pinbou 曰く、
本家/.の記事より。我々の生活に馴染み深い果物の一つであるバナナだが、なんと現在絶滅の危機に瀕しているらしい(The Scientistの記事)。記事によれば、
我々が今日食べているバナナは、我々の祖父母が食べていたものと違う。Gros Michel種として知られていたかつてのバナナは、現在一般的なCavendish種より大きく、より美味で、より堅い耐寒性のあるものだった。Gros Michel種がなぜ手に入らなくなったのか、その理由は簡単だ。Gros Michel種が事実上絶滅してしまったからである。
19世紀後半、西洋にもたらされたGros Michel種のバナナは、1960年を待たず、土壌菌によるバナナの病気の一種、パナマ病によってあっと言う間に壊滅してしまった。当時パナマ病を引き起こしていた真菌に耐性のあるバナナとして、ChiquitaやDoleといった大手バナナ栽培会社がどうにかこうにか探し出したのがCavendish種だったのである。
ところが、最近になってフザリウム属の菌によるパナマ病が蔓延し始めた。20年前、マレーシアで発生したとされるこのタイプのパナマ病は、従来ゆっくりと発生地域を拡大してきたが、最近では急速に広がりつつある。この新パナマ病にはCavendish種も耐性が無く、療法もない。バナナの専門家によれば、まだ新パナマ病が及んでいないラテンアメリカのバナナ農園にも、病気が上陸するのはもはや時間の問題だと言う。さらにまずいことに、この病気はCavendish種以外の種、例えばアフリカバナナの類にも広がる恐れがある。アフリカバナナは、多くの人々の主要な栄養源となっているのだ…
バナナは遺伝的な多様性が無いので危ないという話は以前からくすぶっていたようだが(
かなり前の/.J記事)、とうとう懸念が現実のものとなったようである。
hardierはhardではなく「耐寒性がある」hardyの比較級なので訂正 (by mhatta Wed, 04 Jun 2008 02:44:22 +0900)