パスワードを忘れた? アカウント作成
14172616 journal
日記

kitune-sanの日記: 古いテーププレーヤーの分解メモ 2

日記 by kitune-san

壊してもいいから直せるのだったら直して、と渡されたRM-P30(aiwa)と、NT-012(オーム電気)
直すかどうかは別として、昔のテーププレーヤーの構造に興味があり、開いてみたので日記にメモとして残しておく。

# RM-P30(aiwa)
  症状は、カセットテープが回らない。

  裏はこんな感じ

  リアのパネルを外した。真ん中の下に見えるのがDCモーター。

  基板の表面を見る
  基板の左側がラジオの検波回路など。右側がテーププレーヤーの制御回路。
  DCモーターのドライバICとしてKA2402、テーププレーヤーの再生・録音用のICとしてTA7628MPが使われている。
  - KA2402は定電流制御回路が入ったICのようだ。
  - TA7628MPは、3つのオペアンプ(プリ、バッファ、パワー)と1つのALC(多分録音入力用)が入ったICのようだ。

  カセットの機構部
  正転と逆転は、電気的に電流の向きを変えているわけではなく、中央にある歯車の位置を移動させることで切り替えている。
  再生など、モーターを回転させる必要がある場合には、中央橙線に接続された接点が接続される構造となっていた。(停止と再生を見比べるとわかる)
  - 再生
  - 巻き戻し
  - 早送り
  - 停止
  録音ボタンは押下すると左上のL字の金具が動いて基板中央のスイッチに入力が入るようになっていた。

  再生ボタンを押下すると、上記の通り接点が接続されモータードライバICへ電源が供給されていることが確認できた。
  接続されたモーターから電流を引き込んでいることが確認できた(電流を測定し忘れた)ので、どうやらモーターが回転しないようだった。試しに調整用と思われるVRを回してみても変わらず。
  また、IC保護用と思われる、モーターに直列に接続された抵抗がものすごく熱くなっていた。
  代替モーターは準備できないため、ここまでとした。

# NT-012
  症状は、音がならない。カセットが自動で開けない(停止をすると開けようとしているのかガチャガチャ音がする。)

  裏はこんな感じ

  リアのパネルを外した。左下にちょろっと見えるのはAC入力用のトランス。

  カセットの機構部。こちらはヘッドが見えやすい。
  - 再生
  - 巻き戻し
  - 早送り
  - 停止
  - 一時停止

  カセットの機構部を取り外すと、基板が見える
  右側は左側がラジオの検波回路など。左側がテーププレーヤーの制御回路。テーププレーヤーの再生・録音用のICとしてLA4160を使用している。中身はTA7628MPとほぼ同じ。(ヒートシンクがついてるなどの違いはある)

  とりあえず、音がならないことを解決したいため調べたところ音量調整用の可変抵抗(基板写真左上 VR-1, 10kΩ)がうまくタップできていないようだった。
  いま手元に丁度いいVRがなかったため、こんなふうに4.7kΩの抵抗2つを取り付けて再生してみた。
  (本当は10Ω並列状態になってしまい、バランスが崩れてしまうのだけれども、とりあえずはこれでいくことにした)
  音は調整できないがテープの再生で音が出ることを確認できた。
  ラジオではならないのだけれども、テープ再生だと音が大きくなったり小さくなったりする現象が発生している。テープの要因か改造またはもとからの問題かはわからない。(一つのテープでしか確認していないので・・・)
  暇があればつまみ付きのVRでも買ってきて取り付けようかな。

# 結論
  新しいプレーヤーを買おう!
  昔のだから機械的な機構や動作が多くて見てて楽しいけど、今だったらギアは使われないだろうし、マイコンでスイッチ入力を見るだろうし、マイコンでモーターの回転方向や定速制御させるんだろうなぁ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2020年04月30日 13時36分 (#3806864)

    案外安く(易く)ならない気もするし、カセットは全盛期がデカいから過去の資産で安い可能性もある。

    全盛期時代に安物メカのフォーマットが出来上がってたりその在庫や治具が残ってたりするとそれ使うほうが安上がりな可能性がそれなりにありそう。

    んで技術的な部分だけど、テープへの負荷を考えるとヘッド周りは「フルセット使う録音」「消磁ヘッドを使わない再生(及び再生中早送り・巻き戻し)」「ヘッド要素をすべてテープから離す早送り・巻き戻し・停止」の3つのメカ状態を切り替えるのが望ましい。
    この切り替え機構は電気的に実装するとソレノイドやらセンサ付きモータやらで部材コストも電力も食う。
    テープ送り速度も適正速度のそれぞれ異なるピンチローラ(キャプスタン)とリール2個の計3個あるのでギア(やプーリ)無しだとモータが増え以下同文。

    今であってもメカは入り、ギアもまず間違いなく入る。
    早送り用の変速位かね、電気的かメカ式の選択余地があるのは。

    • by kitune-san (48712) on 2020年04月30日 22時33分 (#3807313) 日記

      はえ〜、勉強になります。
      テープ回すところばかり見てましたが、確かにスイッチ操作をするとヘッド周りなどいろいろな所が動いています。

      > 全盛期時代に安物メカのフォーマットが出来上がってたりその在庫や治具が残ってたりするとそれ使うほうが安上がりな可能性がそれなりにありそう。

      まだ売られているプレーヤーはどうなってるか気になってきました。でも買ってすぐバラすのはちょっと・・・。

      親コメント
typodupeerror

弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家

読み込み中...