Magazineeroihitoの日記： プロデュース

もし イエスが30歳くらいで処刑されていなかったら 晩年はひどいものになっていたかもしれない。 それくらい神とどこまでも愚かな人々の狭間で葛藤の渦に巻き込まれ 翻弄されていたからである。

イエスの家族は嫌おうなくこの渦に巻き込まれてゆく。 12人たちのプロデュースはイエスの母親のマリアにまで及ぶ。

現在もキリスト教徒の間では半ば信じられている処女受胎のことだ。 これはやはり彼らの巧妙な プロデュースではあった。

マリアはこのことを 人づてに耳にする そして　一体どうしてそんなことが　と戸惑い 困っている。

しかし マリア もこの頃には 母親 ながら イエスのことは次第に本当に　救世主なのかしら　という思いになっていていたのである。

割と単純な性格というか 思い込みやすいタイプのようだった。 だから初めのうちはそうじゃないと言ってしまうと息子が 窮地に陥るから口を積むということにしているが

そのうち　お金も入ってくるしいいかな　くらいになっていってやがて　イエスは神かも　となり処女受胎も　そうなのか　になっていったのである。

死海近くのある有力者の豪邸でペテロ たち が企画したショーが1段落したところであった。

イエスは1人 豪邸を抜け出して死海の上を歩いて誰もいない湖上でポツンと佇んでいた。 この時は霊体でやっている。

この後 自分に訪れる運命に思いをはせていたのであろうか それとも人類の後の世を持って祈りを捧げていたのであろうか。

どちらにしてもこの時の イエスの心身の消耗は激しいものがあった。 もともとイエスは肉体的に 遺伝的に超能力の素質はなかったのである。

それは高い 精神性からのみ来る 非常に稀な能力だった。魂から直接来る能力と言ったらいいだろうか。

イエスの使命として 何でもない普通の人たちから生まれる必要があったのであ。る それは ペテロ たちに乞われるまま 超能力を使ってきたイエスは内部のバランスが取れなくなってきており

生気が枯渇していた。 皮膚も艶がなくなり 老人のように なっていたのである。