yasuokaの日記: アキハバラかアキバハラか 3
日記 by
yasuoka
『鐵道時報』を読んでいたところ、第1361號(大正14年11月1日)の表紙の路線図に「とうきやう」「かんだ」「あきばはら」「おかちまち」「うへの」とあるのが目にとまって、かなりドキッとした。山手線環状運転開始時点の駅名がアキバハラ? 気になったので、とりあえず、鉄道博物館ライブラリーで、もうちょっと調べてみることにした。
『官報』第2207號(明治23年11月6日)p.64には、日本鐵道の上野~秋葉原の貨物線開業に関する記述があるが、ルビ等がないので「秋葉原」の読みがわからない。日本鐵道保線課『第一號諸規程類聚』(明治30年1月)には、秋葉原貨物取扱所に関して、開業日が明治23年11月1日、駅名略号が「アキ」、という情報は示されているものの、「秋葉原」の読みはどこにも示されていない。
これに対し、国有化後の『鐵道停車場一覽 明治四十五年五月一日現在』(鐵道院總裁官房文書課)では、東北本線の貨物線のところに「秋葉原 あきはばら」とあり、アキハバラだったことがわかる。また、旅客扱い開始直後の『鐵道停車場一覽 大正十五年五月十五日現在』(鐵道省)でも、やはり「秋葉原 アキハバラ Akihabara」となっており、どうやらずっとアキハバラだったようである。
とすると、やっぱり『鐵道時報』のミスなんだろうか? うーむ…。
地名としては (スコア:1)
駅名についてはまったく知りませんが。
妖精哲学の三信
「だらしねぇ」という戒めの心、「歪みねぇ」という賛美の心、「仕方ない」という許容の心
ミスはミスなんでしょうが (スコア:1)
内田百閒の「東北本線阿房列車」の中で、 途中通りかかった金田一駅の読み仮名を紹介されているのですが、 ホームの駅名標が「きんた一」、 改札上に掲げてある駅名が「きんだ一」、 隣駅の駅名標に書いてあるのが「きんた一」と、 同じ国鉄内でも標記が統一されていなかったことが伺えます。
また、駅名ではなく路線名ですが、GHQ命令で各路線名にローマ字を振ったさい、 正式は「やまのてせん」であった山手線を誤って「YAMATE」としてしまったものの、 長らくそれを正さずにいたという例もあります。
1971年頃に、全国の路線に対して仮名を振る際に正式に「やまのてせん」となったのですが、 それまでは正式な「読み」は無かったとも言えるかもしれません。
「秋葉原」のローマ字表記 (スコア:1)