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mintの日記: 大殺界(2)

日記 by mint
(前回の続き・・)その占い師には直接連絡を取ることができない。仲介者に予約を入れておくと、突然電話が来るシステム。待っている人は何年も待ち続けているし、早い人は数日で連絡が入るらしい。うちは2ヶ月くらいの待ちだったと聞いている。連絡が入ると、みんな予定をキャンセルして駆けつける。場所は電話で告げられるまでわからないし、時間も一切変更が効かない。テレビの生収録を休んで駆けつける芸能人もあるらしい。それなりのコネがないと予約さえできないのだけれど、料金はタダ! おそらくは40代、骨張った手が神経質そうに見える占い師は、僕の過去や性格や環境をほぼ寸分違わず言い当てた後、あなたの大殺界は去年の暮れで終わりました、と告げた。大殺界という言葉は聞き慣れた言葉だ。そしていくつか単語をメモ用紙に書き記し、あなたはこれから半年の間、この単語を目にするたび愕然とするでしょう、と。「だけど必ずすり抜けることができる」。もう少し!と思わず前のめりになる僕を軽く手で制し、それから先は私にもわからない、と彼は静かに笑った。でもその微笑みは、どう見てもすべてを知り尽くしているように見えて、僕は怖くなってそれ以上聞くことができなかった。
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私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike

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