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携帯電話

yasuokaの日記: Unicodeの絵文字のルーツ

日記 by yasuoka

私(安岡孝一)の2016年11月27日の日記の読者から、田所駿佑の『成り立ちから「寿司ビール」問題までエンジニアのための絵文字の教科書』(Software Design, No.393 (2018年1月号), pp.76-85)という記事を読んでみてほしい、との御連絡をいただいた。読んでみたのだが、携帯電話における絵文字のルーツを書いた以下の部分が、どうにも気になった。

現在使われている絵文字の直接的なルーツは、いわゆる「ガラケー」の絵文字にあります。当時の貧弱な回線といった制約などのため、ハートやにっこりマークといった簡単な「絵」をプレーンテキスト上の「文字」として扱う技術が誕生しました。1999年2月、NTTドコモの携帯電話IP接続サービス「iモード」の開始により、メールやiモードコンテンツ内で176種の絵文字が使えるようになりました。そしてDDIセルラーグループ(現KDDI)の「EZweb」や、J-フォン(ソフトバンク)による「J-スカイ」といった、各キャリアの通信サービスもこれに追従します。

どうも、順番がおかしい。2016年10月27日の日記にも書いたが、携帯電話の電子メール絵文字は、私の知る限り、1997年11月のJ-PHONE DP-211SWにまで遡る。また、DDIポケットのKX-PH21Fは1998年3月なので、これも「iモード」よりは古い。

ただし、Unicodeに絵文字が入ったのは、Unicode 1.0つまり1991年10月だったりする。だとすると、Unicodeの絵文字のルーツを携帯電話に求めるのは、Unicode 6.0における絵文字追加しか視野に入っておらず、そもそも日本人だけにしか通用しないロジックなのかもしれない。

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