maiaの日記: アニメは720pでの制作が主流 2
日記 by
maia
AV Watch:第484回:行くところまで行っちゃったレコーダ、DIGA「BWT3100」~ 画質と外部接続性を極めた1台 ~
現在放送中のハイビジョンアニメでは、制作は720pで行なっているケースが多い。もちろんハイビジョン以前のアニメ作品は、480で制作されている。(中略)筆者が知るアニメ制作の例では、作画プロセスの主流は720pだが、中には960×540ピクセルというフルHDの縦横半分サイズで制作する会社もある。それらの素材を1080iにアップコンバートして編集するか、もしくは720pのままで編集したのち、局納品の前に1080iにアップコンバートしてHDCAMで納品している。720pは今のところ日本の放送局の番組交換基準には入ってないので、720pのままで局納品するケースはかなり特殊だと思われる。
720pという事は、1280×720だ。しかし局納品は1080i。まあ、720pはそう悪いものでもないと理解していいのだろう。民生用ビデオカメラには無いと思うが、デジカメ動画だとよくある解像度だし。
追記:アニメ制作の主流は24pのはず。デジカメだと、720pといっても、30p(29.97fps)の場合と24p(23.976fps)の場合がある。だから上記記事は基本的には720/24pの話なんでしょうね。24pはシネマカメラとしても伝統的。あと、今は昔のHDVだと720pの規格もありましたね。ただ民生用では30pだったような気がするけど。
解像度だけでなくフレームレートも考えないと (スコア:3, 参考になる)
720で制作する最大の優位性は「スクエアピクセル」であることでしょうね。
あとは、24コマで制作している場合、インターレースのメリットがない。
まず一般論として、インターレースは、視覚上縦解像度は7割ぐらいになると言われています。
つまり、1080iは720pと「縦の解像度」はほぼ同等
でもって、BSデジタルは1920x1080ですけど、地上デジタルは1440x1080ですので、
1280x720pは、地デジの1440x1080i と較べるなら縦も横も解像度についてはあまり変わらない。
で、作る時の利便性をかんがえると、画素が正方形ではない1440x1080というのは非常に使い勝手が悪い。
地デジレベルの解像度でいいのなら、1280x720の方がはるかに作りやすいです。
あとは、アニメの場合フレームレートは24コマであるというのも大きい。
最初からインターレースで作ることはできないので、
24pで作ってから放送時に30iに変換するのが普通で、
1080でも24pで作るしかない。
そうなるとインターレースのメリットである「データ量が少なくなる」という恩恵は得られない。
秒60コマの映像素材の場合、
1920x1080-30i: 62.2Mピクセル/秒
1280x720-60p: 55.3Mピクセル/秒
1440x1080-30i: 46.7Mピクセル/秒
といった形で、1280x720-60pは
1920x1080-30iと較べると、水平解像度は2/3しかないのにデータ量は16%しか減らない
1440x1080-30iと較べると、水平解像度は1割少ないくせにデータ量は18%多くなっている
と、720pの立場が中途半端になります。
ところが、秒24コマのプログレッシブで考えると
1920x1080-24p: 49.8Mピクセル/秒
1440x1080-24p: 37.3Mピクセル/秒
1280x720-24p: 22.1Mピクセル/秒
となり、1280x720-24pは格段にデータ量が少なくなります。
というわけで、「秒24コマのアニメ」だからこそ720pが有利なわけで、
実写撮影ベースだと、画質/データ量的にはインターレースの優位性はゆらがないです。
#個人的には、データの取り回しの利便性の点で、インターレースなんか滅んでしまえと常々思ってますけどね…
> 民生用ビデオカメラには無いと思うが
HDVカメラ(miniDVテープを使ったハイビジョン撮影記録規格)カメラでは、ビクターが720p [itmedia.co.jp]を採用してます。
不遇の720p (スコア:2, 興味深い)
1080iより720pの方が実は素性はいいようで、まして地デジの低ビットレートならなおさらですが、こんな経緯 [live.com]でつぶされたようです。