akiraaniの日記: なろう異世界ものの特徴は投稿システムに最適化した結果、という説 23
最近、なろう系の異世界ものをいくつか読み漁っている。
で、そこそこ人気作品っぽいやつを5~6作くらい読んでみたわけだけど、共通の特徴と呼べるものはどれもシステムに最適化して局所進化した結果生み出された作風なのではないかと言う気がしてきている。
投稿者のレベル云々もあるとは思うけど、なろう作品は数にしてみればそこらの小説の新人賞応募作よりも多いわけで、一定のラインで足切りしてしまえば技量はそれなりに確保される。
それよりも重要になってくるのは「PV稼ぎ」のためのテクニックではないだろうか。
一番大きいのは、おそらくタイトルだろうと思う。もっとも流入量の多いと思われる新着やランキングでは、表示されるのはタイトルのみ。最初のワンクリックを勝ち取るためには、書店のようなポップで目立たせるとか、帯の推薦文みたいな追加要素はなく、あらすじもない状態で勝負しなければいけない。結果として、「○○が××した結果www」みたいな悪質まとめサイトの釣り見出しのようなクリック誘導に特化したタイトルが量産されているのではないだろうか。
クリック誘導をやりやすくするため、わかりやすいテンプレ属性で作品を固めて、タイトルにとにかく興味荷を引きそうなキーワードちりばめるという手法が広まっているのでは。
テンプレ属性と最も相性のいい世界観がゲーム世界をベースにした物語であり、勇者と魔王に代表されるなんちゃってファンタジーに作品が集中する一因になっているのでは。
次に大きなのが連載スタイルだろう。読んだ作品のサンプル数が少ないので何とも言えないが、掲載文字数を減らしてでも更新頻度を高く保つことを優先しているケースが多いように見受けられる。
おそらく更新頻度がPVに直結するのだろう。更新頻度がPVに直結するのはブログやテキストサイトの頃から変わらない不変の真理。
そして、更新頻度維持に特化したスタイルが、演劇台本のような会話劇中心のやり方なのではないだろうか。
演劇台本調の会話劇形式は、引き延ばしと圧縮が非常にやりやすい。キャラの掛け合いを続けていればストーリー進行を一切させないまま文字数を稼ぐことができる一方で、セリフに描写を絞ることで具体的な情景描写を削って少ない文章量でストーリーを進行させることもできる。
つまり、ストーリー進行度合い影響されずに、シーンベースで区切りをつける掌編連載が可能になり、更新頻度の維持がやりやすくなる。
とまあ、そんなことを複数作品読んでみて感じ取ったわけですが、実際のところどうなんでしょうかね。文学部系の卒論とかでその辺統計取って研究してみたみたいな論文とかってないんでしょうかね。
個人的には (スコア:0)
色々読んでいますが実際に書籍化までこぎつけている作品は情景描写と会話のバランスがよく一話単位の文章量も多いという印象です。
会話中心の作品が多いのは小説を書き慣れていないまさに「なろう」としている人達がたくさんいるからなのではないでしょうか。
Re:個人的には (スコア:1)
なろうに特化したスタイルは、裏を返せば別のメディアでは下策であるということ。
すなわち書籍化には向かないのとほぼ同義なわけだし、書籍化までこぎつける時点で特化しすぎてるのははじかれてしまうのでは。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
公平に見て (スコア:0)
なろう式会話小説本と、対談形式評論本・経済本とどっちがマシなのか。
会話中心の作品を下作と断ずるなら、この世の少なからぬ書物が愚作となる。
なおシナリオ形式という文芸様式が、この世には「なろう」より先行して存在する。
Re:公平に見て (スコア:1)
下策ってのは「メディアプラットフォームでの販売戦略として」って意味であって、作品の優劣の話ではないから誤解なきよう。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re:公平に見て (スコア:1)
毎日更新で下策でない別メディアの例として…
新聞連載小説の更新速度はなろう異世界もの毎日更新とちょうど呼応して
適しているようにも思うのだが。
そして新聞連載小説枠を獲得する作品は単行本化されることも多い。
Re: (スコア:0)
デフォでシュリンクされていてレーベルによってはあらすじすら読めない紙書籍でもタイトルに情報を詰め込むのが最適解だと思うし、実際そんなタイトルのラノベであふれかえってる。
カクヨムがキャッチコピーをタイトルより大きく目立つように表示する仕様になっているところからして、必要悪だとは思ってるんだろうけど
Re: (スコア:0)
『船医から始まり後に複数の船の船長となったレミュエル・ガリヴァーによる、世界の諸僻地への旅行記四篇』
みたいな厨なタイトルは大昔からあって、固有名詞が喚起する具体的なイメージとチラリズムが魅力という結論がでとる
タイトルは中身からもっとも重要なフレーズを取ってくるとか、作品テーマを端的にあらわしたものとか、そういうものも多いが、この手の厨タイトルはそういうのは一切なし
文学的というよりポルノ的なんだよ
どっちが上という話はしてないからな
Re: (スコア:0)
なろう作家には会話がいちばん楽に感じられるんでしょうね
まったくそんなことはないのだが
> 文学部系の卒論とかで
なろう小説のようなガラクタを対象にする意義をきちんと説明して納得させるのは卒論レベルでは無理
Re:個人的には (スコア:1)
あなたが高尚な小説とやらを投稿しても構わないんですよ?
最近では小説の書き方系がランキングに掲載されることもあるので、
そういったものを投稿して啓蒙してもいいでしょうが。
Re: (スコア:0)
一般大衆に受けるものなんて所詮カスだと言うだけじゃないでしょうかこの手の人は
大学の教授とかにもそういう絵にかいたような老害って居るもんなのかな
Re: (スコア:0)
> なろう小説のようなガラクタ
まずこれが証明できないね
思い込みにすぎないし
Re: (スコア:0)
「どんなものも、その90%はカス(crud)である」
なろう小説のごく一部の上澄みがやっと商業小説の最底辺じゃないか
そこからさらに成功する作家はいるかもしれないが、それはもうなろう小説じゃないよな
カスをありがたがるやつは本物のカスだ
Re:個人的には (スコア:2)
「なろう小説」はガラクタばかり
と言っておいて
「成功する作家はいるかもしれないが、それはもうなろう小説じゃない」って言うのは
さすがに定義がおかしくないですかね
ガラクタであれば研究対象にならないという判断も良く分からないけど
Re: (スコア:0)
は?
小説家になったなら「なろう小説」ではなく「なった小説」だろう
> ガラクタであれば研究対象にならないという判断も良く分からないけど
研究対象としては難しいから卒論生の手には負えない、という話なんだけど
Re:個人的には (スコア:2)
なろう小説とは「小説家になろうに投稿されていような小説」という定義ではないんですか
それは想定外でしたな
しかしそれだとガラクタだからなろう小説なんだって事になって、
なろう小説はガラクタばかりと言うのとトーロジーになりませんかね?
> 研究対象としては難しいから卒論生の手には負えない、という話なんだけど
たしかに私の表現がおかしかったですね
「ガラクタを対象にする意義をきちんと説明して納得させるのが難しい」
と言うのはなぜなんだかわからない、という話なんです
しかしなろう小説はガラクタであるというのが定義であると言うなら
世の中にあるもっと価値のある何かを研究するのに比べれば、その研究意義を主張するのはたしかに難しいでしょうね
なにせガラクタなのですからね
仮に研究対象になればそれは価値があるからガラクタではない訳で、
そうであればそれはなろう小説ではありえないわけですものね
Re: (スコア:0)
「どんなものも、その90%はカス(crud)である」
じゃああなたが選んだ高級小説の90%もカスですなぁ
貴方がカス人間である確率も90%なので間違ってる確率も高そう
Re: (スコア:0)
その文言はスタージョンの法則というやつでして
ごく一般的な言説なのでそこに噛みついても…という気はしますな
Re: (スコア:0)
「卒論レベル」って昔の文系なら麻雀やってただけで卒論なんてたいしてやってませんし
今は昔よりまじめですがそもそもレベル低下が激しくて「卒論レベル」とやらが相当低いハードルです
卒論程度で統計なんて高尚なことを求めるのは難度があがるから無理というのはわかります
なろう系は結局は読者の需要とレベルに合わせた結果ともいえますね。
音楽でも何でも同じですが、作る側はターゲット層に需要のある作品を研究し、適合させなければその分野で商業化できません。
作る側のレベルは必ずしも低いわけではないというわけです。
Re: (スコア:0)
akiraani> 文学部系の卒論とかでその辺統計取って研究してみたみたいな論文とかってないんでしょうかね。
って書いてあるから読んで参考にしたいんでしょ
なら卒論でもちゃんとした研究じゃなきゃだめじゃん
言うだけ言って読む気なんてさらさらないんなら別ですが
> なろう系は結局は読者の需要とレベルに合わせた結果ともいえますね。
レベルの話なんてしてません
上澄みが商業化されて抜けていくから大量のガラクタしか残らないという話
で、残ったガラクタのほうをありがたると人間までガラクタになる
Re:個人的には (スコア:1)
>なら卒論でもちゃんとした研究じゃなきゃだめじゃん
文学専攻に求めるよりも、なんでもありの社会学専攻の方が探索成功の確率が
上がりそうに思う(社会学に偏見抱いていることをお詫びします)。
もっとも語彙、会話/地の文、エピソード類型、元ネタとかは文学専攻の領分か。
Re: (スコア:0)
>書籍化
すでに玉石混交ですよ。(100以上は書籍化してるんじゃないかな)
ちゃんと編集がついて仕事している作品は、書籍化でおおきく化けます。
(ストーリーやキャラの主要な所をベースに、文章の添削だけでなく
章の前後などを変えて面白く見せたり)
逆にそのまま書籍化しているものは、「なろう」で読めばいいじゃんレベルの
購入に値しないものが多いですね。
(書籍1冊で見たときの起承転結が作られてないことは多く、
逆に、各話で読ませる物だと成功しているパターンもあります)
Re:個人的には (スコア:2)
大化けするものとしない(してない?)物は出版社が違ったりするんすかね
A社が出版した奴は本で読むのがオススメ
B社が出した奴はWebで読めばいいじゃんとか
それとも担当者レベルだったりするんだろうか
統計取って研究してみた (スコア:0)
ピクシブ小説でそれやって炎上したところがあったような…。