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ハッブル宇宙望遠鏡の補修キャンセル、寿命は07年まで? 33

ストーリー by yoosee
消える宇宙への窓 部門より

yosuke 曰く、 "アメリカ航空宇宙局(NASA)は、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)の補修ミッションをキャンセルすることを発表した。2005年に予定されていたSM4(Servicing Mission 4)と呼ばれるこのミッションでは、Wide Field Camera 3とCosmic Origins Spectrographという2つの観測機器も取り付けられる予定だった。
asahi.comの記事には、「新宇宙政策」による影響との記述があるが、spaceref.comの記事内部メモによると、新しい宇宙計画や予算の問題ではなく、スペース・シャトルの安全面からの問題のようである。コロンビア事故調査委員会(CAIB)は、安全面からスペース・シャトルの飛行を国際宇宙ステーション(ISS)とHSTへのミッションに限るよう勧告していたが、今回の決定はそれをさらに一歩進めた形となる。
現在、HSTは6つ載っていたジャイロのうちの2つが壊れている。姿勢制御には3つのジャイロが必要となるが、2006年まで3つのジャイロが生きている可能性は30%と見積もられている。なお、HSTの後継機となるジェームズ・ウェブ宇宙望遠鏡の打ち上げ予定は2011年となっている。"

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  • by MIYU (17727) on 2004年01月17日 18時43分 (#475033)
    2003年12月30日の National Geographic [nationalgeographic.com]によると
    ハッブル宇宙望遠鏡は、当初の計画では引退後は博物館に展示されるはずだったのが、海洋投棄処分が検討されているそうです。

    衛星の常として、徐々に軌道が低下し地球に落下するのは避けがたい運命なのですが、 ハッブル宇宙望遠鏡では2013年頃にそれが起きると予測されているため、 NASAは人間の居住地に落ちる前に太平洋へ 望遠鏡を落下させる、3億U.S.ドルの宇宙計画を作成しているそうです。

    1990年4月24日に打ち上げられたハッブル宇宙望遠鏡は、最近でも 記録破りの古代の銀河クラスタの発見 [hubblesite.org]などにより科学に貢献しています。
    後継となるジェームズ・ウェブ宇宙望遠鏡は赤外線望遠鏡ですので、 可視光望遠鏡であるハッブル宇宙望遠鏡より、遠くの(時間的に古い) 宇宙を観測出来ると期待されていますが、ハッブル程華麗な天体イメージは 与えてくれないと思われます。
    ハッブルの為になにか手だては無いものか・・・・。

    ちょっとさびしいので、hubblesiteの ハッブルによる天文壁紙 [hubblesite.org]をリンクしておきます。
    きれいだという素朴な感動は、時にすばらしい理論よりも人の心を動かすものなので。

       # 全ての良き物には 終わりがある 
          でも それが太平洋への投棄処分では 悲しいと思う
           
    • by tada (5086) on 2004年01月17日 22時10分 (#475100)
      出来れば回収して欲しいですね。

      博物館行きという意味でももちろんですが、
      長期間宇宙の環境に晒された構造物がどんな変化(劣化)をしているのか、
      実際に地上に降ろして見てみると、色んな知識が得られると思うんです。

      #一応そんな研究もやってるつもりな気がする研究室にいるのでID
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      • by MIYU (17727) on 2004年01月18日 1時51分 (#475196)
        議会への請願、という手段があります。

        SLOOH社 [slooh.com]がスポンサーになっている 「SAVETHEHUBBLE.ORG」(ハッブルを救おう)は、 Sam Brownback科学に関する上院小委員会議長と Dana Rohrabacherスペースと航空学に関する下院小委員会議長に対して、ハッブル宇宙望遠鏡の維持のための資金を与える様に 請願するためのWEBページ [savethehubble.org]を持っています。
        ( spaceref.comの2003年10月23日 記事 [spaceref.com])
        スペース・シャトルが安全性の問題で利用できないなら、ソユーズ宇宙船のサービスを利用できないのかという話も有るようです。

        GoogleNews [google.com]を見ていると、現時点での英語圏でのニュース報道数は230件になっています。要注目ニュースという数です。
        結局はこれはアメリカ・投票権のあるアメリカ市民が決める事なので(NASAの予算は彼らの税金)、大統領選挙などと同様に、いかに上手に市民にアピールできるかが勝負所なんじゃないのかと思ったりします。要望が実際に請願人数として現れれば、状況は変わるのかも知れません。

               # 請願できない MIYU
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    • by passer-by (13494) on 2004年01月17日 20時01分 (#475064) 日記
      後継となるジェームズ・ウェブ宇宙望遠鏡は赤外線望遠鏡ですので、(中略) ハッブル程華麗な天体イメージは与えてくれないと思われます。
      いやいや、わかりませんよ。「すばる」 [subarutelescope.org]のギャラリー [subarutelescope.org]には赤外線マルチバンド (J,H,K ってのが多いようです) のそれはそれは華麗なイメージが掲載されています。

      きれいだという素朴な感動は、時にすばらしい理論よりも人の心を動かすものなので。
      ただ、日本の学術研究はそれで結構ワリ喰ってるような。こうやってきれいな出力ができる分野はいいけど、本質的にそれができない分野もそれだけで軽視されちゃわないよう祈ります。^^;;
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  • by Anonymous Coward on 2004年01月18日 1時41分 (#475193)
    元記事の ハッブル望遠鏡、07年に寿命? NASAが補修見送り [asahi.com]

    「宇宙の年齢を137億年と確定したり、宇宙の膨張を
    加速させる力である宇宙定数(ダークエネルギー)を
    分析したりするのに貢献した。」

    となっていますが、137億年を確定したのは、
    宇宙マイクロ波背景放射のWMAPですね。 [nao.ac.jp]
  • 壊れても直せる場所にないんだから、もっと寿命を長く作れなかったんだろうか。
    •  機械だから、どうしたって壊れます。
       特に高精度のモーメンタムホィールは消耗品と言っていいでしょう。ハードディスクの親玉を常に回転速度を可変させながら、真空中で動かしつづけるのです。
       という訳で、メンテナンスを考慮した設計になっています。もしそうなっていなければ、打ち上げ直後に発覚した光学系の設計ミスに、補償光学系を挿入して対処するような事も出来ず、ハッブルはとうの昔に捨てられていたでしょう。

       ハッブル計画は打ち上げから維持までシャトルが不可欠のシステムだったので、シャトルを前提に、壊れてもいいように作りコストを大幅に安くした訳です。
       壊れないような機器を作るのは難しいでしょうが不可能ではないでしょう。しかし、それはコストに糸目をつけないという前提になります。もう一個作るより高くつきますし、多分三個作るよりも高くなると思います。下手をすれば10個よりも高くなりますし、そうなるとハッブルは実現しなかったでしょう。
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      • by Anonymous Coward on 2004年01月18日 12時05分 (#475322)
        mizuki tohru さんは勿論わかってるだろうけど読む人のために補足しとくと…。

        衛星のジャイロとモーメンタムホイールはよく混同されるようですが別物です。前者は自分の角速度を検出する為の装置で、後者は回転数を変える (→自分が保持する角運動量を変える) 事で衛星全体の角速度を変化させる為の物です。ジャイロは飛行機の慣性航法装置とかもしかするとカーナビの類とかにも使われていますが、モーメンタムホイールは恐らく宇宙機にしか使われていないでしょう。(空気や地面がある環境では、そちらを押す方が遥かに効率が良い筈です。)

        円盤状の物がぶんぶんと回ってるという意味では似たような物ですが、実際には高感度マイクとコンサート用スピーカ位かけ離れた物です。機械として見た時の違いは大きさと回転速度と精度で、ジャイロの方がはるかに小さく回転速度と精度が高いです。回転速度と精度の高さがそのまま故障し易さに繋がるのだと思われます。与圧 (ヘリウムが一般的に用いられるようです) してまで軸受けのストレスを軽減するように頑張っていますが、それでもジャイロは (現実問題として) 消耗品です。これに比べると、モーメンタムホイールの方は使い物にならんところまで性能が劣化する事ははるかに少ないように思います。

        親コメント
        • 「…それでもジャイロは (現実問題として) 消耗品です。これに比べると、モーメンタムホイールの方は使い物にならんところまで性能が劣化する事ははるかに少ないように思います。」

          これを読んで,衛星のジャイロスコープは今でも機械式なのか,と,驚いてしまいました。民生分野では機械式ジャイロスコープは,ほぼ駆逐されたと思っていたのですが…… もし,本当ならやはり,驚きです。

          それとも,いつもの私の早とちりかも。
          --
          斜点是不是先進的先端的鉄道部長的…有信心
          親コメント
          • お二人ともコメントありがとうございました。とても参考になりました。やはり,おどろきでした。
            自分で裏もとってみましたので,年表にまとめときます。

            1976年:光ファイバジャイロが提案される[* [kmt-ti.or.jp].pdf論文より]
            1990年:ハッブル打ち上げ(ソース多数・・ 確かに間に合いそうもない)
            1999年:民間衛星も輸出統制品に[* [tokyo-np.co.jp]大学衛星の記事解説より]
            2002年:チューンドドライジャイロ(TDG,機械式)をこだま(DRTS)で性能試験[* [nasda.go.jp]]
            --- [リンク]は,参考にしたソース記事です。

            というように,まだまだ開発途上ということのようで。これも本来なら99年の事態を受けて前倒しすべき基盤技術だった。っつうのは,さておくとしても。

            ちなみに,VR系のコンベンションで「ファイバジャイロの弱点はジッタとドリフト」ってのは訊いたことがありますが・・・・ むにゃむにゃ。
            --
            斜点是不是先進的先端的鉄道部長的…有信心
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            •  ファイバジャイロの弱点は熱だ!熱を狙え!
               ……といった感じです。要するに、光ファイバが熱で伸縮して光路長が可変してしまうので、温度センサ積んで補正しないといけません。
               ジッタとドリフト、確かにありましたが、そう酷いものでは無かったように思います。
               圧電振動ジャイロも温度に弱いです。こっちは個体差が激しく、まともな精度を出そうと思ったら、温度で補正をかけるより、ヒーターで一定温度に保つほうが手っ取り早いという代物でした。
               という訳で、MEMSジャイロには期待しています。
              親コメント
              • by Anonymous Coward
                > ファイバジャイロの弱点は熱だ!熱を狙え!

                ああ、やっぱり。ファイバ光路長だけじゃなくてレーザとファイバの光カップリングや、半導体レーザを使ってればそっちの波長変化も問題になりそうな気がします。

          • 人工衛星で使用される部品は、宇宙空間で確実に動作することを保証された古くて枯れた製品を使うことが多いので、民生ではとっくに廃れた製品が使われているのは良くあることです。

            宇宙開発で使う製品は、環境試験を行って合格した製品を使うのですが、最近はこの試験の合格認定を辞退する部品メーカーが多いとか・・
          • #475322 の AC です。
            本当ですよ。
            良くも悪くも、衛星に最新の民生技術が使われる事は本当に少ないです。主に信頼性が保証できない事が原因です。こんなんじゃ金もかかるし古い技術しか使えないってんで JAXA 他も色々と動き出していますが、それが一般衛星の基盤技術の一つとなって出てくるのはもちっと時間がかかるような気がします。

            ちなみに、レーザージャイロは評価してみたけど衛星用途では何だか問題があって使えなかったと数年前に聞きました。とはいえロケットの誘導用途には使われていますので、長時間安定性と機械的強度の両立が問題なのかもしれません。どうもμ-LabSatには使われてるようですので、今後は違うかも

        •  まぁ、モノによるとは思いますが、モーメンタムホィールも消耗品です。軸受けへのストレスが可変するのが難ですね。
           例えばMirではKvantのモーメンタムホィール群を二度、Kvant-2のものを一度交換しています。特にKvant-2では二群六基搭載していたものが4つも機能を失い、しかも与圧隔壁の外に据付けていたものだから、代わりのホィールは与圧内に配線をバイパスして据え付けています。
           まぁ、Kvantのジャイロも激しく故障して交換されていますが、Kvantは環境が劣悪だったから……
          親コメント
  • 軌道降下の始まる前のまだ燃料やジャイロに余裕のあるうちに、
    ハッブル宇宙望遠鏡を移動させて、ISSにドッキングさせることは出来ませんかね?
    これなら、何があってもすぐに修理が出来るんじゃないかなと思うんですけど。

    #出来たとしても、ISSからの生活光の漏れや、ソーラーパネルからの光の反射のおかげで、観測結果ボロボロだろうけど。
    • by Anonymous Coward on 2004年01月18日 16時25分 (#475438)
      無理です。
      ISSの軌道高度は約350km、軌道傾斜は約52度です。
      対して、ハッブルの軌道高度は約600km、軌道傾斜は約28.5度です。
      ハッブルには、というよりは、常識的な設計をした衛星であればこれほど大きな姿勢変更を行えるだけのロケットモーターは搭載されていません。

      ちなみに、ハッブルの軌道傾斜28.5度というのは、ケープカナベラル宇宙基地から打ち上げる場合に、もっとも効率の良い軌道です。
      ISSの軌道傾斜が52度なのは旧ソ連の参加により、バイコヌール宇宙基地から打ち上げたロケットが直接ISSにランデブーできるようにするためです。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2004年01月17日 16時19分 (#474985)
    「遠くが見えた!」より「人間(ていうか米国人)を火星へ!」のほうがウケる、と。
    わからんでもないが。
    • by Anonymous Coward
       選挙って言うより軍事予算対策。
       宇宙の彼方を光学・電波・重力波などあらゆる手段で正確に計測を行い、内容を分析する手段はそのまま地上監視に転用可能。
       (自国民を含めた)スパイ技術の開発予算より、天文観測
  • by Anonymous Coward on 2004年01月17日 16時32分 (#474990)
    日本から技術者送って修理しちゃうとか?

    #そのまえにちゃんと飛ぶロケットつくらんとな
    • 家電修理の現状と同じく
      送って治し隊員を回収するコストより
      新しく作って打ち上げた方が安い。

      新しく打ち上げて、帰還する際にシャトルでハッブルを
      回収するって方法もありかと、

      #修理せず博物館に売るとプレミア付きで儲かるかも
      • by con (15063) on 2004年01月17日 18時44分 (#475034)
        実際は、大気圏で焼却といったところでしょうね。
        簡単だし、シャトル改修に比べたらタダみたいなものだし。
        原子力電池みたいな物騒なものは取り外す必要あるでしょうけどね。


        関係ないですが
        古本屋でコミック「沈黙の艦隊」を立ち読みしてたのですが
        ラストのほうで宇宙飛行士が地上を見るシーンがあり、
        そのイラストが「スカイラブ」でしかも修理中の幌つき。
        ↓こんな感じ
        http://antwrp.gsfc.nasa.gov/apod/ap950830.html
        ちょっと懐かしかったです。

        --

        # Open? Yes,open! By con.
        親コメント
        • 無粋なつっこみ (スコア:1, 参考になる)

          by Anonymous Coward on 2004年01月18日 6時48分 (#475268)
          スカイラブのアレは「修理中の幌」ではなく、遮光シートです。
          スカイラブは打上時の空気抵抗で太陽電池が1個もげてしまって、内部の冷却に使う電力が足りなくなりました。
          そこで、変わりに船外活動で反射シートを取り付けることで機体の温度上昇を抑えたわけです。
          なので、運用中のスカイラブには常にあのシートがついています。
          親コメント
    • 先日,火星に降り立ったSpiritの様にJavaで動かすシステム [itmedia.co.jp]を追加して,
      「あなたの携帯で,お好きな星の写真をお撮りします」
      なんてビジネスを何処かが立ち上げないかな.

      #きっと,ペイできないと思うが....
  • by Anonymous Coward on 2004年01月17日 19時28分 (#475053)
    高精細で見る方法を取り上げようって魂胆ですね。
    見えると人間が行ってないことがばれるからですね。

    #暗殺されたくないのでAC
  • by Anonymous Coward on 2004年01月17日 20時00分 (#475063)
    作ってくれないですかねぇ。
    月の裏側なんて地球からの影響もなくてよさげだし。
  • 廃棄しちゃうなんて、、、もったいないオバケが出そう。

    閑話休題:
    まったく関係無い話だけれど、
    コスプレイベントに群がるカメラ小僧のカメラのレンズって、
    バカでかさと超望遠バズーカな感じがハッブル並。
    滑稽でもあり、不気味でもあり、
    だが愛しい部分も無きにしもなカメコなヤツラ・・・。

    人間、老衰して死ぬ時期もいつかは来る。
    そのとき、終の棲家は?パートナーは?
    あぁ、彼らの人生は。
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ研究家

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