![日記 日記](https://srad.jp/static/topics/journal_64.png)
miwwの日記: ASUS ROG Flow Z13 1
過去の日記にも書いているが、私は2015年から今年に至るまで、メインノートPC
として「VAIO Z Canvas」(以後「Z Canvas」)を使い続けてきた。Z Canvasは7年
前の機種だが、4C8TなCPU、PCIe3.0x4接続のSSD、16GBメモリ、12.3型 (3:2)ながら
WQXGA+(2560×1704)という高解像度画面。これらのスペックは現在でも十分現役
として通用するものだ。
しかし、さすがに7年も経過すれば、実利用上はともかく、それ以外の部分で世代
の古さは隠せなくなってきた。トドメとなったのはCPUの世代の関係でWindows11が
インストールできないと判明したことだ。
それが分かる前の時点から、壊れる前に次に移行してZ Canvasは予備機にしよう
と、後継機種を模索しはじめてはいたのだが、何分Z Canvasに特化したような使い
方をしていたので、いまいちコレだ!というものが見当たらないでいた。
そんな中に出てきたのが「ASUS ROG Flow Z13」である。重さ1.1kg(本体)で
14C20TなCPUと3050Ti(4GB)が乗っているという、恐るべきハードウェアだ。幸いに
して(個人的な用途においては)Z Canvasとほぼ同等に利用可能なことから予約開
始時点で即決。予約買いした。
買ったのは1920x1200x120fps版ではなく、3840x2400x60fps版である。なぜかと言
えば、どうせこのPCは、UWXGA版でも本体だけで高fpsを求められるハードウェアで
はないので、なら高解像度に振って利便性をあげようと思ったからだ。
3050Tiは、決して性能が高いとは言えないGPUだ。高fpsが欲しいならどうせeGPU
ユニットが必要だし、それを繋げられる環境であれば外部モニタで遊んだ方がいい。
eGPUユニットも持ち運ぶというなら最初から3070/3080が乗ったノートPCを使ったほ
うが良い。実際のところ、いちいちゲーム設定を切り替えて遊ぶ手間も馬鹿になら
ないし、プレイヤー側でも複数の環境に慣れる必要があるという問題もある。
やたら熱くてすぐにスロットリングしまくるCPU、めっちゃごつい電源ケーブル
(なぜトランス部にコンセントプラグを内蔵しなかったのか・・・)、など難点は
あるが、間違いなく現時点で最強のパフォーマンスを持つWindowsタブレットである
このPC、
PDは60W。専用アダプタを直結した状態でないとフル性能(100W)が出ないが、そも
そも全開状態だとスロットリングするので普通に60Wで十分であり、そんなに困った
問題でもない。とはいえ全力を出せないのもアレなので、GPUが乗ってないだけの
XG Mobileが出ないかなあと思うこのごろである。
参考:Z Canvas→Z13のスペック比較 (スコア:2)
■CPU:
Core i7-4770HQ(2.2-3.4GHz 4C8T)→Core i9 12900H(2.5-5.0GHz 14C20T)
CPUの世代が4から12へと実に8世代の進化を遂げた結果、コア数・動作周波
数・シングルコア性能の全てで圧倒。Pコアは当然としても、Eコアでもシ
ングルコア性能で勝っているあたり相当な進化である。
■GPU:
Iris Pro5200(40U/Gen7.5 Haswell GT3e eDRAM128MB/128bitGDDR5相当の帯域)
→Iris Xe(96U/Gen11)+NVIDIA Geforce RTX 3500Ti(4GB 128bit GDDR6 VRAM)
GT3eは、メインメモリとは別のeDRAMを使うことにより、当時としては最強
のiGPUコア(2世代後の最上位よりも高速)であったものだが、さすがに世
代が違いすぎることもあり、Xe(96U)の方が数倍高速である。だが、3050Ti
は、そのXe(96U)の倍以上の性能があるので相当な差がある。
■メモリ:
16GB DDR3L 1600(2ch)→16GB LPDDR5 5200(2x2ch)
メモリ容量こそ変わらないが、速度は4倍。64bit×2構成が2chなので足回りも
高速化されている。
■ディスプレイ:
12.3 型 (3:2) WQXGA+(2560×1704)
→14型16:10 QWUXGA(3840x2400→150%表示で2560x1600相当)
スケーリング後での比較だと微妙に縦が狭いくらいになる代わり、画面サ
イズの問題でdpiは下がる。もちろん100%ならdpiは上がるのだが、文字が
読めなくなること請け合いである。
■ストレージ:
PCI Express 3.0x4 接続のSSD→PCI Express 4.0x4 接続のSSD
Z CanvasのSSDは、当時最強だっただけあり、今でも普通に高速な部類であ
る。しかしPCI Express自体のバージョンが上がっているため、シーケン
シャル転送性能では倍以上の差がついている。
■インターフェース:
USB3.0(A)×2、GgELAN×1、SD×1
→TB4(C)×1、USB3.2(C)×1、USB2.0(A)×1、microSD×1
Z Canvasの方が、規格が古いとはいえポートリプリケータがほぼ不要で優秀。
Z13はTB4がある点で優秀だが、ポートリプリケータが必須になる状況が多く
なる。現時点では10GbE-LANがまだ普及しておらず、無線LANの方がデータ
伝送速度自体は高速だ、ということもあるのだろうが、ゲーミングという
からにはping値的な意味でも有線LANは必要だと思うのだが。ASUSはせめて
USB-PDな電源アダプタにLANコネクタとかUSB-Aポートをもう1つだけ付ける
べきだったと思う。