> #例えば「自分が仮想空間の中で生きている誰かが作り出した哲学的実験体ではない(実在する自分そのものである)」と証明できるかい?ってことかな。
仮想空間の例は大変に不適切です。仮想空間の仮定が存在しなくても我々の自然は説明できますし、そのような仮説を導入する必然性がないからです。
一方で、確率過程として発生しうるという考え方もある現象に対して、統計的に有意ではない、もしくは計測が困難なものを、「ない」と結論づけることはできないということです。通常、統計学的に有意でないことを、「ない」とは自然科学者は表現しません。
そのような低い発生確率、もしくは可視化することを困難な現象を社会がどのように取り扱うかは別の話です。例えば 1 万人が自然発症する病気に、原発のせいで 1 人が発症したとしても、これは統計処理をしても区別することができませんので、誰も決定的なことは言えません。しかし何らかの確率計算で発症数の期待値が算出可能な場合、それを気にするかどうか、補償するかどうかなどは、政治的な判断や個人の価値観によるでしょう。
# 統計学的に有意、という言葉を理解している前提で書いていますが。