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国際宇宙ステーションの電力問題改善 76

ストーリー by yoosee
見上げればそこに 部門より

papa-pahoo曰く、"ISS(国際宇宙ステーション)で、2組目の太陽電池パネルが広げられたとのこと(朝日新聞記事太陽電池パネル展開のハイライト動画)。この太陽電池パネルは金色に輝き、長さは74メートルにおよぶ。地上からも見ることができる史上最長の宇宙構造物である。
これでISSの電力供給量は2倍になるわけだが、計画では更に2組の太陽電池パネルが必要。ISSの組み立てビデオを見ると、まだまだ完成までは時間がかかりそうだ。 タレコミ人は、完成までに太陽電池パネルを含む構造物が劣化してしまうのではと、気が気でない。"

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  • 将来的に (スコア:5, 興味深い)

    by sacoz (26507) <{nolica.sacoz} {at} {gmail.com}> on 2006年09月17日 16時40分 (#1020848)
    各種実験やそれ以外の業務を行おうとしたときに、太陽電池だけで電力が足りるのかなあとちょっと疑問に思いました。

    宇宙ステーションなど、長期間利用する施設には発電所のような物が組み込まれる時代が来るのかなあ。それとも天候の変化がない利点を活かして、太陽電池の能率を上げたり搭載量を増やしたりして太陽電池のみで乗り切るのでしょうか。

    素人なので太陽電池でどの程度の電力を賄うことが出来るのかとか、現状電力を潤沢に使うことが出来るのかなど全然知らないのですが。

    # 結局「詳しい人、予想をきかせて!」ってなる程度に無知だけどID。
    • Re:将来的に (スコア:5, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2006年09月17日 17時52分 (#1020873)
      カナダ宇宙庁 [space.gc.ca]のページによると、全部組みあがった段階で
      およそ64世帯分の使用電力をまかなえる、とのことです。

      生命維持や実験で大量に電気を食うでしょうけど、これで必要十分なのかな。
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    • Re:将来的に (スコア:4, 参考になる)

      by cyber205n (14932) on 2006年09月18日 0時27分 (#1021050) 日記
      地球の周回軌道付近だと、太陽電池が最も安全で豊富な電力源だと思いますよ。
      地球の影で夜になることはあっても、宇宙に曇りや雨の日は無い。雲は遥か下です。
      あらかじめ日射量を計算した上で、電力配分を見積ることができるでしょう。

      熱放射がうまくいくのなら、ミラーで光を集めて動かす
      スターリングエンジンなんかも面白いと思いますけどね。
      太陽電池ではなかなか20%以上の変換効率は難しい [nasda.go.jp](現状は宇宙用でも17〜18%)ですが、
      スターリングエンジンなら30%ぐらいのエネルギーを電力として取り出せる [goo.ne.jp]と言われています。
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      • Re:将来的に (スコア:3, 参考になる)

        by s-kei (16661) on 2006年09月18日 21時53分 (#1021436)
        >太陽電池ではなかなか20%以上の変換効率は難しい(現状は宇宙用でも17〜18%)ですが

        一応、製品レベルでは28%以上なんてものが売られてます [spectrolab.com]。もちろん高価なんで、普通は特にパネルを小さくしたい場合などにしか用いられません。
        でも最近これをほんの少しだけ使い、鏡で集めた光を当てて、地上でも使おうという話が出てきています。この集光式だと光量あたりの損失が減って、効率が40%近くなります。試しにぐぐってみたら こんな検討例 [sharp.co.jp] を見つけましたが、他にもあると思います。

        # いや私はスターリングエンジンも好きですけど。なんといってもあの軽快な(爆発を伴わない)音がいい。
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    • Re:将来的に (スコア:2, 参考になる)

      by kitakitsune (25416) on 2006年09月17日 17時24分 (#1020867) 日記
      発電所といったって地球から重油持って行くわけにいかないし、持っていっても酸素が足らない。
      太陽電池じゃなくとも、日なたと日かげで熱電対とか、集光して熱で何かの外燃機関を回すとかは出来るだろうけど、
      どのみち使えるエネルギーは太陽か原子力くらいしかないよなあ。
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      • by alchemy (20366) on 2006年09月17日 17時55分 (#1020877) 日記
        燃料電池は?
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        • Re:将来的に (スコア:3, 参考になる)

          by tarosuke (2403) <webmaster@tarosuke.net> on 2006年09月17日 18時18分 (#1020891) 日記
          恒常的に使おうと思ったら化学エネルギーはエネルギー密度が低すぎて使いものにならんよ。なので結局原子力かその辺でダダ洩れになってるのを捕まえる(太陽エネルギー)しかない。結局原子力だけどな。
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          • Re:将来的に (スコア:1, 興味深い)

            by Anonymous Coward on 2006年09月17日 20時11分 (#1020937)
            原子力ってラジオアイソトープ電池なんかの事を言っているのか、それとも原子炉みたいなのをイメージしているのかよくわかりませんが、大電力を前提にしているところからして後者ですかね。
            その場合、宇宙空間でどうやって廃熱を行うかという超難問が控えておりますね。
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            • Re:将来的に (スコア:2, おもしろおかしい)

              by yosuke2 (30603) on 2006年09月18日 14時16分 (#1021219) ホームページ
              まず貼る一番 [mazuharuichiban.com]をいっぱい貼っておけばいいんですよ。
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            • Re:将来的に (スコア:1, 参考になる)

              by Anonymous Coward on 2006年09月17日 21時02分 (#1020948)
              宇宙空間って、絶対零度だから排熱は難しくないんじゃ
              ないんですか?

              宇宙原子炉は、既に実現しているようですよ。
              http://mext-atm.jst.go.jp/atomica/03041103_1.html [jst.go.jp]
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              • Re:将来的に (スコア:5, 参考になる)

                by SteppingWind (2654) on 2006年09月17日 21時59分 (#1020975)

                いや, 確かに「温度」は低い(正確には絶対零度ではなく, 宇宙背景輻射の温度である3〜4Kぐらい)のですが, 問題は「熱量」の方なのです.

                宇宙空間では放熱は輻射にたよるしかないのですが, これによる放熱量は空気中や液体中の熱伝導などによる放熱とは桁違いに小さいものです. しかも, 放熱量を増大させるためには

                • 放熱面積を増大させる. しかも放熱方向に障害物が無い単純な形態でなければならない(ラジエータのような多層構造はダメ)
                • 放熱板の温度を上げる

                の2通りしか方法はありません. そのため宇宙船では放熱設計で常に苦労しています. 例えばスペースシャトルではカーゴベイの内側に放熱板が設置されているため, 軌道上では常にカーゴベイを開けっ放しにしています.

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              • Re:将来的に (スコア:4, 参考になる)

                by LSD (18955) on 2006年09月17日 23時04分 (#1021003)
                温度というのは、分子の平均速度で、圧力というのは分子の個数(と速度の積)に依存する数値。

                気体分子が熱を持っている物体表面に衝突して、運動量を貰うことにより冷却するというモデルを立てると、周辺にある気体分子の平均速度が小さいので、1衝突あたり失うエネルギーの平均は大きくなる。
                ただし、圧力が低い(地上の百億分の一)ことによる衝突回数の減少の効果の方が強く出る。(伝導)

                伝導の他に熱の移動については、対流、放射があるが対流は周辺に一定の密度が必要だし、放射は温度に強く依存する。

                現実問題として宇宙服の場合は冷却水を服の中で循環させ
                冷却水を真空中に放出する気化熱で、冷却水自体を冷却しています。
                http://jstore.jst.go.jp/cgi-bin/patent/advanced/detail.cgi?pat_id=1278... [jst.go.jp]
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              • Re:将来的に (スコア:5, 参考になる)

                by 306m5 (11617) on 2006年09月18日 6時44分 (#1021107)
                ISSのような数100km程度の低軌道は熱圏 [tohoku.ac.jp]であり、非常に薄いですが
                大気があります。太陽エネルギーの影響を直接受けるため「温度」はむしろ高いです。
                360km だと 900K~1000K(600℃~730℃)くらいのようです。

                大気からの熱量の移動はほとんど無視できそうですが。
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            • 質量あたり電力量の問題だよ。要は補給頻度の問題。原子力電池か原子炉か太陽電池かみたいなのは施設の規模だとかの個々の事情に応じて決めればいいのでここではあんまり関係ない。
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  • by Choro-Chan (31768) on 2006年09月17日 18時13分 (#1020886)
    宇宙の塵やゴミ、所謂「スペースデブリ」の問題がどの程度問題になってくるのか興味があります。

    増築するそばから古いのは劣化して行くの繰り返しでは意味が無くなりますからね。
    • by cyber205n (14932) on 2006年09月18日 0時08分 (#1021041) 日記
      国際宇宙ステーションでは、長さが10cmを超えるデブリは軌道を修正して逃げ出す [nishinippon.co.jp]
      ことで衝突を防ぎます。野球のボールぐらいの大きさがあれば、
      レーダーとか望遠鏡で捕捉して軌道を把握し、あらかじめ危機管理できるようですね。
      宇宙ステーションの構造強度から見ると、深刻なダメージなしに受け止めることのできる
      デブリの大きさは1センチが限度らしいので、1cmを超えて9cmまでの、
      「把握しにくいけど当たると危ない」クラスのデブリが居住区に衝突した時には、
      「空気漏れが生じた部分をいそいで修理することで、乗員の安全を確保する」
      という考えのようです。

      太陽電池だと、人命には影響ありませんので、衝突を受けて死んだ回路を切り離し、
      修理の準備が整う都合のいい時期まで放っておくのかもしれません。
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      • by Anonymous Coward on 2006年09月18日 19時35分 (#1021371)
        もしもー、デブリに衝突した場合は
        ナイフで切り裂き、急いで口で吸え!

        #オイ、言ってみろ!!!
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  • 約6万6000個 (スコア:4, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2006年09月17日 21時44分 (#1020962)
    朝日新聞の記事によると
    >全部で約6万6000個のシリコン太陽電池が張り付けてある。

    もしかしてそれって、65536個だったり?
  • by gm_camouf01 (31675) on 2006年09月17日 16時00分 (#1020830)
    最近はやりの「どこが変化しているでしょうか?」のクイズ・ビデオのようだ。
    #ヘタってる私の脳ミソじゃ、ハイライトの短縮版でなかったら、変化を認識できなかったかもorz
  • by mich (6859) on 2006年09月17日 22時22分 (#1020985)
    太陽電池パネルってシリコンですよね。
    単結晶は金色じゃなかったと思うんですけど…。
    たしか市販の太陽電池みたいな、暗い青になるはず。

    どなたか詳しい人、解説お願いします。
  • 自給自足 (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2006年09月17日 23時02分 (#1021002)
    宇宙という限られた資源の中で生きていくのが、どれだけ難しいのかを物語っていますね。

    #地球という限られた資源の場所で生きていくのも(人口比率でいけば、大多数の人類は)難しいです。
    #給料という限られた資産の中で生きていくのは・・・日本では割と簡単かも
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アレゲはアレゲを呼ぶ -- ある傍観者

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