大していく。
    余程の確信と肝がないとできない。

    *価格下落時の買いではなく、上昇時の空売りという意味の逆張り

  • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 9時15分 (#2828284)

    > 批判の背景には、サブプライムローンという
    > 米国貧民層の多くが損失を出した分野で

    そうなのかな。
    結果として損失を出したのは、そのハイリスクな債権を引き受けていた
    世界中の金融機関だよね。

    貧民層…とまで言っていいのかわからないけれど、サブプライムローンで
    破産した人は借金を踏み倒しただけなので。

    そして、今、再びアメリカは返済能力のない人々に金融機関が金を貸し
    始めているらしい。
    それがアメリカの好景気を支えているんだとか。

    だからか知らないが、金利の上げ下げで株価やドルが乱高下するね。

    結局アメリカに騙されてる感じがする。

    • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 9時42分 (#2828305)

      だよなあ。

      貧民はサブプライムローンで貧乏になったわけじゃなくて、
      貧民が支払い不能になったせいでサブプライムローンが破綻したわけで。

      支払い不能になった理由とサブプライムローンは実の所あんまり関係無い。

      貸し剥がしと貸し渋りのどっちが悪かってのは答えが出ないけど、
      アメリカの場合はチャンスを与える事が美徳でそのチャンスをどう生かすかは自己責任って面が強いのかな。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 12時02分 (#2828399)

        > 支払い不能になった理由とサブプライムローンは実の所あんまり関係無い。

        サブプライムローンが破たんしたのと、日本のバブルがはじけた理由は似てる。
        アメリカ人の不動産バブルみたいなもので、住むわけではないけど、買値より高くで売れるという見込みから大衆がローンを組んで余計な家を買ったりしたんだよ。
        ところがそんな家が多くなりすぎて売れず、借金も返せず、踏み倒し。
        担保で差し押さえた家も、貸した金額にはとても足りず、債券引き受けの金融機関が破たん。
        その最大の引受先がリーマン・ブラザーズだったというだけで、リーマンブラザーズが破たんしたから世界大不況になったわけではなく、リーマンブラザーズはその一端なだけ。

        > 貸し剥がしと貸し渋りのどっちが悪かってのは答えが出ないけど、

        日本の場合は貸し剥がしと貸し渋りはセットで使われて悪質でした。
        ちゃんと経営できている中小企業から再融資を約束して貸し剥がしし、その後貸し渋り。
        その結果、中小企業で倒産が多発したわけ。

        親コメント
  • by Super KUMASAN (34209) on 2015年06月10日 7時49分 (#2828243)

    何に寄付しようと個人の勝手と言ってしまえば、
    そのとおりであり、話はそれまでですが、
    一方でリーマン・ショックの被害者に還元すべきだ
    という主張も心情的には理解できる話です。
    この両者のギャップについて思いを巡らせると
    話は膨らんで来ると思われます。

    私は、このお金を税金として徴収できていれば
    合法的に貧困対策に使えたのに、と理解しました。
    寄付という形で個人の自由とすると、
    目立つ分野に使われるのは当然かもしれまでん。
    ついこの間もアイスバケツチャレンジといった
    全世界の富裕層を巻き込んだ寄付活動兼売名行為
    が話題になりましたし、今回の人も名前を買っています。
    東北の大震災の時も巨額の寄付を表明した人がいましたよね。

    お上がお金の使い方を考えると無駄が多い、
    では個人が使い方を考えるとどうなのか?
    という疑問を本件は突き付けているものと私は捉えます。

    • by Anonymous Coward

      おっしゃることも分かりますが、その話は、貧困対策をすべきだ、という前提に立っているように思います。
      その前提条件を吟味する必要はありませんでしょうか。

      ひとつは、格差はあって当然だし自己責任なんだから貧困対策なんていらない、という考え方。
      もうひとつは、逆に、貧乏人がますます損をするように経済の仕組みを作っちゃったのに、それに手をつけずに貧困対策を言うなんて偽善だ、という考え方。

      • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 9時25分 (#2828290)

        サブプライムローンを「貧乏人の金を金持ちがむしり取った」という解釈すれば、そもそも「貧乏人はさらに貧乏になる余地があった」という当然の理屈が成立します。この「さらに貧乏になる余地」というのが重要な資源であって、この資源を空にする勢いでの乱獲が問題なのです。「貧乏人がさらに貧乏になる余地」は無限に沸いてくるものではないので、絶滅しないように保護しないと、絶滅してしまえば他の貧困ビジネスも全てこけて、ハゲタカは外国を荒らすしかなくなります。

        しかし、対策を公的資金で打つと、その対策の金はハゲタカで儲けている人だけではなく、他の儲けている業種からも万遍なくとられます。つまり、IT長者のポケットから税金として流れ出た金がそのままハゲタカの未来の収穫物を育てる苗の育成に使われるわけで、だからこそIT長者の政治的スタンスは貧困対策に及び腰になるわけですね。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          だから、IT長者は自分が一銭も寄付していなくても、ハゲタカの行為を非難すべき十分な理由があるわけで、それはハゲタカではない全ての業種の人にも言えることです。

          もしハゲタカが荒らさなければ、各々のビジネスはそれだけうまくいきます。たとえば庶民向けのソフトウェアや牛丼の価格を上げることができるようになるのですから「貧乏人がさらに貧乏になる余地」を使い切ろうとするのに批判が出るのは当然です。

          • by Anonymous Coward

            ケータイ屋と牛丼屋と消費者金融が手を握っているまで読んだ。

  • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 7時18分 (#2828231)

    「リーマンショック」と聞くと、もやもやしてくるな。

    >リーマン・ショックを含むサブプライムローンの破綻でもっとも儲けたとされる

    全体として何が起きるか判ってるのに、個人個人は「自分が儲かれば経済が壊れても構わない」
    的な雰囲気だったわけだろ。
    そのうち「自分が儲かれば世界が滅んでも構わない(←これ自体が自己矛盾だけど)」に
    エスカレートして、案外早いタイミングで本当に滅んじゃうかもしれないな、とオモタよ。

    サブプライムローンに関わった人たちには、どういう心境だったのか訊いてみたいけどね…

    • by Anonymous Coward

      スラドにはバブル世代の人がたくさんいるのに外国までインタビューに行く必要はないでしょう。

      • by Anonymous Coward

        スラド民だと郊外の事業所や研究所で経済面ではのんびりしてた人が多そう。
        自分は2008年だかに「バブルへGo」という映画を見てびっくりしたよ。
        「こんなだったんかい」って感じ。

        • バブル期に就活してた人の話を聞いて唖然としたことあったっけ。
          会社説明会に行くだけで足代はもちろん、少し遠ければ豪華ホテル宿泊にディナーまで世話してもらい、それが一社で複数回あったり。
          続けてやれば一回の遠征(?)で10万以上楽に稼げたとのこと。
          どこまで本当なのか、盛りすぎなのかは判別できなかったけど。

          主に文系の人たちの話、理系は研究室縛りで自由に就活しないのでこんなのは無かった。
          #うちの学校だけかもしれないけど。

          オフトピってことで。

          親コメント
    • by Anonymous Coward

      別に珍しくないだろ
      北朝鮮なんて
      「共和国のない世界はいらない!世界を焼きつくしてやる!」
      とか言ってたし
      まあ、六ケ所村並の施設がないと世界を焼きつくすほどの核兵器は作れないけどな。
      むしろ、自分さえ良ければ他人は知らないってヤツのほうが多いだろ?
      投機屋や北朝鮮みたいにストレートに言わなくても
      よくよく考えてみると
      知らないうちにそういう考えに侵されてることは多いよ
      胸に手を当てて考えてみな

      • by Anonymous Coward

        全然違うだろ。
        リーマンショックに踊った人たちは、実際に実行しちゃってる。
        「知ってるけどやらない」と「やっちゃう」は別だよ。

        #まあ実際には踏みとどまった人もそれなりに多いんだろうけど

    • by Anonymous Coward

      資本家の考えは常に「大洪水よ、我が亡き後に来たれ」。マルクスは正しかったな(笑)

  • 貧困層に寄付しても、どうせまたウォール街の連中とうまいことやって彼らの財産を巻き上げて、投資 寄付額以上のものが自分の懐に戻ってきちゃうから寄付にならない。
  • でも、寄付した金がどう使われるのかは公開してほしいと思うことがある
    そうすれば今後、寄付するに値する団体かどうかの判断材料になるから
  • 自分のお金だ。たき火に使うのも自由。
    だけど、人はそれを見るんですよ。で、人が感じたものがその人の評判になるんです。
    だからと言って、お金をああ使えこう使えというわけではないんだがね。お金の使い方が自由なのは変わりない。

  • by northern (38088) on 2015年06月11日 9時25分 (#2828833)

    http://www.cnn.co.jp/business/35065219.html [cnn.co.jp]

    米国の大学で資産上位40校とそれ以外の大学の資産格差が広がっていることが分かった。
    裕福な大学の投資利回りの高さや莫大な資金調達力が要因だ。米格付け会社ムーディーズがこのほど報告書で明らかにした。
    (中略)
    最も裕福だったのはハーバード大学で、資産428億ドル(約5兆3000億円)。
    --

    こんな背景も批判にあるのかもね。金持ちの間でうまくやってるみたいな

  • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 6時23分 (#2828221)

    批判してる人は何セント寄付したのだろう。

    • by Anonymous Coward

      あるいは、今苦しい人々かもしれない

    • by Anonymous Coward

      でも、今でもキリスト教が根付いているなら、貧しくても賛同できることになら数セントでも寄付していると思いますよ。
      彼らは、寄付とか投資とかしないと父に怒られると思っているし、毎週教会で寄付する習慣もできているでしょうし。

  • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 7時12分 (#2828227)

    投資とか買収とか言えばよかったのでは。そうすると税率に変わっちゃうか

    • by Anonymous Coward

      向こうさんでは寄付した分は控除になるんで、大きく税額が変わりますねえ

  • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 7時14分 (#2828228)

    確かにどこに寄付しようと勝手。

    ただ、「貧乏人を作り出した事に関して儲けた奴が、それを顧みず
    金がなくても死なない所にお金を出す」ということに関して
    非難するのは筋が通ってるからそれ自体も言うのは勝手。

    ま、プラスしてその程度の事を読んで行動しないか無視している姿勢も
    批判されるだろうね。これも言うのは自由。もちろん反論するのも自由。
    だから、その反論まで聞いてみたいね。

    • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 8時10分 (#2828249)

      日本人から見たらストーリーに上がってる人の寄付先として、ハーバード大学というのはそこまで問題とは感じないかもしれないけど
      それがもし、シーシェパードとかだったらどう感じるだろうか
      少なくともハーバード大学に寄付するよりは多くの日本人のヘイトを集めるだろう
      でも海外では「金持ちが金持ちに寄付するより海洋保護に寄付するほうがマシ」なんて言われるかもしれないね

      ノブレス・オブリージュとでも言うのか、欧米では「成功した金持ちは社会に寄付して当たり前」みたいな風潮があるし、税制などもそれありきに近い感じだと認識している(国によっても差はあるだろうけど)
      だからまあ、成功者になったら寄付をするのは前提だとして、どんなところに寄付するかというセンスも問われるってだけの話じゃないかな
      そのセンスが悪ければ今回みたいに非難される原因になるところまで含めて、日本で言うところの「有名税」みたいなものなんだと思う

      たとえばビル・ゲイツや(故人だけど)スティーブ・ジョブズがハーバード大学に寄付したところで、ほとんど誰も批判などしないだろうけど
      今回のトピックにあるように「お前が言うな」みたいな話になるようなことはあると思うよ
      (ついでにスクールが名前変えるのも、下策というか非難を強める一因だろうね、売名行為と見る人は少なからず居るだろうから)

      日本でもブラック企業で有名な外食チェーンの社長とかが「サラリーマンの皆さんが安心して子育てできるように託児所を作ります」とかやったら似たような理由でブチ切れる人が出ると思う:p

      親コメント
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