yasuokaの日記: JIS X 0213:2004で追加された10字 6
それは,先の字体の変更ではなく,追加となった10文字だ。具体的には次の通りである。
倶 剥 叱 呑 嘘 妍 屏 并 痩 繋
これらの文字の正字を使うと,これまで使っていた略字とは別のキャラクタ・コードになる。検索などが面倒になるだけでなく,これらの文字を使ってWindows Vistaで作った文書を,JIS2004に対応していない既存のWindowsで開くと,「・」や「■」などで表示される恐れがある。
最初の8字(俱・剝・𠮟・吞・噓・姸・屛・幷)については、確かに表示が化ける可能性は否定できないが、瘦と繫の2字は大丈夫なはずだ。というのも、これら2字はJIS X 0212に収録されていたので、Microsoftは日本語版Windows 98以降、表示に関してはサポートしてきたからだ。つまり、まずいのは「JIS X 0213:2004で追加された10字」などではなく、「JIS X 0213にあってJIS X 0212にもMS漢字コードにもない1090字」の方だ。
さらに,これらの追加文字を使った文書を保存するときは,エンコーディングをUnicodeにする必要がある。シフトJISやEUCにすると,キャラクタ・コードを変換できないため,文字がなくなってしまう。例えばメモ帳でこれらの文字を使った文書を,シフトJISで保存すると,その文字の部分が「?」に置き換えられてしまう。
これまでだって、JIS X 0212の漢字(たとえば鷗)を「シフトJIS」なんかで保存すると、まず、うまくいかなかったはずだ。Windows 98日本語版の発売以来、ずっとそんなことは日常茶飯事なのに、この山口哲弘とかいう記者はJIS X 0212の存在に全く気づかなかったんだろうか? だとすると、そういう人物の書くJIS X 0213の記事など、マユツバだと言わざるをえないだろう。
山口記者の不勉強には同意しますが (スコア:1)
Re:山口記者の不勉強には同意しますが (スコア:1)
Re:山口記者の不勉強には同意しますが (スコア:1)
私が何か勘違いしているのかな?
「俱vs.倶」vs.「晚vs.晩」 (スコア:1)
Re:「俱vs.倶」vs.「晚vs.晩」 (スコア:1)
この10字はX0213-2000でも-2004でも互いのコードポイントの字体の変更を受けておらず、表外漢字字体表対応には新しい字体を(X0213/10646の双方で)それまで日本の文字用として使われてこなかったコードポイントで定義した…ということでよかったんでしたっけ。
ならばこの範囲に限っては旧規格未定義の文字はあくまで旧規格準拠のマシンでは使えない、旧規格準拠のマシンで作ったデータを新規格準拠のマシンで読んでも変わらない…はずですが、そうじゃないとすれば…冒頭に戻る、です。
Re:「俱vs.倶」vs.「晚vs.晩」 (スコア:1)