スパコンの性能向上でハリケーン予測の精度が大幅に向上 38
ストーリー by hylom
パワーこそ力 部門より
パワーこそ力 部門より
あるAnonymous Coward曰く、
現在ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)には、世界で27番目と28番目に強力なスーパーコンピュータが存在する。これによるコンピューティングパワーの劇的な増加はハリケーン予測精度の劇的な上昇に繋がったそうだ(Ars Technica、Slashdot)。
2017年に行われた予測では、5日後のハリケーン進路予測位置のずれは155海里にまで減少。これは1998年の進路予測平均誤差で言えば、2日後の数字に値するという。毎年行われている「検証」レポートでは、12時間、12時間、2、3、4と5日間というレンジでの予想でも高い予測精度を出すことに成功したとしている
「12時間、12時間、2、3、4と5日間」 (スコア:2)
12時間、12時間、2、3、4と5日間
なにか不思議なリズムを感じる文だ。ラップ調で読みたい。
Re: (スコア:0)
12時間、12時間、2、3、4と5日間
なにか不思議なリズムを感じる文だ。ラップ調で読みたい。
普通に考えると
12時間、24時間、2、3、4と5日間
の間違いなんだろうけど
12時間を2回回して
2、3、4と5日間の補正にも回す
と考えるとなりなのかもしれない
155海里 (スコア:1)
約287km、東京から名古屋 or 仙台にちょっと足りないくらい?
2017年に行われた予測では、5日後のハリケーン進路予測位置のずれは155海里にまで減少。
27番目と28番目じゃ駄目なんですか? (スコア:1)
どこがスポンサーなのかは定かではありませんが、対コスト効果の説明責任を果たそうとしているは好感が持てる。
精度の絶対値も大事だけど、改善立証の姿勢も未来に繋がる姿勢としては大事。
Re: (スコア:0)
京でも気象予測系の実験は行われているらしいが、やはり性能が良ければよいほど精度が高くなって正確になるらしい。
天気予報ってのは国民の生活に多大な影響を与える重要な事業だと思うのだが、それでも世界最大とかそれくらいのスパコンを使う程だとは各国でも思われていないようだ。
せいぜい27番目程度だという事は、より上位のスパコンではもっと大事なことを色々やっているようだが、正直ちょっとピンとこない。
昔は天気予報のような計算はベクトル式の方が効率的と聞いたが今はどうなんだろ。
専用計算機とかは作れないのかな。
Re: (スコア:0)
やはり性能が良ければよいほど精度が高くなって正確になるらしい。
そして気がつけばくしゃみ禁止法令が
# 蝶の羽ばたき嵐ならくしゃみ一つで大魔王
Re: (スコア:0)
マグニチュード10っていう小説を思い出しました。
高精度の地震予測をテーマとした話だけど、その中でちらっとプール掘ったら地震が起きたという話があったな(本筋とはあまり関係ない)。
Re: (スコア:0)
流体の計算はメモリ帯域とノート間の通信帯域のベンチマークでもしてるの?というものが多々あるので
それらの確保がやりやすかったベクトル型が速かった、という話だと思います。
地球シミュレーターはその辺がすば抜けてました。
Re: (スコア:0)
今だとスカラー型でもベクトル演算拡張命令があるので
ベクトル型の優位性も幾分薄れてると思いますよ。
Re:27番目と28番目じゃ駄目なんですか? (スコア:1)
ベクトル型の優位点はベクトル演算命令じゃなくて、
ベクトル演算を生かし切るメモリ帯域でしょう。
SX-ACEで256GB/s、SX-Aurora TSUBASA だと 1.2TB/sもある。
京のSPARC 64 VIIIfxで64GB/s。
その速度で、96GBとか積める。
GPUだとメモリ帯域はあるけどそんなに積めず、遅いPCI-Expressでの補給が頻繁にある。
TomOne
Re: (スコア:0)
> ベクトル型の優位性も幾分薄れてると思いますよ。
GPGPUはベクトル型ですよ
Re: (スコア:0)
汎用機と専用機の違いがわかってないアホ発見
一方日本では6月稼働、来年実践投入予定らしい (スコア:1)
一方日本では、今年の6月に新型HPCが稼働し、来年には実戦投入されることになっている模様。
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1805/02/news030.html [itmedia.co.jp]
これによると、予測精度の向上のほか、短期降水量予想や台風の進路予測を現在よりも長くできるらしい。
落札したのは現行システムと同じ日立製作所みたい [jma-net.go.jp]だけど、システムの詳細は公表されてないのか。どれぐらいの性能なんだろう。
価格からして正副二系統あわせて、年間リース料が12億ぐらいなので、あんまりでかいシステムではなさそうではある。研究用のHPCと違って、実戦投入で継続的に稼働するシステムだから、だいぶ話は違うかも知れないけど。
Re: (スコア:0)
>どれぐらいの性能なんだろう。
現行のシステムが Hitachi SR16000モデルM1、最大論理性能847TFLOPS [jma.go.jp] だそうで、従来と比べ、計算性能は10倍、メモリ(記憶装置)は5倍、データ容量は30倍へ向上 [itmedia.co.jp] だから、8PFlops ぐらい?
Re: (スコア:0)
このストーリーで話題になってるやつは、TOP500のランキング(ベンチの結果)の値で5PFlops程度みたいだから、同等レベルの奴を導入するって感じかしら。
素人考えだと、もっとどどーんとノード増やして高性能なHPC入れればいと思うんだけど、どうしてやらないんだろ。気象予測なんてちょっと向上するだけで計り知れないメリットがあるわけだし。
Re:一方日本では6月稼働、来年実践投入予定らしい (スコア:1)
そりゃ金が湯水のようにあったら性能上げるでしょう。
だけど値段が10倍になっても速度は2倍なんて世界だと、どこかで折り合いを付ける必要がある。
TomOne
Re: (スコア:0)
モデルの精度向上のための開発と検証に時間がかかるからでは。
その間に余ったリソース=無駄な税金になってしまう。
Re: (スコア:0)
18PFLOPSだって。
気象庁、約18ペタフロップスの新型スーパーコンピュータに移行--6月から運用 [zdnet.com]。
Crayなのは正直つまらんが、堅実なんだろうな。
Re: (スコア:0)
日立が受注してCrayマシンを納入の流れがわからんのだけど、
日立は「スパコンに詳しい総合商社」みたいな役割だったの?
「気象庁さん、今だったらベクトルのおすすめはこれですよ(うちはもう作ってませんけど)」みたいな
日立とCrayに資本関係や師弟関係やその他は見つからなかったが
Re: (スコア:0)
日立は、どちらかというとスパコン本体よりも設置場所の構築や配線関係の設置工事関係が強いようです。
Re: (スコア:0)
日立はメインフレーム、スパコンのハードから手を引こうとしてるので、もう作ってないのでしょう。国内だと富士通が強くて勝てないし、そもそもパイが少ないし、
Re: (スコア:0)
一方日本では、今年の6月に新型HPCが稼働し、来年には実戦投入されることになっている模様。
さすが日本!ハンドヘルドPCへダウンサイジングして参戦だ!(違
Re: (スコア:0)
まさかスラドにhigh performance computerを知らない人がいるとは
Re: (スコア:0)
これかな?PDFに受注は日立で機種はCrayって
http://www.jma.go.jp/jma/press/1805/16b/20180516_hpc_renewal.html [jma.go.jp]
システム詳細 (スコア:0)
システムの詳細は2017/11に気象庁が公開していました。
第 10 世代数値解析予報システム(pdf) [jma.go.jp]
現行と同様、正・副の2台1組で使う模様。(2台1組なので、#3409107 [srad.jp]の2倍の数値となる)
プレスリリースに出てくる「約18ペタフロップス」というのは、正・副合わせた数値なので、鵜呑みNG。
ちなみに正・副構成は他国も同様らしく、ストーリーで話題になっているEUのスパコンも4249TFLOPS×2となっていた。
なお、理論的な演算速度は従来比約22倍なんだけど、実
間違いではないが (スコア:0)
他にもいろいろ進歩してるんですよ。
それもマシンパワーが向上したから出来る事と言われちゃうかもしれないけど。
Re:間違いではないが (スコア:2)
昨今の天気予報の的中率とかもすごいもんです。
昔は雨降るとか言われて傘持って行っても結局降らない、逆に雨降らないと言われて傘持たずに出たら雨に当たるなんてことしょっちゅうだったのに今や雨降るって言ってたらまず降りますからね。
Re: (スコア:0)
いまだに台風の進路が全く当てにならないので、気象衛星の性能が上がったのが原因なんでしょうね…
Re: (スコア:0)
何処かの国でスパコンの性能上げたけど
入力しているデータが酷くて
予報精度が悪くなったとかありましたから
観測データの精度が上がったというのが本当でしょうね
Re: (スコア:0)
日本を占領していた米軍は気象観測機を台風に突入させて観測してましたが、再独立後の気象庁はやっていませんから、気象観測衛星が実用化したにせよ連合国占領期より観測データーに欠けがあるのも一面の事実。
本土上陸後台風のパラメーターが結構変動するのも、下が地面になって水蒸気・エネルギー供給に変化が生じる影響に加え、推定値と実観測値の誤差もあるのでは?
だから米海軍のJoint Typhoon Warning Centerは侮れない。 http://www.usno.navy.mil/NOOC/nmfc-ph/RSS/jtwc/jtwc.html [navy.mil]
Re: (スコア:0)
グローバルホーク RQ-4 使えばいいのではないかと想像したり。
Wikipedia によると、 実用上昇限度:19,800m とありますから、台風の高さが 10km ~ 15km とのことなので、上から飛び越えて目の中までアプローチできますね。
南極観測船は自衛隊運用で、文部科学省の管轄っぽいですから、気象庁とそろそろ運用が始まる?日本のグローバルホークをもう一機増やして観測用兼練習用くらいで観測してみるのはどうでしょう。
気象庁ってもしかしてあまり予算のない省庁なのかな……
Re: (スコア:0)
>気象庁ってもしかしてあまり予算のない省庁なのかな……
もしかしても何も、衛星自前で上げるだけでカツカツ
MTSAT:気象観測目的単独では予算が足らんので親官庁の国土交通省の航空管制目的の機能をつける。予算の30%だけ気象庁が負担。
アメリカ企業が受注。MTSAT-1は打ち上げ失敗、MTSAT-1R/2まで運用
各地にあった有人観測測候所の多くは無人化、海洋観測ブイ・船舶観測は簡素化か廃止、そうやって練りだした予算を衛星とスパコンに充てている
Re: (スコア:0)
日本も台風の進路上に観測船出していた時期がありましたね。
Re: (スコア:0)
台風の航空機観測は名古屋大学の坪木先生が数年越しのプロジェクトを進めておられます。
Re: (スコア:0)
計算速度が上がれば空間メッシュとか時間を小刻みにできる
速度が上がってなけりゃ細かく測っても時間内に処理できない
データが細かく成ってなけりゃ計算方式が変わらないかぎり結果が変わらん
ということで計算能力の向上と観測の向上の両輪を回す必要がある
Re: (スコア:0)
多分、気象衛星の性能が上がって、そこから投入されるデータが増えたことと
降雨予測のためのドップラーレーダーが整備されたことが大きいのでは?
Re: (スコア:0)
マシンパワーが向上したから出来る事と言われちゃうかもしれないけど。
いいえ、合っていたことにするためのマンパワーがある日本だから出来るのです(オイマテ
部門名 (スコア:0)
ダンダンダンダンディンダダーン~♪って事ですね