Intel、Wind River Systems買収 51
ストーリー by hylom
事業拡大 部門より
事業拡大 部門より
Intelは4日、組み込みソフトウェア大手のWind River Systemsを8億8400万ドルで買収することで最終合意した(Wind River Systemsのプレスリリース、NIKKEI NET記事。
Wind River SystemsはリアルタイムOSの VxWorksを開発販売している。過去BSDiを買収して、BSD/OSや FreeBSDを手中にしたものの、FreeBSD は売却し、BSD/OSは開発終了した。最近では VxWorksとWind River Linuxを持ち、Open Handset AllianceのAndroidや LiMo Foundationの LiMoにも力を入れていた。
Intelが組み込み分野でもリーダーとなるべく、手を打ってきたと思われる。
うーむ、何をしたいんだろう… (スコア:1)
いや、Wind Riverを買うんだから、組み込み系OSが組み込まれているジャンルを狙うんだろうけれど。
今、まだ Wind River の製品がなくて、なおかつIntelの製品とコラボレーションを生みやすいもので、Intelの主力収入源であるCPUの販売ターゲットを広げるもの……
64bit CPU 対応組み込み OS ??
CPUはもうあるし。ICC あるし。
同じクロック数なら64bitモードの方が同じ事をするのに必要な命令数少ないし(主にレジスタが増えたからだが)。
うーん、それぐらいしか思いつかないなぁ。
それとも VxWorks サポート対象CPUを減らしてライバルに打撃を与えるのが目的??
今回の買収劇は、ありそうなパターンが多すぎて、どれかわからん…
fjの教祖様
Re:うーむ、何をしたいんだろう… (スコア:2, すばらしい洞察)
一般に組み込みの代表格とされる携帯電話、テレビ、炊飯器(ARM,V810,SH - iTRON, 組込linux)などより
VxWorksの得意としているハイエンド領域になる組み込みPowerPCライン(ルータ、計測等で使用する組み込みボード、ゲーム機・・・)で
x86のシェアを広げようと狙っているのではないかなと私は予想。
この分野だったらx86でも消費電力はそれほど問題にならない。
このセグメントで使用されるOSはVxWorksと組み込みlinuxの独壇場。
現在このセグメントで、どのCPUを使用するかの選択権は完全にユーザー側にあるが
インテルがVxWorksを手に入れてCPUメーカ謹製のBSPを用意すれば
x86をユーザーが選択する可能性は非常に高くなるのではないか?
Re: (スコア:0)
VxWorksはSMP対応だったりするよね。
たとえば、
http://www.cavium.com/OCTEON_MIPS64.html [cavium.com]
こういう、MIPS64コアを16コア持った組み込み向けプロセッサとか、サポートしてる。
Re:うーむ、何をしたいんだろう… (スコア:1)
組み込み向けItaniumでも作って、組み込み向けMIPSとかPowerPCと同じところで勝負するとか??
と根拠なく激しく妄想…。
Re:うーむ、何をしたいんだろう… (スコア:1)
「ゲーム機」というジャンルの場合、ありえなくもなさそうですよね。
「次世代の Xbox720 は Itanium III 搭載ですっ」
とか言われたらとりあえず何も考えずに買ってしまうかもしれない。
fjの教祖様
Re: (スコア:0)
コードパスの両方を実行しておいて、必要なものだけを残して捨てるというのは、コードによって行われてる。
ゆえに、コンパイラが省電力なコードを生成すれば、IA-64は、そんなに悪くないかもしれない。
とはいえ、コードサイズが巨大になりがちなので、それがネックか。
Re:うーむ、何をしたいんだろう… (スコア:1)
マルチコアにして、クロック数を下げてパイプライン段数を減らせば、投機実行しなくてはいけない命令数が根本的に減らせますね。しかも投機実行のために使われていたコード部分を別の実行コードで埋める事ができれば、「1バイト辺りの有効命令数(捨てられずに結果が採用された命令数)」も上昇するはずです。
ハードウェアとソフトウェアの両面の変更が必要ですが、よい決断だと思うんだがなぁ。
fjの教祖様
Re: (スコア:0)
作れれば、複雑なデコードとμOP変換機構を持つIA-32系より、消費電力的には
Itaniumいい線いくかも知れませんね。
(ここ10年、IA-32の改良はデコードの高効率化にかなりリソース食われてますし)
レジスタもたくさん持っててメモリアクセスも減らせていいかも。
> とはいえ、コードサイズが巨大になりがちなので、それがネックか。
Itaniumは、ほどほどの複雑度の命令3つ分が(確か)128ビットに収まるので、
IA-32の長いオペランドの命令と比べて、コード量も意外といい勝負できる
かも知れません(けど定量的なデータは持ってないので分かりません)。
#IntelもうちょっとItaniumに気合入れてくれないかなあ
Re: (スコア:0)
バイナリ互換性を保ったまま実行ユニットを増減できる
というスケーラブルな特徴もあります。
とはいえ、コンテキストが馬鹿デカいのは、組み込みでは嫌われるでしょうね。
また、ファームやOSが実装すべきことが多いのも、たいへん嫌われるでしょう。
コードサイズについては、コンパイラ次第なんですが、
たとえばWindowsのサービスパックのサイズを、x86とx64とIA64で比較してみると、
だいたいの傾向はわかると思います。
IA64は、すごく、大きいです。
Re: (スコア:0)
iRMXを復活させる…なんちて
http://ja.wikipedia.org/wiki/IRMX [wikipedia.org]
Intelにメリットあるのかね (スコア:0)
Intelにメリットあるのかね。
Re:Intelにメリットあるのかね (スコア:1, すばらしい洞察)
VxWorksを売るのが目的ならその通りでしょう。
でも欲しいのはVxWorksの開発スタッフとノウハウならば、
「シェアが下がって値下がりした今が会社の買い時」
ということではないかと。
XScale (スコア:0)
マーベルに売却しましたよね。
組込み向けOSには興味あるけど、組込み向けCPUには興味無いって事かな?
IntelがPDA・スマートフォン向けプロセッサ事業を売却
http://srad.jp/mobile/article.pl?sid=06/06/28/0156211 [srad.jp]
Re:XScale (スコア:1, 参考になる)
ATOMベースで組み込みやるんでしょ。
SoCやる上でIP的に有利なTSMCでの製造も視野に入っていますし、
次世代ATOMではスリープ時の電力が改善されていますし。
Re:XScale (スコア:2, 興味深い)
EP80579 [intel.com]とか出してるし、PowerQUICC [freescale.co.jp]クラスを狙ってると予想。
ATOMの消費電力とTSMCの通信系IPにWindRiverのドライバ/ライブラリを合わせて行くんじゃないかな。
Re: (スコア:0)
動作時の電力も軽減されているようですね。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20090605_212608.html [impress.co.jp]
Re: (スコア:0)
将来的に、組み込み向けもx86で行ける見込みがついたのかなと。
道は遠い気がしますが、そうなってくれると楽なのでがんばってARM駆逐してください。
Re:XScale (スコア:2, すばらしい洞察)
x86アーキテクチャを使っている限り、時代遅れなx86命令を実行効率の稼げるuOPsに変換してから実行
と言うワンクッションから逃れられない。
そこに余計に時間と消費電力を使っているわけで、素直にコードを実行する
他の組み込みプロセッサに効率で永遠に追いつけない「原罪」を背負っているわけ。
電源管理やプロセスの改良で、低消費電力化への道を必死に探っているようだが
そういう技術は他のプロセッサも採用できるわけで、逆にインテルはIA-32を捨てるわけには行かない。
IA-32はもともとジャブジャブつかえる電力があるところで、力技で高速でぶん回して
設計の旧さをカバーするという方針のものだった。多少効率が悪くても、他のプロセッサよりは少し遅くても
他のアーキテクチャのものより桁違いに多い今までのソフト資産を使えると言う利点が勝った。
組み込みではちょっと勝手が違う。
なにより、バッテリーの持ちが問題になる。
組み込み用のソフト資産はIA-32のものではないし、
低消費電力化して非力になったプロセッサ上では、高パフォーマンスのPCの上で思うがままに
肥大化を続けた巨大で重いIA-32資産のソフトウエアをまともに動かすことは出来ない。
つまり過去のソフト資産を有効に使えない環境で、効率の悪いプロセッサでもって何をしようというのか?
と言うこと。
餅は餅屋、仕事にはそれに合った道具を使うのが一番と言う単純な話。
Re:XScale (スコア:1)
> と言うワンクッションから逃れられない。
> そこに余計に時間と消費電力を使っているわけで、素直にコードを実行する
> 他の組み込みプロセッサに効率で永遠に追いつけない「原罪」を背負っているわけ。
でもIntelはARM系のメーカーより、1から2世代進んだプロセスを組み込み向けにすら
使えるわけで、速度消費電力の両方ともカバーしてくるのでは?
対RISC陣営,対AMDとの戦いを勝ち抜いてきた力が、今度は対組み込みに向かっているわ
けで。
> 電源管理やプロセスの改良で、低消費電力化への道を必死に探っているようだが
> そういう技術は他のプロセッサも採用できるわけで、逆にインテルはIA-32を捨てるわけには行かない。
Pentium4ではリーク電流の増大で大変な苦労をしたわけですが、おかげで対応方法の
研究も進みました。プロセス微細化のメリットを最大限に生かして来ると思います。
Re: (スコア:0)
>でもIntelはARM系のメーカーより、1から2世代進んだプロセスを組み込み向けにすら
>使えるわけで、速度消費電力の両方ともカバーしてくるのでは?
> 対RISC陣営,対AMDとの戦いを勝ち抜いてきた力が、今度は対組み込みに向かっているわけで。
まさにそれがIntelがARMを捨ててx86で行くことにした勝算のよりどころなんだろうが、
はたしてそううまく働くか。
プロセス技術の優位さはIA-32の非効率を打ち消して余りある程なのかと言う話なんだが、
今のところはあまりうまく行っていないように見える。
AMDや他のRISC系との戦いは、自分の土俵で戦っていたものだからなぁ。
市場の占有率、ソフト資産などIntelに有利な条件が沢山あった。
それでいてさえ、時にはAMDにしてやられることもあった。
今度はアウェイに乗り込んで行っての戦い。一瞬の気も抜けないのだが、
前門のARM、TI、後門のAMDと言う状況で戦力を分割させてどこまでうまく戦えるのだろうか。
Re: (スコア:0)
消費電力はハードウェアもさることながら、ソフトウェアによるところが大きい。
WindowsCE向けに開発してた頃、NTとCEのアプリに対する要求の違いが面白かった。
メモリの節約から、省電力のためのものまで。
Re: (スコア:0)
>消費電力はハードウェアもさることながら、ソフトウェアによるところが大きい。
だから問題は、省電力を実現するためそれように新たに別のソフトを用意する必要があるなら、
そこでIA-32を選択する必要はどこに?と言うことじゃない?
山に登るのにビジネスシューズじゃやっぱり具合が悪いから靴を買おうとなったとき、
ビジネスシューズをまた買う奴は頭おかしいよね。
Re: (スコア:0)
つまり、
IA-32でなければならない理由はないが、しかし、IA-32であってはならない理由もないよ。
Re: (スコア:0)
>IA-32でなければならない理由はないが、しかし、IA-32であってはならない理由もないよ。
学校で「人の話はちゃんと聞きましょう」と言われてるだろ?
Re: (スコア:0)
それをいうならモバイルギアなんて486で…ってことになるんだが、
だから「IA32かどうか」は多分本質ではなく、本質は実装の差異なんだろう。
Intelはもうまじめに乾電池CPUを作る気は無い、ということなんじゃないのかな。作って作れないことは無いけど作らない。
Re: (スコア:0)
>と言うワンクッションから逃れられない。
Larrabeeは無視ですね
まあ、当分組み込みとは縁がないだろうけど
Re: (スコア:0)
組込み用途ならx86のリアルモードや仮想8086モード無しでプロテクトモードだけでも問題無いし。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
逆に「uOPs変換無しの素のAtom」みたいな組み込みCPUが有っても良いと思ったり。
飽く迄組み込み用途なら、x86互換の有り難味ってのはあんまり無い。
あれはユーザーが多種多様のアプリを引っ張ってくるのに都合が良いのであって、
開発側にもメーカー側にも大した利は無い。
特に、Intelみたいに自社で開発環境までちゃんと揃えられるのだったら。
そうすればオーバーヘッドもメモリも減らせるので、更なる低消費電力が。
x86命令と比べて一段変換分が減る分、高速化も見込めるから、必要なら更に
クロックダウンでたい消費電力を狙うってのも。
Re: (スコア:0)
x86が組み込みで使われていても、あまり、気がつかれていないようです。
たとえばGenesis社の、液晶モニタ/テレビのコントローラは、80186互換系のマイコンを内蔵しています。
http://www.gnss.com/prod_fp_tv.phtml [gnss.com]
Re: (スコア:0)
AtomはuOPs変換してないよ。少なくともCoreのようなuOPsにはしていない。
だいたいARMとAtomではパイプラインの構成が全く違うし、単純な比較をしてオーバーヘッドと切り捨てられるものじゃない。
Re: (スコア:0)
>x86アーキテクチャを使っている限り、時代遅れなx86命令を実行効率の稼げるuOPsに変換してから実行
>と言うワンクッションから逃れられない。
この発想が時代遅れ。IPC WallとMemory Wallによってx86は(相対的に)効率の良いアーキテクチャになった。
>低消費電力化して非力になったプロセッサ上では、高パフォーマンスのPCの上で思うがままに
>肥大化を続けた巨大で重いIA-32資産のソフトウエアをまともに動かすことは出来ない。
できる。ていうか出来てる。Atomなめんな?
Re: (スコア:0)
AtomとPentium4はびっくりするほど似てるんだけどね。
最近のトレンドを見るにつけ、P4は本当についてなかったと思う。
Re: (スコア:0)
>できる。ていうか出来てる。Atomなめんな?
え~、Atom乗っけてきたVistaマシンが軒並み重くて、
皆数年前の設計のソフトウェアであるXPを入れなおして使ってるのに?w
速度だけじゃない。Intelが本当にやりたい携帯電話なんて、
ソフトウェアは128MB~256MBのRAM上で動いてるってのに、
そこにPCのソフト資産をそのまま持ってこれるわけ無いじゃん。
そのために2GBのRAM積んでくださいとか言うんだったら、
256MBで動くARMの方で安く作っちゃうよね。
Re: (スコア:0)
話のつながりからXScaleで狙っていた領域だと普通考えるだろ。
誰もあんたほどバカじゃないんだから。
最近のarm (スコア:1)
beagle boardなんていう、評価ボードも安価に出てきてる
し、Touchbook" [itmedia.co.jp]みたいな
製品も出てきてきそう。
Re: (スコア:0)
んー
Intelは「中に入れるCPU」にあんまり興味がないみたいなんだよねぇ
この前作ったあるEncoderでも、IntelのCPUなんて俎板にも乗らなかった
そういう用途で結構な量使ってる限り、Intel以外のCPUが駆逐できる
とはとても思えないなぁ
で、そういうCPUがある限り、色々な用途に活用してみよう
って動きはあるんじゃないかなぁ
そんなでもない?
Re:XScale (スコア:1)
> 全部x86な未来は、寡占化して値上げだと消費者としてはうれしくない
それを言ったら、AMDやVIAの立場はどうなるの...?
I'm out of my mind, but feel free to leave a comment.
Re: (スコア:0)
AMDはそろそろヤバイ。VIAはIntelを刺激しないようにそ~っと立ち回っているけど、
Intelの商売に水を差すほど活動を活発にしたら、踏み潰される。
インテルが商売相手をつぶすのに 手段を選ばないのはご存知の通り。 [google.com]
Intelが古臭いIA-32からの脱却を図ることを目指して膨大な投資をして開発したIA-64を
あっさりAMDに台無しにされた恨み骨髄。x86互換プロセッサメーカーがこの世に存在する限り、
インテルは自ら作り出したIA-32の枷に縛られ続け
Re:XScale (スコア:1)
> IA-64をあっさりAMDに台無しにされた恨み骨髄
MicrosoftでNTを作ったカトラー軍曹がAMD64に肩入れしていました [nikkeibp.co.jp]から、恨むのはAMDだけじゃないかと。
# 上から下までx86で埋め尽くされるのは、俺は歓迎なんだけどな
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
Intelが取り組むにはニッチ過ぎた領域を開拓して、Intelが取り組める程度に市場を大きくしたのだから。
Intelが算入した後、VIAは次のニッチ過ぎる領域に移らなければならないが、果たしてどこに行くだろう。
Re: (スコア:0)
いやいや、もはやamd64の互換CPU作らされてるメーカですよ?インテルは。(言いすぎ)
一方でAMDが体力で劣るのも事実で、ひねり潰されないように自重しているようですが、
ワザとだとしか思えないほど常に出遅れて、空気読みすぎw
しかしCPU以外を見ればお互い依存してる分野もあるんで、実際には持ちつ持たれつですな。
むしろ、いまインテルにとって目障りなのはNVIDIAでしょう。
IONもTegraもムカツク。でも潰すとRADEONの天下になっちゃう。
つかGPU欲しいから買収したいんだけど生意気で言うこと聞かない。
アイツらへそ曲がりだし、いじめ過ぎるとインテル向けチップセットやめちゃうかも。
下手するとGPUまでインテル製プラットフォームはサポートしないとか言い出しかねない。
足元見やがって! …ってな感じでは?
Re: (スコア:0)
>下手するとGPUまでインテル製プラットフォームはサポートしないとか言い出しかねない。
それはないと思う。
それやっちゃうと、会社の売り上げが低下してシェアを落として潰れかねないから。
ただ、意図的にIntelチップセット向けGPUの発売を遅らせるとか、
AMD用を先に出してIntelCPU向けチップセット統合GPUを遅らせるとかはやりそうだけどね。
ここまでmoblinに対する指摘無し (スコア:0)
Re:ここまでmoblinに対する指摘無し (スコア:2, 参考になる)
そのジャンルには、MontaVista [montavista.co.jp]君という強力な推進者がいるので、買うならこっちだと思うんだが…
moblin は動作するプラットホームの多様性も前提の一つとして必要なので、Intel 自身がmoblin そのものの開発にマンパワーを割いても、Intel のパイが広がる方向には向かわないと思うぞ。どちらかというと、デバッガやICCなど「開発環境」を整えて
「moblin を選んだ人たちがIntel CPUを選びやすいようにしてあげる」
方が効果的だし、実際Intelはそちらを主にやっている。
fjの教祖様