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日本

yasuokaの日記: なぜ「⿸广帯」はISO/IEC 10646:2017から漏れてしまったのか

日記 by yasuoka

私(安岡孝一)の昨日の日記の読者から、本日付けのIPAプレスリリース『「文字情報基盤整備事業」で推進していた漢字6万文字の国際規格化が完了』をお教えいただいた。

IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:富田 達夫)国際標準推進センターは、2010年9月から推進していた「文字情報基盤整備事業」において、漢字6万文字の国際規格化が完了したことを発表します。これは、ISO(国際標準化機構)より文字コード国際規格の第5版の発行を受けてのことです。

昨日の日記にも書いたが、戸籍統一文字のうち106870については、今回のISO/IEC 10646:2017から漏れてしまった。1字や2字漏れてても、IPAとしては「完了」なのかもしれないが、やっぱりちょっと気持ち悪い。

まあ、106870が漏れてしまったのは、そもそも107460がU+5ED7(廗)に統合されるのかどうか、イマイチ読めなかったせいもある。というのも、これら2字は、『新大字典』に依る限り「席」の別体らしいので、「廗」のIVSというのは何とも座りが悪い。で、107460の方は何とかかんとかU+2D67Aに押し込んだのだが、そうすると106870が浮いてしまった。106870をU+5ED7のIVSにするのはイヤだし、かと言ってU+2D67AのIVSというのもちょっと字形が違いすぎる。そんなこんなで、106870はExtension Fにも入らなければ、IVS[2017年12月12日版]にも入らなかったので、今後緊急追加という手段を取るハメになっているわけだ。

ただ、ISO/IEC 10646:2017には、Unicode 10.0の変体仮名も入っておらず、積み残しになっている。まだまだ「完了」とは言えないと思うのだけど、そこは大人の事情なのかなぁ。

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