yasuokaの日記: 「毎日、友だちといっしょに校庭を走る。」の「毎日、」は、どこに係っているのか 4
_をつけた言葉がくわしく説明している部分を、あとのアからエまでの中から一つ選び、記号で答えましょう。
毎日、友だちといっしょに校庭を走る。
 ̄ ̄ ̄
ア 友だちと イ いっしょに ウ 校庭を エ 走る
という問題を、『国語の「係り受け」で正答率4割 都独自の学力調査結果』(教育新聞、2019年10月24日)という記事の中で見つけた。ヒドイ問題だ。だって、「毎日、」と読点まで含めて下線が引かれている以上、この部分が係っているのは「友だちといっしょに校庭を走る」全体であって、どこかの部分に係っているわけではない。しかも、この文そのものが「友だちと毎日いっしょに、校庭を走る」なのか「友だちといっしょに校庭を、毎日走る」なのか、そもそも曖昧なので、やはり「友だちといっしょに校庭を走る」全体に係っているとすべきだろう。その上で、たとえばМельчук流の依存文法(Dependency Grammar)の立場を取るならば、「友だちといっしょに校庭を走る」を「走る」で代表させて、「毎日」を「走る」に係り受けする、という態度も有り得るが、Мельчук依存文法を小中学校で学習しているわけでは無いので、いくら何でもやり過ぎだと思う。
小学校国語で、文中で下線が引かれた言葉が説明している部分を答える、係り受けについて問う問題では、正答できたのは44.6%。中学校国語の同様の問題でも正答できたのは37.1%で、共に4割前後にとどまった。
そもそも「係り受け」に対する考え方は、TesnièreとМельчукとUniversal Dependenciesの間ですら差があって、まだまだ議論の余地があるのに、それを小中学生に答えさせること自体に無理がある。この手のヒドイ問題で「正答率」を問われる東京都の小中学生は、非常に不幸だと、私(安岡孝一)個人は思うのだが。
エと (スコア:1)
回答します。理由は動詞だから。自信はまったくなし。国文法の参考書は買ってありますが、いつ読み始めることやら…
Re:エと (スコア:2)
毎日、ひとりぼっちで教室にいる。
「毎日、」が「いる」に係るとすると、かなりナンセンスな文になりますね。
Re:エと (スコア:2)
「毎日、いる。」そんなにナンセンスな文ではないと思ってしまう。
ナンセンスなSF小説を読みすぎなせいかもしれませんね。
「毎日、」を異なる頻度の修飾句に替えてみると分かり易いかな。
例えば「三日に一度、」と変えてみると「走る」に係るのが一番自然な感じがしますね。
でも、毎日走っていて全部の状況がそろうのが三日に一度なのかもしれません。
そう思うと安岡さんの言われる通りなのかも。
Re:エと (スコア:3)
まあ、この文の曖昧性を際立たせる手としては、たとえば「もう一人ぼっちじゃない。」という一文を後に置いてみる、というのもアリだったりします。あるいは「もう僕の足は大丈夫だ。」も面白いかな。