IAUの惑星定義に異議申し立て? 127
ストーリー by mhatta
その心は結局世の中お金ですかね 部門より
その心は結局世の中お金ですかね 部門より
Sakura Avalon曰く、"Asahi.comの記事によると、米国の著名な天文学者12人が新しい惑星の定義を拒否するよう他の科学者に呼びかけているそうです(/.Jの関連記事: 惑星から冥王星が除外、太陽系惑星は8個)。「約9000人いるIAU会員の5%未満で定義を決議したこと、この定義では地球や木星も惑星でなくなることなどを批判」だとかで、呼びかけに賛成の人を募って署名活動も行われました。署名した中にはおそらくIAU会員でない人も含まれていたと思うのですが、集まったのは300人でIAU会員数だけで比較しても3.3%に留まっています…。
このネイチャー記者の皮肉には思わず笑ってしまったのですが、ニュー・ホライズンズ計画(公式サイト)では冥王星はあくまで目的のひとつに過ぎないのでそこまで言わんでもという気はしなくもありません。"スターン博士が率いる探査機「ニューホライズンズ」は、先週までは太陽系9番目の惑星(冥王星)へ向かっていたのに、いまでは「矮(わい)惑星への旅」となった。「そのため、博士が『IAUが台無しにした』と強く感じても不思議はない」とネイチャーの記者は皮肉を込めて伝えている。
大学教授のごとく (スコア:5, おもしろおかしい)
#なんか普通の惑星よりえらそうだw
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re:大学教授のごとく (スコア:2, おもしろおかしい)
#ごめんなさいごめんなさいごめんなさい
Re:大学教授のごとく (スコア:1)
私もそう思ってました。「名誉白人」みたいでいいや、って。
太陽系の絵を見ていると (スコア:4, すばらしい洞察)
大きさ以外にも、「惑星」には性質の上での例外はたくさんある。例えば
金星:一日が一年より長い
木星:受けるエネルギーより放出するエネルギーのほうが多い
土星:受けるエネルギーより放出するエネルギーのほうが多い。水より密度が低い
今回の騒ぎで面白いのは、天文学者たちがこの惑星の定義を、さも重要な科学的問題であるかのように議論していること。この定義を変えたって、科学の進歩には全く何の影響もしないのだが。「水金地火木土天海冥が惑星である」と定義したって、一向に差し支えないのだ。
Re:太陽系の絵を見ていると (スコア:1, 参考になる)
太陽系のことだけなら歴史的経緯だけで決めてもいいでしょうが。
これから他の恒星系が発見されたり、移住しようというときに明確な定義が無いと、
今回と同じようなゴタゴタが繰り返されると思います。
今回、どのような形であれ、「他の恒星系にも簡単に適用できる」惑星の定義が作られることは
十分に科学的意義があるように思われます。
Re:太陽系の絵を見ていると (スコア:3, すばらしい洞察)
概念の発見→名前を付けて定義→議論しやすくなる→研究も進む
これは一般論で、今回の惑星が当てはまるかは分からないけど。
Re:今回のように (スコア:1, すばらしい洞察)
新しい科学的知識に照らして、科学者の間でもめるほど分ける基準が定まらないのであれば、分けること自体に意味がないのではないかということです。私に必要であるかないかは当然ながら関係ありません。
Re:今回のように (スコア:2)
もめる根本的な理由は、政治的理由もあるだろうが、そういう政治的ゴタゴタが可能なのは結局、科学的妥当性が不十分だからだろ?
本当に科学的に妥当な定義であれば、プロの科学者が300人も意義を唱えたりは普通しない。
だいたい惑星の科学定義なんて今まではなかったし、太陽系だけの惑星の定義を決めるなんて明らかに非科学的だ。
Re:太陽系の絵を見ていると (スコア:1)
既に銀河中心の周りを回っているらしいことは分かっていますが。
ただ、今回の定義では「太陽系の惑星」しか定義していないので、「恒星でないもの」という条件がついていないってことで。
Re:太陽系の絵を見ていると (スコア:1)
矮惑星探査なら人類初!! (スコア:4, おもしろおかしい)
Re:矮惑星探査なら人類初!! (スコア:1)
アメリカの著名な天文学者12人 (スコア:3, おもしろおかしい)
#ゴールドセイントと呼ぼう
12使徒 (スコア:1)
――――――――――― バグは金也("Y"enBug)
Re:アメリカの著名な天文学者12人 (スコア:1)
冥王星、魔王星、智王星、神無月星で12人。
そして影のフィクサーとして雷王星を‥
多数決で決められるようなことは科学とはいえない (スコア:2)
そういうものは政治という。
なんで? (スコア:1, 興味深い)
それとも、言いがかり?
Re:なんで? (スコア:3, 参考になる)
Alan Sternさんの異議 [bbc.co.uk]をざっと読んでみたのですが、“冥王星が海王星と一部軌道を共有することから惑星ではなくdwarf planet ”とされたことに対して、“木星、火星、地球も公転軌道上の asteroid を一掃できていない”と主張しています。これは、おそらく惑星の定義の (参照:「惑星定義」決定までの経緯と解説 [astroarts.co.jp])とからめたいのでしょうが、揚げ足取りに近いものに思えます
Foot to the Home
変なもの部 [slashdot.jp]
まだよくわからないのですが、 (スコア:1, 興味深い)
地球の軌道上には1万ほどの地球近傍小惑星群が存在し、
木星はその軌道上に10万ほどのトロージャン小惑星群を伴っており、
海王星は同じ軌道上に冥王星とカロンが残っている
ならば、これらの天体は、あげあしとりではなくて本当に惑星でないことになってしまわないんですか?
Re:まだよくわからないのですが、 (スコア:5, 参考になる)
これらの軌道は、たまたま地球近傍に居るに過ぎません。
太陽系年齢的スケール(50億年)でみたら、一瞬のうちに別軌道にはじき飛ばされます。
はじき飛ばされる原因は、地球に接近した時に飛ばされる、木星その他惑星の潮汐力による摂動により軌道が不安定化して飛ばされる(小天体の軌道は本質的にカオスらしいので、必ず不安定化して飛ばされるらしい)などがあります。
>木星はその軌道上に10万ほどのトロージャン小惑星群を伴っており、
トロージャン小惑星群は、木星の重力のおかげで安定した軌道に乗っています。
つまり、木星が存在しなければその軌道を維持できません。
こういった意味では、木星に付随する小天体と言えます。
また、トロージャン小惑星群も、太陽系年齢的に見れば本質的に不安定であり、いずれ軌道を維持できず飛ばされます。
※上記2件に関しては、小惑星規模の天体は矮惑星ですら無いので無視してかまわない、という考えもアリと思います。
>海王星は同じ軌道上に冥王星とカロンが残っている
コレは若干難しい気がしますが、まず軌道傾斜角及び離心率がかなり異なります。
同一軌道とは言えないのでセーフかな…。と思うのですが(^^;
ただ、EKBOの分布を見ると、海王星の内側にはほとんど存在せず、海王星の外側から分布していますよね。
コレをもって、他の天体を排除した証拠とすることはできると思います。
また、惑星の質量に比較して十分に小さな天体は無視して良いと考えれば、海王星の7,938分の1 しか無い冥王星は、無視できるということにもなります。
つまり、結論としては、圧倒的質量差や天文学的常識を勘案せずに定義の文言だけあげつらって批判する態度は科学的とは言えず、「揚げ足取り」と言われても当然じゃないか、ということです。
Re:まだよくわからないのですが、 (スコア:2, すばらしい洞察)
冥王星がアウトになった理由はこの定義じゃなかったですか?
同じ軌道でないとすると、冥王星もセーフになりませんか?
Re:そういうことをいえばいうほど、 (スコア:2, すばらしい洞察)
Foot to the Home
変なもの部 [slashdot.jp]
Re:そういうことをいえばいうほど、 (スコア:1, 参考になる)
私は冥王星が惑星を名乗ってたこと自体に違和感をずっと抱き続けてたので、むしろすっきりしました。
Re:そういうことをいえばいうほど、 (スコア:2, すばらしい洞察)
そうかなあ。
「これからも冥王星級の星はよーけ見つかるよ。これらを一々加えるかどうか議論するの手間だから、別枠扱いにした方が良くね?」
だと思うぞ。
Re:そういうことをいえばいうほど、 (スコア:1)
Foot to the Home
変なもの部 [slashdot.jp]
Re:そういうことをいえばいうほど、 (スコア:1)
じゃ、教科書の内容を書き換えるような大発見があったとしても無かったことにしなくちゃいけないんだ。
つうか、本当に社会的に迷惑をかけてんの?
冥王星が消えて無くなるわけじゃなし。
惑星という定義から外れるだけでしょ?
Re:そういうことをいえばいうほど、 (スコア:2, すばらしい洞察)
Re:そういうことをいえばいうほど、 (スコア:1, おもしろおかしい)
つまり、土星までしか惑星と認めないということですね。
Re:そういうことをいえばいうほど、 (スコア:1)
Re:なんで? (スコア:2, 興味深い)
軌道共鳴という現象がある以上、公転軌道上から小天体を一掃するのはまず無理です。ということは、公転軌道上での「一掃」というのは、そういった共鳴軌道を持たない小天体が擾乱によって弾き飛ばされている状態だと考えています
なんらかの理由でそれら小天体が共鳴軌道から外れた場合、木星、火星、地球はそれら小天体を軌道から弾き飛ばすでしょう(逆に、木星や火星、地球の軌道に変化があった場合でも小天体は弾かれるでしょう)。しかし、冥王星の場合は、海王星を弾き飛ばせるはずもなく、弾き飛ばされる側です。
Foot to the Home
変なもの部 [slashdot.jp]
共通重心の位置 (スコア:3, 参考になる)
参考 二重惑星 [wikipedia.org]
Re:なんで? (スコア:2, 参考になる)
あるいは、どこかの過程で伝言ゲームが発生して誤解して伝わってる。
IAUの新定義では、自己重力で丸くなり、恒星の周りを回る恒星と衛星以外の天体であり、自らの周辺軌道から他の天体をはじき飛ばしたモノが惑星です。
他の天体をはじき飛ばせなかったモノは、矮惑星。
丸くなるほど重力強くないのは、太陽系小天体。
定義により、水星から海王星までは惑星になる、ってIAU自身も言ってます。
ホント、なぜ地球や木星が惑星じゃなくなるなんて話が出てきたのか不思議ですね。
Re:なんで? (スコア:1, 参考になる)
民主主義の国が (スコア:1, 興味深い)
これまでそういう制度で運営していて、いざここにきて否定しますか。
Re:民主主義の国が (スコア:1)
>> 実は総会の定足数も規定はない。
ということで、何とおおらかなのかと思いました。
(もちろん、良い意味でね。)
Re:民主主義の国が (スコア:1, すばらしい洞察)
お国柄? (スコア:1)
あ、それなら建国以来ネイティブアメリカン相手にやってますから。
法や規則に対する概念も、古来の日本人とはちょっと違いますからね。
金と権力さえあれば、多少の無理を利かせられる。
いかに隙間をつくか、自分達に都合のいいよう改変させるか。
法は守られるべきものじゃないんですよ。あちらの権力者にとっては。
しかしこの理屈が通ったら、PTAの会議で決まった事でも
「保護者全員の意見までは聞いていない!」
とごね出すダメ親が出てきそうでなんか嫌。
というか同レベルの話でしょ、これって…。
“幻の惑星”ってことで (スコア:1)
Re:“幻の惑星”ってことで (スコア:1)
やがて多くの人の記憶の奥底へ沈んでしまう。
いわば,赤字ローカル線の廃線フィーバーで一時的に盛り上がる終着駅のように。
プリンス星 (スコア:1)
かつて惑星と呼ばれていた星
The Dwarf-planet Formerly Known As Planet
となり、えーっと正式名称は
P_
こんな記号ってことになるんですかね。
やっぱアメリカだし (スコア:1, おもしろおかしい)
イヤって言ったらイヤなんです。
冥王星はアメリカのもの
大量破壊兵器があるって言ったらあるんです
狂牛病の危険性は無いって言ったらないんです
アメリカがイヤって言ったら他の国の10倍の重みがあるんだ
抵抗は無駄だ
Re:やっぱアメリカだし (スコア:1, おもしろおかしい)
軌道を完全に海王星の外に出せばいいのですよ‥
ありったけの核を使っても無理かもしれませんが(ぉ
#第二番矮惑星ではだめですか‥(「ワイ」で「歪」と
「賄」しか候補が出ないMS-IMEナイス(笑))
分裂の危機? (スコア:1)
主に米国人学者が参加するXXX的には…
と言うことになるんじゃないですかね。
Re:分裂の危機? (スコア:3, おもしろおかしい)
n.【天文】惑星, 遊星; 【占星】運星.
n.【米語】惑星にplutoを加えた一連の天体群
Re:アメリカ必死だな オフトビ (スコア:3, おもしろおかしい)
冥王星まんじゅう、冥王星せんべいに冥王星焼き、
冥王星ペナント等「冥王星グッズ」の
在庫を前にして途方に暮れる白人を想像、図らずも笑ってしまいました。
Re:アメリカ必死だな (スコア:2, 興味深い)
内訳を知りたい。やっぱり、アメリカ必死だなとなるかどうか。
Re:アメリカ必死だな (スコア:4, 参考になる)
惑星になれず、もちろんがっかりした。しかし、冥王星がもし今日見つかったとしたら、絶対に惑星だとはみなされない。最初は受け入れられにくいが、決定は科学的にも文化的にも正しい。天文学にとって偉大な前進だ
が一番冷静だと感じるな。
Re:アメリカ必死だな (スコア:2, 参考になる)
Xena Awarded "Dwarf Planet" Status, IAU Rules; Solar System Now Has Eight Planets [caltech.edu]
"I'm of course disappointed that Xena will not be the tenth planet, but I definitely support the IAU in this difficult and courageous decision," said Brown. "It is scientifically the right thing to do, and is a great step forward in astronomy.
"Pluto would never be considered a planet if it were discovered today, and I think the fact that we've now found one Kuiper-belt object bigger than Pluto underscores its shaky status."
"It's going to be a difficult thing to accept at first, but we will accept it eventually, and that's the right scientific and cultural thing to do,"
パトロンの光と陰 (スコア:3, 興味深い)
そもそも寄付に対する税制が冷たいのも大いに関係していると思いますが・・・。
しかし、結局どちらも天文学の最大のスポンサーは政府ですが、
壮大なビッグプロジェクトのように見える我らが「はやぶさ」
は約120億円。
かたや米国の中規模クラスの惑星探査ミッションである
「ニューホライズン」は約800億円。惑星探査に掛ける
予算規模を見ると改めて彼我の力の差を思い知らされます。
直接人間の生活には関わらない基礎自然科学に多額の費用を
掛ける米国の懐の奥深さが感じられますが、やはり光ある所に
には陰があります。
先日、宇宙科学研究本部の一般公開で「はるか」「VSOP-2」
計画に関わり、説明に立っていたISASの先生曰く、
「米国は多額の予算が投入されるのが魅力だけど、時の政権の
方針次第でいったん立案されて通った計画がいとも容易くぶち
壊しにされてしまう怖さが常にある。例えばブッシュが月・火
星探査計画をブチ上げたおかげで、地道に計画していた中・小
のミッションが軒並み潰された」との事。
「予算は少ないが、一度通ってしまえばいきなり覆される事
ない、安定継続性のある予算も大事で、一度ミッションで結束
したメンバーが崩れる事無く研究に打ち込める」との事。
パトロンのなり手は色々いるようですが、集票支持狙いの売名
など短期利益を目論む政治家というパトロンが付くと、横暴な
振る舞いで周囲が迷惑するようです。
Re:NatureのNewsblog (スコア:1)
もonline版は8-Aug-2006で出てます.