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tuneoの日記: RAIDする人はランダムアクセス性能に期待しちゃダメでしょ
バリューSSD×4台でRAID 0に挑戦!OCZの「Trion 100」を試すは、いろいろどうかと思うレビューだった。
この記事では廉価版のSATA SSDを2台/4台使ってストライプサイズ128KBでRAID0のディスクアレイを構築しており、シーケンシャルアクセスではおおむね期待通りの性能を出せているようだが、問題は以下のくだり(省略はtuneo)。
一方、4Kに関しては、1台時で355.3MB/s、2台時で421.3MB/s、4台時で463.7MB/sと、向上はするもののあまり伸びない。どちらかと言えばRAIDコントローラ側の制約という印象だが(以下略)
……RAID0の仕組みを考えればランダムアクセス性能が伸びないのは当たり前だと思うんだが。
単純に考えると、ベンチマークソフトがアレイ上の4KBにアクセスする時、ストライプサイズ128KBのアレイなら1台のSSDに128KBアクセスしている(128-4=124KB分を無駄にアクセスしている)。もちろんOSやSSDは無駄アクセスによる性能低下を軽減するためにいろいろ工夫をしているだろうが、無駄なアクセスをしている以上、スコアがそれほど伸びないのは当然。それでもSSDの台数に応じてスコアが上がっているのは、ランダムアクセスする間隔が運良くストライプサイズ以上に離れていて各SSDに並列にアクセスできたことが原因だと見るべきだろう。
結局のところ、ランダムアクセス性能の伸び悩みはアレイの構成がアクセスパターンに対して最適でないからであって「RAIDコントローラ」のせいではない。
どうしても4KBランダムアクセスを高速化したかったら、ストライプサイズをもっと小さくしてアレイを構築すればいい。もっとも、ストライプサイズを小さくすると今度はシーケンシャルアクセス時にオーバーヘッドが出やしないかとか、SSDにとって最適な設定なのかとか、そもそもこんな極端なアクセスパターンが実使用でどれだけ起こりえるのか(そのために最適化するメリットがあるのか)という問題が生じるだろうが。
ついでに指摘しておくと、テストに使用されたコンシューマ向けマザーボードのチップセット統合RAIDに「RAIDコントローラ」が搭載されているのかよ?という疑問もある。fakeraidじゃなかったらビックリ仰天だよな。
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