yasuokaの日記: 「うなぎを浜松に食べに行く」は係り受け解析できるのか
私(安岡孝一)の6月22日の日記の読者から、「うなぎを浜松に食べに行く」は係り受け解析できるのか、という質問をいただいた。Catena Inseparability付きのUniversal Dependenciesで示すと、以下の通り。
# text = うなぎを浜松に食べに行く
# catena_inseparability = 7<5<1<3<6<2<4
1 うなぎ うなぎ NOUN 名詞-普通名詞-一般 _ 5 obj _ SpaceAfter=No
2 を を ADP 助詞-格助詞 _ 1 case _ SpaceAfter=No
3 浜松 浜松 PROPN 名詞-固有名詞-地名-一般 _ 7 obl _ SpaceAfter=No
4 に に ADP 助詞-格助詞 _ 3 case _ SpaceAfter=No
5 食べ 食べる VERB 動詞-一般 _ 7 advcl _ SpaceAfter=No
6 に に ADP 助詞-格助詞 _ 5 case _ SpaceAfter=No
7 行く 行く VERB 動詞-非自立可能 _ 0 root _ SpaceAfter=No
「UDPipe Visualizer with Immediate Catena Tree」で見ると、こんな感じ。係り受けに交差があるので、通常の構成素解析だと手ごわいかもしれないが、直接構成鎖解析なら喜ぶべき文例だろう。ただ、日本語の言語処理においては、構成鎖(catena)はおろか、依存文法(dependency grammar)すら、まだまだ研究されてない気がする。これだけAIが流行ってるのに、どうして日本語の文法解析に、もっともっと応用しないのかしら。
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