yasuokaの日記: 補聴器付きブラジャー 4
日記 by
yasuoka
『唐沢俊一の雑学王』(廣済堂出版, 2007年3月)の以下の4コマ漫画(p.73、ト書きとフキダシを引用)が気になったので、調べてみた。
- ブラジャー型の補聴器が発明されたことがあった!
- ブラジャーが補聴器なのである!
胸で音が聴こえる!! - 発明者の女性デザイナー グラディス・ハートはこれで特許をとっている(1945年)
胸の表面で音を感じる - なぜ流行らなかったのだろう
ブラの機能はおろそかだったのでは…
Gladys M. HartのU. S. Patent No.2436430(1948年2月24日特許取得)は、確かに「補聴器付きブラジャー」の特許だが、「胸の表面で音を感じる」ようなシロモノではない。ありていに書けば、胸の谷間の部分にマイクを入れておくポケットが付いていて、そこで音をひろうのだ。しかも「補聴器付きブラジャー」の特許は、Hartが最初というわけではない。Fred RingのU. S. Patent No.1900129(1933年3月7日特許取得)も、やはり「補聴器付きブラジャー」の特許であり、15年近くHartに先行している。というか、Hart特許の最終ページには、Ring特許の参照が明記されており、ここを読めば、Hart特許がRing特許の改良になっていることは、すぐわかるはずだ。
他にも、この『唐沢俊一の雑学王』のp.75には、以前、私が指摘したABO血液型に関するガセネタが、訂正されることなくそのまま再掲されていたりする。「ウラを取る」気が全くないくせに、どうして平気で『雑学王』などと名乗れるのだろう。
情報の完全な正誤はどうでもいいからでは (スコア:0)
だからといって誰も正しく知ろうと思わないような知識なんでしょう。
明治末期に起きた事を大正初期の事として覚えている、おじいちゃんの昔話みたいな。
例えば、博学王といえば、もうちょっと役に立つ知識を知っている人に聞こえますね。
雑学王というのは、不真面目な態度でも知ってるだけ凄い事を知ってる奴という、
皮肉の込められたもの…だと思いたいですね。
Re: 情報の完全な正誤はどうでもいいからでは (スコア:1)
Re: (スコア:0)
しかし、この話の場合魚を三枚に下ろした後の骨を見て、魚を語っているようなものでしょうか。
(正誤というのは、情報の欠落・変換も含めていましたが)
氏を擁護する気は無く、むしろ村崎某との共著本を読んだり、コラムを読んでも面白いと思った事が無いのですが、
誠実な態度をもった人間、王と聞いた時に期待する品格・風格etcを期待するのは元々間違いなのだと思います。
どうでもいい情報の上だから存在できる、裸の王様的な「王」なのでしょう。
本人が偶像と呼ばれる事を恥に感じる「王」であれば、誤りの指摘は意味をなすと思うのですが、
彼もその主な読者層もそれを了解しているんじゃないだろうかと思えてなりません。
Re: 情報の完全な正誤はどうでもいいからでは (スコア:1)