有人軌道飛行を目指すAmerica's Space Prizeのルール発表 17
ストーリー by Oliver
X-Prize-TNG 部門より
X-Prize-TNG 部門より
yosuke 曰く、 "本家記事より。America's Space Prizeのルールの骨子が発表された。America's Space Prizeは、Bigelow Aerospaceの所有者であるRobert Bigelowによって2004年10月に提唱された、いわば有人軌道飛行に対するX Prizeであり、勝者には賞金5000万ドルとBigelow Aerospaceが打ち上げる予定の膨張式宇宙ステーションとの契約を得ることが出来るというもの。当初はNASAと共同で行なう予定との発表があったが、"様々な理由で"Bigelow Aerospace単独で行なうことになっている。
肝心のルールであるが、5人乗りで高度400kmの軌道を2周、しかも機体再利用率80%以上で60日以内に再飛行、というかなり野心的なもの。さらに、宇宙機はBigelow Aerospaceの宇宙ステーションとのドッキング能力を持たなければならない。期限は2010/01/10までとなっている。
個人的には、アメリカのチームしか参加できないことや1企業との契約に対するコンペティションに過ぎないことあたりが、なんだかなぁと思ったりもする。とはいうものの、内容としては、今までに達成されたことのない工学的な挑戦であることは間違いない。どんなチームがどのような宇宙船で参戦していくのか、楽しみに見守りたい。
なお、宇宙未来.comの記事によると、X PRIZE参加チームであるInterorbital Systemsが既に参戦を表明している。"
民間には敷居が高すぎるのでは (スコア:4, 興味深い)
まずロケット。5人乗りともなると宇宙船の重量は10tを超えるはず。とはいえSpaceShipOneで使用されたハイブリッドロケットのおかげで民間におけるロケット開発の敷居が下がったのは紛れもない事実。ハイブリッドロケットの弱点であった推力の弱さも燃料に固体パラフィンか油脂 [u-tokai.ac.jp]、あるいはアルミナノパウダー [cnet.com]を使用することで改善されるはず。また推力が弱くても翼をつけて航空機から打ち上げ、水平に加速することで少しずつ速度を稼ぐという手法もとれるはず。後はどこまでロケットを大型化、多段化できるかにかかっているかと。
で、問題は宇宙船。5人を乗せ、数日間維持できる気密容器が作れたとしても、10tもの質量を動かすための姿勢制御用エンジンやランデブー・ドッキングシステムの開発はかなり難儀なはず。そして大気圏再突入。さすがに翼をつけて滑空させるのは敷居が高そうだから融解熱を利用したガワでカプセルを包み込んで、帰還後は総取っ替えするとか。これで目標の80%を達成できるかどうか…
宇宙船よりもドッキング先の宇宙ステーションに興味があります。軌道上でふくらませて、内装は後で運び込むいわばインスタント宇宙ステーション。スペースでぶりの衝突に対処できればそこそこのものになるような気もするのですがどうでしょうか。
根本的な問題 (スコア:1)
肝心の宇宙ステーションが完成しなけりゃ、空手形もいいところだと思うんですがね。
むしろ、宇宙ステーションやその輸送手段についてのコンペを優先するべきではないかと。
逆に (スコア:0)
私は逆に国家機関主導ではなく、単なる一企業がそのようなコンペをすること自体が、宇宙が身近になって来た感があります。
ま、身近になる=スゴく無くなるって事なので、やっぱどこかではなんだかなぁなんだけど、夢が叶うといつの間にかくだらない生活の一部になってしまうってのは良く有る話。
#ってより、ここの年配常連の相当数が、子供の頃の夢だったコンピュータが単なるメシの種になってしまって、
#昔の夢を思い出す度に「なんだかなぁ」となっている可能性も高し。
Re:逆に (スコア:1)
Robert Bigelow 氏が何才くらいなのか知りませんが、彼がいつか宇宙旅行に行ける日が来るのでしょうか。
Re:逆に (スコア:0)
子供の頃夢だったのはコンピュータっていうより「電子頭脳」。
ランプがいっぱい付いていて意味なくスイッチが
いっぱいあって、口頭で抽象的な質問をしても
たどたどしい合成音声でそれなりに受け答えしてくれて・・・
バグがあったとかパッチあてとか、そんな話とは無縁な世界だったな・・
Re:逆に (スコア:1)
コンピューターと言えばやはりCray社のcray-1っすよ。
最初に見たのは多分映画かなにかだと思うんだけど、あれはインパクトあったなぁ。
あれを見た所為でツノ生えてたりとかの想像コンピューターにはあまり興味なくなった。
大人になった瞬間でしょうか。
Re:本題とズレるついで (スコア:0)
宇宙計画について、国威発揚や国家力の証明になると考えているのは
最近の中国を見ても明らかですが、日本でそれがプロジェクトXに
なるのはどれくらい先の事でしょうか。
(つまり宇宙開発への参加が、国際競争力向上になりえ拒否権のない
常任理事国入りするよりも意味があるという認識が根付くのが。)
Re:逆に (スコア:0)
昔のSF物でこのテープを人が直接読むというシーンも
ってパッチの語源は紙テープだから今とそんなに変わりない?
Re:逆に (スコア:0)
>語源・・・・・×
>由来・・・・・○
Re:逆に (スコア:0)
なんか (スコア:0)
わざと高すぎる目標を設定して実現できないようにして。
60億円という賞金も実現性を考えていればもっと少なく
しているような気がします。
どうかな?
Re:なんか (スコア:0)
いきなりハードルを上げ過ぎでしょう。
もう少しゆっくり押し上げようよ。
でも、ギリギリで実現しそうな気もしなくも無い。
Re:なんか (スコア:1)
人間が乗る部分をそっくりそのまま上段ロケットに置き換えてやれば、
人工衛星の打ち上げは出来そうな気も。
そういったところから軌道飛行のノウハウを積み重ねていくのだろうか。
第一宇宙速度は遠い (スコア:1)
H2Aは第1段燃焼終了時に5km/sを越えている [h2a.jaxa.jp]そうです。
かるくhttp://www.scaled.com/projects/tierone/index.htm以下を 見ただけだと、SpaceShipOneの到達速度は見つからなかったのですが 軌道計算:SpaceShipOne 2004.06.21 [so-net.ne.jp]によると高度50kmで1000m/s程度と 推定されています。この運動エネルギーはさらに50km上昇し高度100kmに 達するために全て消費されます。
これらの数字を見ると、ちょっと上段ロケットをつけた程度では人工衛星を 軌道に乗せることはできなさそうです。
Re:なんか (スコア:1)
他のロケットも調べてみました。
個人的には、賞金100万ドルでどんなものでもいいから衛星軌道に乗せる のを競ったらおもしろいと思うのだけどなぁ。
何の「再利用率」なんだろう? (スコア:0)
Re:何の「再利用率」なんだろう? (スコア:1)
再飛行可能な状態に整備する費用が元の機体の製造費の20%以内で収まるようにって感じ。