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493286 journal

kokitoの日記: さらば俳句、さらばスラドJ 6

日記 by kokito

楽しくなくなってしまったどころか、ストレスやフラストレーションの元にもなって全然やりがいが無くなってしまったので、Haikuプロジェクトとのかかわりを一切止めることにしました。ということで、主にHaiku用に使っていたこのスラド日記が要らなくなったのですが、アカウントを削除できないらしいので(なぜ?!)この日記が幽霊アカウントになります。

しばらくの間ここの投稿をフォローしてくれていた皆さん(何人いるか検討もつかないが)、色々ありがとうございました。今後Haikuのことなら、JPBE.netでフォローしてください。

さらばHaiku、さらばスラドJ。

395859 journal

kokitoの日記: Haikuディストロのガイドライン 2

日記 by kokito

2 - 3ヶ月前に「GNU/Haiku」というHaikuディストロが登場したが、α版にも達成していないHaikuにとっては、ちょっと対応する準備できてないぐらい時期的に早くて、プロジェクトの幹部がその後協議して、下記のガイドラインに至りました。なお、これは非公式で大雑把な翻訳ですので、御了承ください。

******

Haikuディストロは下記のガイドラインを守らなければなりません。Haiku Inc.は、これらのガイドラインを将来的に変更する権利を保有することとします。

● ネーミング、トレードマーク&ロゴについて

* ディストロ名には"Haiku"という言葉を使うことはできません。Haikuプロジェクトからリリースされる公式ディストロと混乱しないように、区別しやすい名前を使ってください。
* 公式ななトレードマークとロゴを使うことはできません。
* 標準で付いてくるアイコンやアートワーク(後者が具体的な意味不明)は使用OK。

● 互換性のガイドライン

下記の互換性ガイドラインを守った場合のみ、公式ディストロリリースの際リリースされる予定の「Haiku Compatible」ロゴを使うことができます。

* HaikuシステムライブラリのAPIを変更又は拡張しないこと
* ベースディストロの"beos"内のファイルやフォルドを理由なく変更/移動/名前の変更を行わない。可能な限り、カスタム化には"common"フォルダを使うこと
* 下記に示す「このディストロについて」にと注意書きを提示をすること

● 注意書き

ディストロのホームページ、バージョン情報ウィンドウとドキュメントに下記の注意書きを記載してください。

【ディストロ名】はHaikuをベースに作られましたが、Haikuプロジェクトからの公式ななディストロではありません。Haikuプロジェクトについての公式な情報のためには、http://haiku-os.orgを御覧になってください。

【ディストロ名】はHaikuプロジェクトとは直接てきな関係はありません。【ディストロ名】のサポートを得るには、【サポート連絡先】に連絡をとってください。

● 開発向け又はα版リリースの注意書き

開発向けまたはα版ディストロをリリースする際、下記の注意書きを含めてください。

当ソフトウエアは開発中であり、未実装の部分や(多くの)バグが含まれていますので、【ディストロ名】を自己責任で使ってください。

******

以上のかなり大雑把な(というか、いい加減なぐらい)和訳ですが、だれかもっとまともな日本語を提示していただければ、Haiku本家に転送します。

なお、関係者によると、上記のガイドラインは必要に応じて変更していくということですが、Haikuというブランドを守る姿勢が明確に出ています。

395857 journal

kokitoの日記: BeOSよりBeOSらしいHaiku

日記 by kokito

HaikuはBeOSのように「It Just Works」(ユーザが何もしなくても動く)というコンセプトに大きく基づいています。例えは、BeOSをインストールしたマシーンからHDDを取り出して別のマシーンに移動させたとして、ハードウエアがサポートされていれば、新しいマシーンで何もしなくてもOSが起動し動いてくれます。

ZETAを使っていたころ、日本語インプットメソッド(要するに、日本語入力システムのこと)を色々試していましたがが、その際、特定のシステムフォルダにIMのadd-onファイルを置いてからinput_serverを再起動させることで、IMが使えるようになりました。

Haikuでも同じですが、ZETAと比べては、ちょっとした改善がある。それは何かというと、IMのadd-onファイルがを置けば、システムがそれを感知し、自動的にインプットメソッドをロードしてくれて、すぐにIMが使えるようになります。試しにadd-onファイルを削除してみたのですが、期待通り、何もしなくても、HaikuがIMをアンロードしてくれます。

まぁ、一見、大したことではありませんが、こういった細かいところのOSの気遣いにBeOSの良さがあったとも言えます。Haikuがそこのところをきちんと引き継いでくれていることがとても嬉しいことです。

今週末のスクリーンショット:Haikuで連携しているVision IRCクライアントとInfoPopper

PS: スラドJのトピック選択技に「Haiku」が追加されるのはいつのことでしょうか。> スラドJ人、だれか見ていますか? :P

395856 journal

kokitoの日記: HaikuにFreeBSDネットドライバ互換レイヤーが実装される 6

日記 by kokito

BeOSに大きく影響されて開発が進められているHaikuプロジェクトGoogle Summer of Codeへの参加にはじめて選ばれたのはつい最近のこと。それがきっかけでプロジェクトに参加するようになったHugo Santosさんは、今に一番多くコードを貢献している存在になってきた。主にネットワーク関係のコーディングしているHugoさんですが、彼一人の頑張りで、最近のHaikuネットワークスタックがかなり機能が増え安定もして来た。おかげで、Vision IRCクライアントやBeSHare、日本発のFTP Positiveなどが使えるようになっている。

そのHugoさんが最近手がけているのはHaiku用FreeBSDネットドライバ互換レイヤーです(ソースコードはここ)。狙いはFreeBSDのネットワークドライバをそのまま、またはちょっとした修正だけで、Haiku用にコンパイルができて使えるようにする、と本人が述べている。この互換レイヤーを実際に適用したFreeBSDネットワークドライバが既にHaikuのレポジトリにコミットされ、一部が動作も確認されている、とHugoさんが言う。

現時点でレポジトリにコミットされたFreeBSDドライバはif_em(Intel Pro 1000)if_le(PCNet)とif_rl(rtl 8139)ですが、そのうちif_emはソースコードの変更無しでコンパイルできたという。この互換レイヤーの実装を進めることで、将来的には無線LANアダプタなどを含むもっと多くのFreeBSDドライバが使えるようにする狙いもある。ちなみに、パーフォーマンスの方ですが、ネイティブドライバとほとんど変わらないパーフォーマンスが得られる、とHugoさん本人がコメントしています

Haikuの開発のために8人の学生さんをスポンサーしてくれるGoogle Summer of Codeの効果がこうやって少しずつ目に見える成果に変わっていくのを見るのはこれからも楽しみです。

395855 journal

kokitoの日記: Haiku Live CD日本仕様版 2

日記 by kokito

ついに、日本語版のHaiku Live CDが登場した。

とは言っても、Haikuが日本語化されたでもなければ、正式なLive CDがリリースされたわけでもない。実際に、JPBE.netのmomoziroさんがHaikuのramdiskモジュールとBFSファイルシステムの改造で、CD起動でありながらファイルのフルオペレーションと高速動作を実現したライブCDを作ったものです(momoziroさんからの訂正:「ramdiskモジュールは新たに書き起こしたもので、Haikuに含まれているものではありません」)。それに加えて、下記のカスタマイズもされています。

CannaIM日本語入力システム
小夏日本語フォント
日本語キーマップ
FtpPositive 1.0 alpha2
KEdit 0.4.1
cp932パッチ済み libtextencoding.so
Tracker設定を少々変更

注意1:スワップ無しでしかも200MB消費しますから、メインメモリは512 MBくらい必要です。

注意2:他の bfs ボリュームはマウントしないでください。

で、CDの焼き方ですが、BeOS/ZETAを持っているユーザでしたら、CDRecorderでbootcd.image、haiku200.imageの順に書き込んでください。

Linuxの場合が下記の方法が使えるはずです。

cdrecord dev='/dev/hdc' -v -data bootcd.image haiku2000.image

…というコマンドをTerminalから入力します。一応、この方法を使ってUbuntuでCDの作成に成功しましたのですが、おそらく他のLinuxディストロも同じかと思います。

Haikuは起動がとても早いですが(10-15秒ぐらい)、ライブCDではそれが味わえない(起動には2分程度かかります)。しかし、起動後、結構快適な動作が体験できる。とは言っても、アプリがあまり入ってないので、実用的な使い道がないので、御了承。

オンラインでちょっと遊んだりできるのためBeShareやVision IRCクライアントなどが入っていれば良いですね。ダウンロードはここからです

495841 journal

kokitoの日記: おにぎりに 酢は入れないのよ でもサンキュー 1

日記 by kokito

HaikuやBeOS以外のことはあまり書かないのですが、これは思いでになるエピソードなので、ちょっと。

アメリカに住んでいる我が家では、NHKが見れるようTV Japanというケーブルチャンネルに加入しているが、観客から送られた写真や色々なエピソードを紹介する「TV Japan Club」という五分間の番組があります。実は、数週間前に、家内が病気した時、元気付けてあげようと思って生まれて初めておにぎりとみそ汁を作ってあげましたが、日本料理をあまり得意ではない僕がちょっとした勘違いしてしまった。その直後のことですが、TV Japan Clubが川柳を募集しているのを見た家内が、上記のエピソードを川柳にしてTV JAPANに送くりましたが、見事に放送されることになった。

家内が書いた川柳は「おにぎりに 酢は入れないのよ でもサンキュー」ですが、これが紹介された際、川柳のきっかけとなったエピソードが3コマまんがで紹介された。それを見ていたうちの息子が「パパ、あのまんがではゴルゴ13に似てるよ!」と言われてしまった。と、まぁ、一家で大笑いしました。

その後、僕も家内への川柳に挑戦しました。

「パンプリンに くるみを入れるよ でもサンキュー」

395853 journal

kokitoの日記: Haiku Weekly News

日記 by kokito

ここのところ、Haikuのニュースが多いので、Weekly News形式でここ一週間ぐらいの動きをまとめてみました。

● 4月18日 ドキュメントチームが再発足
Niels Sascha Reedijkさんがリーダーとなって、活動停止していたドキュメントチームが再発足。HaikuのAPIを白紙からドキュメント化するのは主な目的で、現在はNielsさん、Miguel ZunigaさんとAlan Smaleさんがメンバとなっている。このチーム用のMLもありますので、興味のある方はどうぞ。その他の詳細はこちらで

● 4月19日 Haiku用ワープロソフト
OSNews.comでWork Started on Haiku Office Suiteという記事が記載され、ちょっとした騒ぎになりましたが、元yellowTABエンジニアでもあったOliver OrantesさんがHaiku用のワープロアプリの開発を始めたと自分の日記に記載されている。目標は簡単でネイティブワープロアプリをつくることですが、Oliverさん本人と確認したところで、仕事が多忙でGoogle Summer of Codeの指導者(mentor)でもあるので、当分はあまり手をつけられない状態ですの、あまり期待しないで、とのことでした。:) BeOS用オープンソース表計算ソフトSum-Itとの統合も検討しているという。

● 4月20日 HaikuのUSBスタックを使う
HaikuのUSBスタックの開発者であるMichael Lotzさんが、HaikuのBlog-O-SphereでUsing the Haiku USB stackという記事を投稿しました。スタックがまだ完成していないようですが、Haikuには既に下記のモジュール/ドライバが含まれている。

* USBバスマネージャモジュール:ドライバからみた統一されたUSBインターフェースを提供する
* UHCI/OHCI/EHCIバスモジュール:USBバスマネージャにハードにあったインターフェースを提供する
* USBKitライブラリとそのrawドライバ:ユーザスペースからのUSBインターフェースと提供する
* USBドライバ:特定のデバイスをサポートするためにUSB bus managerまたはUSBKitを使う

これらはHaikuに依存していないということなので、BeOSでも使えるそうです。R5用のビルドとインストールのしかたも記載されいているので、試してみたい方はぞうそ(R5にインストールすると、USB2デバイスが使えるようになりますが、OHCIのサポートを失いますので、御注意を)。または、ソースを眺めてみたい方がいれば、こちらからダウンロードできます

ところで、Google Summer of Codeの一つのプロジェクトとしてUSB isochronous streamsというのはありますが、これが成果をだせば、将来的にはHaikuでwebcamやUSBオーディオなども使えるようになるので、期待したい。実際に、このプロジェクトを担当しているSalvatore Benedettoさんが既にソースを眺めていて、Haikuのブログで色々と解説している

● 4月22日 .pkgインストーラーについて
Google Summer of CodeによってPackage (.pkg) installer for the Haiku Operating Systemを作成することになっているポーランドのŁukasz ZemczakさんがHaikuのBlog-O-Sphereで初投稿。積極的にこのプロジェクトに取り組んでいるŁukaszさんですが、既にインターフェースのデザインに着地しているようです。Haikuの開発者であるDarkWyrmさんとWaldemarさんと相談しながら、第一歩としてインストーラーのインターフェースの模型を作成している。

その他に…

● Stephan Aßmusさん(Stippi)は新しいHaiku用アイコンを追加しています。スクリーンショットはここです
● BittorrentクライアントであるTranmissionの新バージョン(0.70)がリリースされ、Haikuでの動作確認されています

以上、今週のHaiku Weekly Newsでした。:P

395852 journal

kokitoの日記: JMicro社がHaikuでのSATAの実装に協力

日記 by kokito

haiku-os.orgでアナウンスされていますが、ハードメーカーのJMicro社がHaikuでSATAの実装ができるよう、資料や見本ハードウエアを提供する形で協力することになった。この協力関係がHaikuデベロッパであるMarcus Overhagenの働きかけによって築かれたもののようです。実装ロードマップの方ですが、Marcusさん自身からのコメントによりますと、こんな感じになっています。

* 参考資料とHaikuのscsi/ideスタックをレビュー (4月末までに)
* JMicronのハードと資料に基づき、AHCI用SATAサポートを実装(この段階では、hotplug、RAIDおよびNCQはサポート無し)
* AHCI以外の一部のレガシーハードウエアのSATAサポートを実装(Silicon Image & Promise, VIAの可能性も)
* Hotplugサポートを実装
* NCQを実装
* RAIDを実装(するかもしれない)

Marcusさんが「ベーシックなAHCIサポートが5月中にできればと思っていますが、開発にかけられる時間によります」というコメントで締めくくっているのですが、いずれにしろ、数多くのSATAコントローラーやマザーボードに適用されているハードウエアだけに、Haikuにとって大変ありがたい話ですね。

最後に、Haikuを積極的にサポートしてくれるJMicron社に感謝。このニュースに対するコメントによりますと、当社はOpenBSDや他のプロジェクトに対して大変協力的な会社で、オープンソースファンには人気の高いメーカーです。

395851 journal

kokitoの日記: Google Summer of CodeでGoogleが8人の学生をHaikuのためにスポンサー

日記 by kokito

夏の3ヶ月の間オープンソースプロジェクトでコーディングするために学生さんをスポンサーGoogle Summer of Codeの各プロジェクトへの最終割り当てが発表され、Haikuが、なんと、8人もの学生さんをスポンサーしてもらうことになりました。Haikuが応募した42人の学生の中から8人を選びましたが、下記の方々が参加することになりました。

Hugo Santos
Network stack revamp: IPv6, ICMP, multicast, etc. | 詳細情報
指導者: Axel Dörfler

Andre França Braga
Create a thread scheduler with CPU affinity | 詳細情報
指導者: Bruno G. Albuquerque

Salvatore Benedetto
USB isochronous streams | 詳細情報
指導者: Oliver Ruiz Dorantes

JiSheng Zhang
FireWire stack for Haiku | 詳細情報
指導者: Jerome Duval

Andre Alves Garzia
Network Preferences Application | 詳細情報
指導者: Bruno G. Albuquerque

Łukasz Zemczak
Package (.pkg) installer for the Haiku Operating System | 詳細情報
指導者: Ryan Leavengood

Ivo Vachkov
Implement ICMP error handling and propagation | 詳細情報
指導者: Axel Dörfler

Krishna Kishore Annapureddy
Implement a precache algorithm along with aging policy for the file system caches | 詳細情報
指導者: François Revol

ネットワーク、Firewire、USB、インストーラ、スケジューラー、などと幅広い内容になっていますが、これはHaikuの開発進行に大きな(良い)影響があるだけでなく、開発コミュニティを促進または成長させるとても良いチャンスでもあります。まぁ、Google Summer of Codeの先が長いではりますが、良い成果を期待したい。

395850 journal

kokitoの日記: ZETA劇の幕が降りる 2

日記 by kokito

ここのところ、次から次へとZETAに関する情報が報じられていますが、ついにZETAの幕が完全に降りたように見える。

● Bernd Korzがmagnussoft社との協力関係を断念

3月23日 Bernd Korzブログ

● Bernd KorzがZETA開発終了宣言

4月2日 Bernd Korzブログ
4月3日 ついにBeOS後継「Zeta」の開発が終了 -資産はHaikuが引き継ぐ? (MYCOMジャーナル記事)

● ACCESS社が「ZETAが海賊版である」と表明

4月4日 ACCESS Confirms Zeta BeOS Version Infringing (Bits of News記事)
4月5日 「Zetaは海賊版」 -ACCESS社の責任者が見解を表明 (MYCOMジャーナル記事)
4月5日 OSNews.comでのACCESS社責任者の詳細説明

● magnussoft社とTuneTracker Systems社がZETAの販売を中断

4月5日 Magnussoft cease distribution of Zeta (magnussoft社ホームページ)
4月6日 Sales of ZETA Operating System "On-Hold" (TuneTracker Systems社ホームページ)

こんなタイムラインになっていますが、簡単にまとめると、Bernd Korzがmagnussoft社と協力関係を終了させ、magussoft社がZETAの開発への投資を中止。その後、BerndさんがZETAの開発終了宣言し、ZETAのコードをHaikuに貢献する可能性をほのめかす。これを受けたACCESS社が「ZETAが海賊版だ」と主張し、Berndさんが持っていると主張するライセンス契約の開示を再度求めた(過去に数回文章勧告もしているらしい)。現時点ではBernd KorzさんがACCESS社の主張に対して正式に解答していないまま、ZETAの開発と販売が中止された状態ですが、これで幕が完全に降りて、二度とZETAの出番がないと予測される。

ついでにですが、ある日本のBeOSファンの日記での一部の記述にコメントもしたい。

●「もちろんルール違反で商売したことはダメだけれども」

もし本当だすれば、これが立派な違法行為です。いくらBeOSが好きでも、その違法行為が及ぼす影響を考えないと。ユーザだけでなく、ZETAの在庫を持っているディストリビュータや販売店、またはZETAを自社製品に適用した企業(例:TuneTracker System)など、yellowTAB社の「ルール違反」は想像以上の影響を及ぼしていることは無視できません。

● 「yTが独自開発した部分もたくさんあり、ドライバなどは Haiku にも還元されている」

はっきり言いますが、yTからHaikuにコミットされたコードが非常に少なく、Haikuのコアデベロッパの言葉によれば、使えないものが多かった。さらに、借りにACCESS社のZETAの合法性に関する主張が認められたとしたら、Haikuも違法コードに感染されている可能性もあり、「ありがた迷惑」状態です。

その半面、多くのHaikuコードを適用したyellowTABが一番得したのが間違いない。にもかかわらず、ボランティアでコーディングするHaikuのプログラマとは多くの問題を起こした前提が多かったyellowTAB社はどうしたことか。

● 「Haiku にとっては、直接の協力だけではなく、ZETAの成長に刺激されてコミュニティーが活性化した面もあるはずだ。」

一見、ZETAがコミュニティを活性化したという見方もできるが、実際にはBeOSコミュニティを分裂させた部分が大きかった。僕もはじめてZETAに出会ったころ、Haikuがリリースされるまでのつなぎとして、ZETAに存在する意味があったと思っていたが、考えてみると、yellowTAB(というか、Berndさん)がコミュニティ全体を従事させるビジョンもなく、開発コミュニティのメンバと多くの対立を生んだ存在でした。

●「また、ライセンスが無ければソースコードも無い公算が大きく、その中で API の改良などを行った yT の技術力はすごいと思う。」

ACCESS社が「yellowTAB社またはBernd KorzさんにBeOSのソースコードをライセンスしてない」と主張していますので、yellowTABがソースコード無しで開発していたわけではない。

● 「訴訟リスクを負ってまで BeOS コミュニティーを牽引したという点に関しては率直に評価されるべきではないか」

違法行為を犯したならば、当然リスクがありますが、それを評価するのはどうか。日本では知られてないかもしれませんが、一部のBeOS開発者がyellowTAB社の態度ややりかたにうんざりしてコミュニティを離れていった形跡もあり、yellowTABが「BeOSコミュニティーを牽引した」とは言えない部分が大きい。

最後になりますが、ZETAの存在を知って夢中した自分が、日本のBeOSファンに声をかけてJPBE.netを発足させたり、yellowTABへの協力を要請したりして、それがこんな結末になってしまったことを考えると、何だか少々の罪悪感がある。自分も「こんなはずじゃなかった」という気持ちではありますが、多くの人達を期待させた責任も感じて、自分のナイーブさが悔しいぐらいです。

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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ見習い

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