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LUNAR-A 計画、見直しへ 35

ストーリー by yosuke
これだけ遅れれば… 部門より

KAMUI 曰く

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月探査衛星 LUNAR-A が計画そのものから全面的に見直される模様(asahi.com の記事MSN毎日インタラクティブの記事1/10付けJAXAプレスリリース)。
LUNAR-A は、月震計や熱流量計が組み込まれた槍形の観測装置「ペネトレータ」を、月を周回する衛星から発射して月面に打ち込み内部構造を探査する計画である。そもそもLUNAR-Aミッションホームページが置かれている URL からも解る様に、当初は旧・宇宙科学研究所のプロジェクトで、1995年に M-V ロケット 2号機で打ち上げられる予定だった。しかしペネトレータの開発が難航した為に打ち上げが 6回延期。開発に漸く目処が付いたものの、1996年度に完成していた探査機自体が劣化していたり、そもそも打ち上げに使う筈だった M-V ロケットが廃止されたりするなど、状況も変化している。
なお、15日の宇宙開発委員会で検討される案として幾つかが候補に挙がっている様だ。

  1. 海外の探査機へのペネトレータ搭載
  2. 日本の別の探査機へのペネトレータ搭載
  3. 探査機の修理
  4. 探査機の再製作
残念ながら、今夏に打ち上げ予定の月周回衛星 SELENEへの搭載は間に合わないとの事・・・つ〜か、こっちが「我が国初の本格的な月探査機」になってたりするのが(T_T)
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by KENN (3839) on 2007年01月14日 10時35分 (#1091431) 日記

    半年ほど前に中の人らしきACのこんなコメント [srad.jp]があるんですが、関係者の本音はどこにあるんですかねぇ?

    • LUNAR-Aプロジェクト自体の存続
    • ペネトレータ技術の完成および実践

    個人的には、少なくともLUNAR-Aのペネトレータはコンセプト自体に無理がある [srad.jp]と思ってます。はやぶさの自律制御による着陸技術を生かして、探査機にボーリングさせた方が確実のような気がするんですが。

    ペネトレータは彗星探査あたりで活用するということで(Deep Impact" [nasa.gov]はただの弾丸でしたから)。

    • by AnomalousCoward (32957) on 2007年01月14日 11時20分 (#1091443) 日記
      概要は
      ・母船をロケットで打ち上げ、月の衛星軌道(月面から45km)に載せる
      ・母船から2本のペネトレーターを月表面に鉛直に近い角度で回転させながら入射
      ・ペネトレーターを月地表から1~3m地下に埋没させる。このとき姿勢を鉛直から60度以内に抑える。
      ・ペネトレーターに装備させた計測装置(熱流量計・地震計)でデータを採集
      ・採集したデータは月の衛星軌道を中継(UHFバンド)し、地球に送信(Sバンド)
      ・同時に母船はカメラを搭載し、月面の映像を収集。このデータも地球に送信

      ってなところですかね。
      確かにこの機能を実装するだけならペネトレーターに拘らないほうが実現しやすい気もしますね。
      でもボーリングで計測装置を埋め込むとすると機械が三体必要になるような・・・予算のほうが大丈夫かな(*'ω'*)
      --
      ごめんなさい。
      親コメント
    • ホバリング (スコア:3, 興味深い)

      by pongchang (31613) on 2007年01月14日 12時44分 (#1091456) 日記
      http://www4.ueda.ne.jp/~guoningqiu/moonformation/index023.htm [ueda.ne.jp] 月は重いのでホバリングできません。引き寄せられてしまいます。 火星だと大気圏で燃えちゃうのかな?金星や水星は暑いし。小惑星に地震計はいらないし。
      親コメント
      • >月は重いのでホバリングできません

        これはその通りなんだけど、リンク先と何の関係が?
        リンク先はかなり変なんだけど。

        隕石が惑星や衛星に衝突するには、その公転軌道に乗る必要があるっていう前提が間違ってるんじゃないかな?
        衝突するのに同じ軌道にある必要は無い、交差してれば十分。
        また、或る程度近づけば、互いの重力も関係してくる。

        さらに、もし何かの偶然で同じ軌道上に乗ったとして、安定する点はラグランジュ点などに限られている。
        土星の輪だって、大きな衛星のある軌道には無いよ。
        輪の中にあるのは、小さい羊飼い衛星だと思う。

        あと、天体を使ったスイングバイを例に出して、隕石は衝突しないって言ってるけど、あれは緻密に計算して衝突しないようにしてるんじゃないのかなぁ。

        まぁそんな理屈より、毎年のように流星群が見れるって事実だけで、隕石は衝突するっていう根拠になると思うけどね。
        親コメント
      • by little( (31297) on 2007年01月15日 18時15分 (#1092058) ホームページ 日記
        そのリンク先、すごいね、こんな電波なサイト知らなかったよ。
        意外と面白かった、全然役にはたたないけど…

        遠心力は慣性だという事に気づいてなかったり [ueda.ne.jp]、潮汐力を理解してない [ueda.ne.jp]よね。
        他もスゴイんで、もしかしたらネタなんじゃないかと思えてきた。
        親コメント
      • by Anonymous Coward
        うーん……。
        リンク先、かなりの電波度合なので参照しないほうがいいのでは?
    • by Anonymous Coward on 2007年01月14日 16時52分 (#1091489)
      ボーリングは、以下の理由から難しいのではないでしょうか?
      1.重力が1/6となり自重による反力がとりにくい。
      2.掘ってみるまでそこの地質がわからない。
      3.ズリ(掘削屑)を上げる方法が確立していない。

      一般には、地球上であっても地質に合った適切なツールを使わないと掘削はできません。ペネとはいえ開発はかなり困難を極めたのではないかと思います。今回の方式での一番の懸念は、観測点に予想に反して一軸圧縮の大きな岩石があったりするとペネが目的を果たすことができずに破損してしまうことでしょう
      親コメント
    • 関係ないけど、月ならミネルバも行方不明にならずにすむだろうから一緒に積んでいってやるとか。
      着地の衝撃とか重力に耐えられるのか知らんけど。
    • 『「関係者」の定義による』かな。
      これ以上はACでも書けない。
    • いや、成分分析と構造分析とは根本的に目的が違うんだが。

      研究目的自体はペネトレータ技術を使った観測システムの確立で
      LUNAR-Aは単なる手段。

      もちろん、利害関係者はその限りではないが。
  • by Anonymous Coward on 2007年01月14日 19時12分 (#1091517)
    去年の夏に相模原の宇宙科学研究本部で窒素充填された
    コンテナーに収められたルナーAを見ましたが、その姿は
    まるで人目に触れるのが禁忌で封印されているかのようでした。

    ベネトレーターの開発の遅れで地上に置かれているうちに
    機体寿命が来てしまうとは何とも切ないです。
    仮にベネトレーターが搭載可能になっても、
    探査機を打ち上げるロケットは既に無し・・。
    計画続行と言うことで、老朽化した機体を修理しても
    打ち上げに至るまで、今の調子だと10年ぐらい掛かりそうです。

    ルナーAはともかく、最近月探査が熱くなってきましたが、
    金が無いのに、周りに釣られて金のある他国と同じ事をしていたら
    負けはやる前から確定だと思います。

    こんな場合、国際協力なんて言う事を言い出す方がいると思いますが、
    国際協力というのは決して仲良しクラブや同好会なんぞと違って、
    国際協力という美名の背後には国家間の利害が渦巻く場所。
    相手と同レベルの力量があって初めて対等なパートナーシップが
    成立するものです。
    例えばISSがいい例で、国際協力という美名の裏で、
    自前で軌道上に人間を送れない我が国はせっかく建設された
    軌道上の施設を利用するどころか、資金だけ巻き上げられる一方で
    相手の思惑に振り回されるだけに終わっています。

    世間(他の宇宙開発国)は猫も杓子も次の目標は月や火星と
    いう感じですが、宇宙開発に掛けられる金が無いなら、
    敢えてその流れに背を向けて小惑星など他の天体を
    目指すべきではないでしょうかね。

    特に小惑星は航海に日数は掛かるが行き帰りや、
    サンプル・資源の持ち帰りに必要なエネルギーは月に行くより
    少なくて済みます。

    貧乏なISASが近年月や火星より、小惑星探査に傾注し始めた理由は
    そのあたりにもありそうなんですけど、将来JAXA/ISASは
    月・火星か小惑星探査のどっちに軸足を置くつもりなのでしょうか。
    今の予算規模のままで両方を同時に進めようとすれば、
    どちらも中途半端のままで惨めな結果で終わりそうです。

    ルナーAの行く末はそのまま日本の宇宙開発の方向を
    指し示すように感じています。
  • by Anonymous Coward on 2007年01月14日 12時16分 (#1091452)
    報道されている母機の劣化。読売で性能不足 [yomiuri.co.jp]と書いてるのもその辺絡みなんすかね
    まさか色々いじってる内にペネトレータが母船と不適合になるまでどうにかなっちゃってたりはしないよね
    しかしJAXAプレスリリースにあるPDF文書ではその辺にちいとも触れず、
    何の脈絡もなく母船を改造だの再製作だのの文字を躍らせるのは何だかなあ

    こんな風にすっとぼけるのもスルー力の範疇なんでしょか
  • by Anonymous Coward on 2007年01月14日 14時00分 (#1091468)
    www.lunaranime.orgの事かとオモタ
  • by Anonymous Coward on 2007年01月15日 21時51分 (#1092177)
    以下は完全なる妄想です。

    ペネトレータ技術はそのままバンカーバスターの開発に結び付きます。
    イランや北朝鮮の核開発を脅威と見るアメリカはRNEP(Robust Nuclear arth Penetrator)開発に本腰を入れています。
    現在の地表貫通爆弾は自由落下形のものであり、攻撃時に有人または無人の攻撃機を目標上空まで到達させる必要があります。そのため途中で撃墜されるリスクも高くなります。
    そこで弾道ミサイルとして打ち込む方法が研究されていますが、これがめちゃくちゃ難しく実用化が疑問視されています。

    ところがそれと似たようなことを真剣にやっているのがLUNAR-A計画で、日本の置かれている地政学的状況や核武装論議などの国内政治状況からその真意に密かに注目が集まっています。
    もっとも当の開発担当者達はそんなこと夢にも思っていなかったご様子で、さすがに世間知らずもほどほどにしていただきたいところなのですが、そんなわけで技術面からも技術政策面からも抜き差しならぬ状況に陥りつつあるのでしょうか。

    アメリカとしては「高高度から高い精度で狙った位置に落下して地表を貫通し機材を地中に到達させる技術」は他国よりも先に完成させ独占する必要があります。
    さらに困った事にJAXAはその成り立ちから学術研究部門には海外からの留学生もいることから第三国への技術流失も懸念されます。
    アメリカが最も警戒しているのは中国等がペネトレータ技術を収得することで、それはアメリカ自身の安全保障政策に極めて重大な影響を与えることになりかねません。
    すると考えられることは、日本の自主開発をあきらめさせるか取り込んでしまうかです。
    例えばぺネトレーターをあきらめる代わりにアメリカの月面探査計画に相乗りさせるとか。
    あるいは弾道ミサイル防衛のように日米共同開発に持ってゆくか。ただ米国にはぺネトレーター利用の宇宙探査計画には無関心であり、日本側は軍事利用、まして核弾頭搭載用モジュールの共同開発に応じるなどとは考えられませんから、技術的困難を理由に開発を打ち切り、何らかの形で研究成果を米国へ提供し以後封印してしまう、ことになるのでしょうか。

    日本はロケット開発や核開発の実績から潜在的核軍備能力保有国として見られてしまいます。
    国家戦略を開かれた場で議論する際に核武装議論に触れるのは社会科学の世界では当然の成り行きとしても、それ以外の自然科学分野の純粋な学術研究も地理的や外交的な要因から離れられない現実に目を向ける必要があります。
    いくら他国が手がけていな独自の技術開発の必要性に意義があるとはいえ、実用性の低さからどこも興味を示さない技術の開発を真剣に手がけている以上は、そのウラに何か隠された意図があるのではないかと痛くも無いハラを探られることになりかねません。
    国内の宇宙開発関係者、その中でも特に相模原の皆様方はもう少し周囲の視線を気にするようにしていただかないと、純粋に学問の探求をしているつもりでも国際的な誤解を招きかねません。
    それが科学技術立国日本のためになるとは思えません。

    そんな見方もあるということで妄想おわり。
  • by Anonymous Coward on 2007年01月16日 6時29分 (#1092324)
    先ほどニュースで流れていました。
    内部構造を調べるという点でセレーネといくらか被ってますしね…
  • by Anonymous Coward on 2007年01月17日 14時58分 (#1093346)
    やっぱり、人型なんとかに投げてもらえばよかったのでは...
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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア

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